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BFG 2011レポート

米Bethesda/Splash Damage、「Brink」最新プレビュー
ポスト「Enemy Territory」を目指したシングルとマルチを融合させたFPS


4月11日〜4月13日開催(現地時間)

会場:ユタ州パークシティ



 BFG 2011レポート4本目は、2011年リリースタイトルの第1弾となる英Splash DamageのFPS「Brink」のインプレッションをお届けしたい。「Brink」は北米では5月10日の発売が予定されており、BFG 2011では製品相当バージョンをプレイすることができた。日本でも5月26日の発売が予定されており、これがレビュー前の最後のインプレッションとなりそうだ。

【「Brink」最新トレーラー】



■ 「Enemy Territory」から枝分かれしたユニークなチームベースFPS

「Brink」のハンズオンでは、Splash Damage CEO兼「Brink」ディレクターのPaul Wedgwood氏がゲームの簡単な紹介を行なった
常に高低差のあるバトルが展開される「Brink」。独自のパルクールアクションで、どんどん障害物を突破していこう

 今回はマスター相当のバージョンを使って、タイトル画面から自由にプレイすることができた。2009年のE3での初公開から数えるとすでに2年近くが経過しており、ディナータイムには、Bethesdaのスタッフも交えて16人による対戦イベントも行なわれるなど、完成披露会といった趣だった。

 このゲームの最大の特徴は、シングルプレイとマルチプレイの垣根がないことと、1人で突き進むランボープレイではなく、共闘を重視した「Enemy Territory」スタイルのゲームプレイを実現していることだ。ザックリした表現で言えば、Splash Damageの代表作である「Enemy Territory: Quake Wars」をベースに、世界観を一新し、シングルプレイ用のAIを取り入れ、さらにパルクールアクションを大胆に取り入れたFPSが「Brink」ということになる。

 「Enemy Territory」シリーズのファンならご存じのように、同シリーズはid Softwareの「Return to Castle Wolfenstein」のスピンアウト作品としてマルチプレイを主体としたフランチャイズになっているが、「Brink」もその遺伝子を色濃く受け継いでいる。「Brink」はシングルプレイとマルチプレイが完全に同じ内容になっており、シングルプレイをCO-OP(複数人)で楽しめるのではなく、マルチプレイをシングルプレイキャンペーン化するという逆転の発想でゲームを構築しているところが新しい。

 このため「Brink」では、ストーリー性やキャンペーンシナリオは存在するものの、ゲーム本編のクリアというのはあくまでひとつの通過点に過ぎず、自分のキャラクターのレベルアップおよび武器やアイテムのアンロックを目的に、通常ステージ、IFステージも含めた、2陣営、計16ステージを繰り返しプレイするというゲームになっている。

 具体的には、シングルプレイもマルチプレイも「キャンペーン」というモード内にビルトインされており、“セキュリティ”、“レジスタンス”の両陣営のステージが8つずつ、最初から表示されている。このため、ストーリー性を無視して、いきなり後半のステージから始めることもできる。

 キャラクターの経験値の獲得やアイテムアンロックの条件は、シングルプレイとマルチプレイで完全に同一の扱いとなっており、最初からマルチプレイばかりプレイしてもいいし、マルチが苦手な人はAIと一緒にシングルプレイで楽しんでもいい。シングルでもゲームが楽しめるというところが、「Enemy Territory」シリーズと比較しての大きな進化点と言えるだろう。

【Brink】
英国生まれらしい独自のテイストで作られた「Brink」。キャラクターのモデリングはもちろん、ゲームルール、ゲームセオリーまであらゆるところがひと味違うFPSだ



■ 仲間との共闘とパルクールアクションが楽しいゲームプレイ

日中行なわれたハンズオンでは、1人で自由に各モードを試すことができた
ディナー後のハンズオンでは、8対8の16人対戦を楽しむことができた。やはり対戦は楽しい

 ゲームモードはキャンペーン、フリープレイ、チャレンジの3種類。フリープレイはルールを設定して1回限りのゲームプレイ。チャレンジは、チュートリアルの延長であり、なおかつ上級者向けのやり込み要素にもなっている。いくつかの難易度にわかれており、チャレンジを達成することで、新たな武器のアンロックや、ランキングへの登録が行なえる。チャレンジの内容は、パルクールアクションの技量を試すものや、シューティングの技量を試すもの、オブジェクトの稼働も含めたゲーム全体の技量を試すものなど複数種類が用意されている。内容的にはタイムやスコアを競うストイックなものだが、こちらも最大4人で楽しめる。こちらもまたマルチプレイとして作ったものなのかもしれない。

 そしてメインとなるキャンペーンは、自らゲームを作成する場合は、途中参加を認めるか否か、自陣営に入れるか、敵陣営に入れるかなどのいくつかオプションを選んでスタートする。プリレンダー同等のハイクオリティのカットシーンを経てゲームがスタートすると、“セキュリティ”と“レジスタンス”のいずれかを選んだかによって相反する目標が与えられる。セキュリティ側の目標が要人の護衛なら、レジスタンスは要人の確保、妨害などといった具合。それぞれサブとなる目標も与えられており、全体の達成度によって勝敗が決まる。

 各メンバーの貢献度は、従来のFPSのように敵のキル数や施設の防衛・維持等だけでなく、味方への貢献度合いが強く反映されるようになっている。たとえばメディックであれば回復するたびに、敵のキルよりも大きなポイントが与えられ、ソルジャーなら味方に銃弾を補充する、エンジニアなら修理、オペレーティブならハッキングすることでポイントが獲得できるといった具合だ。

 もちろん、そればかりやっていては、敵に倒されてしまうため、一定のバランス感覚は求められるが、必然的に仲間の位置や状態を意識した上で動くという共闘態勢が生まれ、これが「Enemy Territory」シリーズから引き継いだ「Brink」最大の魅力となっている。ちなみにシングルプレイ時のAIの動きは、さすがに熟練したプレーヤーの動きには劣るものの、それなりに優秀でしっかり共闘を意識して立ち回ってくれる。昨今のFPSはシューティングが苦手な人にはなかなか楽しめない傾向にあるが、「Brink」なら味方を助けることのシステム的な評価が大きいため、それなりの楽しみ方を見つけられるはずだ。

 もうひとつのゲームプレイ上の魅力が、S.M.A.R.T.(Smooth Movement Across Random Terrain)システムと呼ばれるパルクールアクションだ。PS3版ではL2ボタン、Xbox 360版ではLBボタンがSMARTボタンになっており、通常時はダッシュとして機能するが、 押した状態で特定の障害物に向かうと、飛び越える、登る、スライディングするといったスマートなアクションを繰り出すことができる。

 実際の使い方としては、ほぼ常時SMARTボタンを押しっぱなしで移動を行ない、戦闘時のみボタンから手を外してシューティングや味方の補助に集中するといった感じになる。タイミングを合わせてボタンを押したりする必要は無く、押しっぱなしで機能してくれるので、非常に簡単に扱うことができる。高い壁だと何も反応しないが、腰丈ほどのオブジェクトならすいすい飛び越えてくれるし、土管下の狭い空間をススッとくぐり抜けてくれる。ブロックが積み上がっているような場所なら押したまま突っ込むことで、ヒョイヒョイ跳び上がって上層階に上がることができる。簡単操作でアクロバットなアクションが可能でなかなか楽しい。ただ、このスマートアクションの最中は射撃の精度が下がるというデメリットがあるため、ある程度慣れてきたら、小刻みに使い分けながら戦っていくことになりそうだ。



 シングルプレイとマルチプレイが同一になっているFPSというのは、MOD文化が根付くPCゲームでは決して珍しいものではないが、コンシューマーゲームではまだまだ珍しいため、その手の経験がないゲームファンは面食らう部分があるかもしれない。シングルとマルチがキッチリわかれている「Call of Duty」シリーズや、「Gears of War」シリーズなどの王道路線のオーソドックスなFPSとは、明らかにアーキテクチャが異なるという点で新しいもの好きのゲームファンには特にお勧めできる内容となっている。もちろん、マルチプレイ好きにもオススメできるFPSだ。まずはぜひ1度触ってみて欲しい。

【スクリーンショット】


(C) 2011 ZeniMax Media Inc. Brink, Bethesda, Bethesda Softworks, ZeniMax and related logos are registered trademarks or trademarks of ZeniMax Media Inc. in the U.S. and/or other countries. Developed in association with Splash Damage Ltd. Splash Damage and the Splash Damage logo are registered trademarks or trademarks of Splash Damage Ltd. All Rights Reserved.

(2011年 4月 18日)

[Reported by 中村聖司]