カプコン、ブースレポート

PS3/Xbox 360「ドラゴンズドグマ」など話題作に人気を集める


6月7日~9日 開催(現地時間)

会場:Los Angeles Convention Center


 株式会社カプコンは米国現地時間6月7日から9日までロサンゼルスで開催された「E3 2011」においてブースを出展、シアター形式で各種タイトルの紹介を行なうと同時に多くの試遊台を出展し、人気を集めていた。

 中でも人気だったのは入り口付近に設置されていた「STREET FIGHTER × 鉄拳」。対戦台が置かれ常に人が列んでいる状態だったのはもちろん、このほかの試遊台もつねに行列が途切れることはなかった。人気フランチャイズの激突と言うことで人気を集めたことだろう。ソニー・コンピュータエンタテインメントのブースの試遊台も同様に大人気だった。

 それと試遊台数では圧倒的に少なかったが、注目を集めていたのが「Asuras Wrath」。その圧倒的な世界観と迫力ある展開に度肝を抜かれていたようだ。シアターでは「ドラゴンズドグマ」から始まり人気タイトルがプレゼンされたが、ラストに「DMC」の最新映像が公開された。海外では非常に高い人気を誇っているタイトルで、シアターでも大きな拍手を持って迎えられた。1つ残念なことがあるとすれば、この映像を持ってシアターの上映が終了となるため、映像が終わってないのに「終わったから退出してください」とせかされ、じっくり見られなかったことだろうか。映像は主人公のアクションシーンを中心に構成されていたが、ジャンプしてから敵を打ち抜くスタイリッシュアクションは健在。

 この中からいくつか気になるタイトルをお伝えしていく。


会場のあちらこちらにカプコンの装飾が施されていた。このド派手な感じもE3らしさだ「Asuras Wrath」の大きなポスターが貼られている
ブースでは小野氏がサイン会を開き、来場者と一緒に写真に写るファンサービスを行なっていた会場には春麗が!

■ 「ドラゴンズドグマ」

 すでに何度かお伝えすると共にムービーなども掲載してきた注目の「ドラゴンズドグマ」。プレイアブルが出展されていたこともあり注目を集めていた。

 プレイしてみてもっとも最初に感じたのは、「思ったよりもアクションゲームだな」と感じたことだろうか。今回試遊したのは遺跡のような所を抜けると山肌にいきなり竜が現われて火を吐いてくる。避けながらもゴブリンらしき敵を倒し洞窟に逃げ込み、牢屋のような所に潜む敵などを倒しながら進むと、そこにいたCHIMERA(キメラ)と戦となるというもの。

 初めてプレイしたと言うこともあり、操作系に不慣れなこともあり、同行していた“ポーン”を上手く使いこなさないままにゲームが終了してしまったため、ポーンの使い方次第によっては印象が変わるかもしれない。だが、そのアクションの雰囲気はカプコンらしい部分を感じた。また、世界が基本的にオープンフィールドで描かれているが、今回試遊したところは、道を進んでいき行き着いた果てにCHIMERAがいたと言うことで、なかなかオープンフィールドらしいところでの戦いが体験できなかったこともある。

 CHIMERAとの戦いは狭いところでの戦闘となり、逃げ道を上手く確保しながら戦うことになる。やっかいなのは後ろに回っても尻尾が蛇という点。正面から戦うのは得策ではないが、ポーンによる魔法攻撃と隙を見せた瞬間に上手く側面などから攻撃すると良いようだった。こういった戦略を考えながらの戦闘といった点でも、アクションゲームらしい印象を受けた理由なのかもしれない。

 グラフィックスや音楽、効果音といったこれらの世界観を支える演出は素晴らしく、十分に盛り上げてくれる。まだまだ開発途中のようだが、シアターのスクリーンの発売時期のアナウンスでは、2012の早い時期とあったので、今後東京ゲームショウなどでより完成度も高めたものの出展が楽しみだ。


【スクリーンショット】

■ 「Asuras Wrath」

 「Asuras Wrath」はサイバーコネクトツーとカプコンがガッチリ手を結び製作が続けられているタイトルだ。2010年の東京ゲームショウにおいてムービーが登場。惑星以上に大きなキャラクターが指1本で主人公キャラを潰そうとする、その圧倒的な迫力が話題を呼んだ。

 このタイトルがアクションとしてどのような仕上がりとなっているのかは不明だったが、今回はプライベートゾーンに試遊台が置かれていたので遊んでみた。基本的なゲームの展開は物語に沿ってストーリーが進む中、アクションゲームだったりシューティングだったり、「God of War」のようなボタンアクションだったりと、手を変え品を変えて展開していく。

 キャラクターの魅力、破天荒な展開へのドキドキ感がその魅力の大きな部分を占めているが、それを支えるアクションの部分が非常によくできていると感じた。というのも、例えば敵を殴るタイミング、敵から飛んできたミサイルをタイミングよくボタンを押すことで「ガシッ!」と受け止め投げ返すといったアクションがテンポよく行なわれ、戦っている感覚がよく伝わってくる。

 この感覚は最近のゲームでは少なくなった感覚だが、ちょっとした懐かしい雰囲気でありながらも、ゲームをプレイする楽しさを感じさせてくれた。こういった感覚は自分だけのものかとも思ったが、E3における各種プライズの候補に挙がっていることをみても、ゲームとしての楽しさを皆感じ取ったと言うことではないのだろうか。ゲームの完成が一気に楽しみになった1本だ。


【スクリーンショット】

■ 「RESIDENT EVIL Operation Raccoon City」と「RESIDENT EVIL REVELATIONS」


「RESIDENT EVIL Operation Raccoon City」

 「バイオハザード」フランチャイズの中で、最も大きく出展され注目を集めていたのが「RESIDENT EVIL Operation Raccoon City」だった。バスの停留所の広告にもなっていた。

 今作はサードパーソンアクションシューティングとなっており、ホラーと言うよりはアクションシューティングとなっている。ゾンビであふれかえり地獄と化している街を舞台に戦いが繰り広げられる。これがなかなか凄まじい表現が多用されており、敵を撃ち、倒して足で押さえて頭を打ち抜くというシーンには、声を上げる人もいたほど。6名による対戦が行なわれていたが、その列が途切れることはなかった。

 一方で、ニンテンドー3DS用「RESIDENT EVIL REVELATIONS」は実にオーソドックスな「バイオハザード」に仕上がりつつあるようだ。ナゾを解きながら薄暗い船内を進んでいく。所々で急に登場する敵を倒しながら慎重に進んでいく。グラフィックスも雰囲気たっぷりで、そういった意味では本格派として楽しむことができるだろう。

(2011年 6月 11日)

[Reported by 船津稔]