セガ、PSP「戦場のヴァルキュリア3」発売記念抽選会を開催
秋葉原にはプロデューサーの本山氏も来場!


1月27日 開催

会場:クラブセガ秋葉原 新館(東京)
   日本橋総合案内所(大阪)
   天神ハイテクランド(福岡)


秋葉原の会場には、「戦場のヴァルキュリア3」のプロデューサー本山真二氏(写真中央)も会場を訪れていた

 株式会社セガは1月27日、PSP用アクティブ・シミュレーションRPG「戦場のヴァルキュリア3」の豪華賞品が当たる発売記念抽選会を、クラブ秋葉原新館 店頭、日本橋総合案内所および天神ハイテクランドの3会場において開催した。

 本イベントは、対象店舗においてソフトを購入してレシートを持参した人が抽選に参加できるものとなっており、キャラクターデザインを担当した本庄雷太氏 サイン入り両面ラフイラストパネルや、出演声優 サイン入り色紙など、ここでしかもらえない「戦場のヴァルキュリア3」の豪華オリジナルグッズが当たるという内容。

 人気シリーズの最新作とあって、取材を行なった東京・秋葉原会場の12時ごろには、昼休みに対象店舗でソフトを購入した人たちが続々と訪れ、早くも主演声優陣のサイン入り色紙がなくなるほどの人気ぶりだった。


取材中も行列ができるほどの盛況となっており、参加者たちにはヒロインであるリエラ・イムカのコスプレをしたコンパニオンたちから、賞品が手渡されていた




■ 本山プロデューサーにミニインタビュー

 また、秋葉原の会場には、プロデューサーである本山真二氏も訪れており、抽選会に参加したファンと会話するなどして交流を楽しんでいた。本山氏には、発売直後の感想などについてインタビューを行なうことができたので、合わせてお届けしていこう。


――本日、発売を迎えての率直な思いはいかがですか?

本山氏: 前作の発売からほぼ1年後に続編の発売ということで、立ち上げのときから色々と大変なことがあったのですが、まずは発売を迎えられたこと自体が大きな喜びとしてあります。ゲームの内容自体についても、「2」からさらにブラッシュアップされたものになっていますし、開発スタッフを含めたセガのスタッフが「戦場のヴァルキュリア3」を大事にしてくれている、ということが1年の間にありがたかったなと思っています。

――今回3作目ということで、いろいろとシステム面もパワーアップしていると思いますが、プロデューサーの視点から見て注目してほしい、一押しのポイントはどこですか?

本山氏: 今回、クルト・リエラ・イムカという3キャラクターについては“特殊化”という新しい要素を入れました。それによって、これまでの“BLiTZ”の「偵察兵を動かしてから、突撃兵を動かして……」というところ以上に、新しい攻略の仕方というか「自分はここをこういう風に攻略していくんだ!」みたいな、自分なりの遊び方というのができるようになっているんじゃないかと思いますので、まずチェックしてほしいポイントですね。

――今回、前作のセーブデータとの連動要素はありますか?

本山氏: あります。すでに情報を出しつつありますが、「1」のセーブデータを持っているとキャラクターが使えるようになりますし、「2」のセーブデータを持っていても、キャラクターがオープンしたりしますので、過去2作のセーブデータをぜひお手元にご用意いただいて、最新作のほうに反映させていただければと思います。

――前作から約1年で発売というのは結構スパンが短いと思うのですが、素早く開発するコツというか秘訣のようなものはありますか?

本山氏: 最初にチームの主要メンバーで合宿を行なって、設定面についてはほぼ決めてしまったというのが大きいかなと思います。今回の設定である“ネームレス”であるとか名前で呼び合うとか、後は主人公・ヒロイン像というあたりまで決めてしまえれば、後はそれに対して周りのキャラクターをどうしていけばいいのかや、全体のお話をどうしていけばいいのか、というのが自然と決まってくるので。そういったところを始めに決めてしまえたのが大きかったかなと思います。

――今回も色々と隊員がいますが、本山さんのお気に入りの隊員であったり、この隊員のエクストラエピソードは面白いのでぜひやってみてほしい、というのがありましたらお聞かせください

本山氏: すでに陣中日誌などでもおなじみですが、レイラとアルフォンスというキャラクターについては、“ネームレス”の雰囲気をあまり壊さずに、でも面白いキャラクター像が出来上がっているかなと思いますので、そこはすごく気に入っています。

 あと、戦車長であるグスルグというキャラクターがすごく好きで、彼の高潔な人柄というか、そういうところをシナリオライターが描いてくれた、というところを見て「このキャラクターいいな」と思っています。結構PVとか含めて見ても、グスルグをちょこちょこと押してたりするところにも出ていますけども、おすすめかなと思います。

――無料体験版をプレイされたユーザーさんからの反響等がありましたら、お聞かせください

本山氏: 体験版をプレイされたお客さまから「ここをこういう風にしてほしい」といった、改善要望をいただくことができました。そこから少ない時間ではありましたが、意見をできるだけ吸い上げられるようにはしました。

 あと、元々我々のほうからも「体験版ではあえてこうしていて、製品版ではこういう風にしていこう」という思いがあって、それと被る意見も多かったので、そういった意味でも僕らが「3」でやろうとしている方向性というのは、正しい流れとして来ているんだな、という確認の場にもなりました。

――今回は、ストーリー中でルート分岐があるのですが、ルート分岐のバリエーションというか、分岐によっては物語が結構変わったりするのでしょうか?

本山氏: 基本的には、今回の「3」の物語は1つとして考えているので、例えば大きく戦う敵が変わるといったことはしてはいません。要所要所でそれぞれのキャラクター、主にヒロインであるリエラとイムカ、彼女たちとの関わり合いというのが変わってきますので、どちらかのエピソードしか1周目については見られないという風になっています。どちらのキャラクターにより思い入れを持ってもらえるようになるか、という意味ではすごく変わってくる要素かなと思います。

――「2」の発売から1年という開発期間ですが、その間に具体的にどのような苦労がありましたか?

本山氏: 「出せるかどうかはわからないけれども、1年後に出したいな」という最初の計画があったので、それを達成しつつも新作なので新しい要素もほしいし、クオリティもきちんと達成しなければならないということで、どれだけやり直しというかそういったものを減らせるのか?というのはチームのメンバーと相談をした部分ではあります。最初の企画のツメだとか仕様の検討の段階で、僕のほうからも意見を出して、初出は東京ゲームショウだったわけですが、「TGSではこういう見せ方をしたいから、何月にはこういう要素を作っていてください」といったオーダーを僕のほうから出したりしたんですね。そういった綿密なスケジューリングを、まだ何もできていない状態のときに組み上げていくところが、苦労といえば苦労だったと思います。

――シリーズ3作目ということで固定のファンも多くなってきたと思うのですけれど、あえて今まで遊んだことがないという人にプッシュしたいポイントをお聞かせください

本山氏: 「戦場のヴァルキュリア」シリーズは、世界観とゲームシステムの両方とも、他のタイトルにはなかなかないものを持っていると思っているのですけれど、まず世界観ということで言えば、完全なるファンタジーでもないですし、ガチガチのミリタリーというものでもないですので、その両方の良さを持っていると思うのですね。「そろそろ剣と魔法でドラゴンと戦うのにも飽きたよ」という人にも手にとってほしいですし、リアリティのある世界観の中でファンタジックなキャラクターたちが戦っていくというドラマ、こちらを楽しんでもらえればと思います。

 ゲームシステムという意味では、シミュレーションの要素にアクションの要素が加わった“BLiTZ”というシステムがありますけれども、これは基本をしっかりと活かしつつ、今回も先ほどお話しした“特殊化”であるとか、マップの遊びがいろいろと変わっていたりですとか、ゲームとして大きくパワーアップしている部分がありますので、その新しさというか「こういうゲームってあるんだな」というのを知ってもらえたら嬉しいなと思っています。

――「1」および「2」では、発売後にダウンロードコンテンツとして追加のシナリオであったりミッションを配信していましたけれども、「3」でもそういったものを配信する予定はあるのでしょうか?

本山氏: ダウンロードコンテンツについては、11~12月ぐらいに公式ホームページではメッセージを出したのですけれども、反響が大きかったのでやらせていただこうかなと思っています。

 「2」のときはミッションを配信するという形だったのですけれども、今回はミッションの配信もしますけれども、メインとなるのはお話とミッションがくっついたエクストラエピソード、「1」のときでいうと断章と呼ばれていたものですけれど、こちらを鋭意制作中というか準備中です。そういったものを、今後ボイス付きできちんとドラマが楽しめるものを用意していますので、楽しみにしていただければ。

 当然ながら、メインキャラクターたちのエクストラエピソードは用意していこうと思っていますし、シリーズとしていろいろなキャラクターがいますから、彼らにもスポットを当てたエクストラエピソードを用意していきたいな、と思っています。

――3月13日に行なわれる購入者限定のイベント「May'n×ネームレス・スペシャルライブ」ですが、どのような内容になりますか?

本山氏: まず、ドラマライブというのをやるのですが、こちらについてはつい先日に台本の初稿みたいなものがあがってきたばかりなのですけれども、ゲームの中でもあえて描いていなかったワンシーンというのを、メインのキャストである中村さん、遠藤さん、浅野さんの3人に演じていただく予定です。ゲームをプレイされた方にはぜひ楽しみにしていただきたいと思います。

 あと主題歌を歌ってくださったMay'nさんのライブも予定していまして、当然ながら主題歌を歌っていただくのですが、ほかにどんな曲を歌ってもらおうかな?というところは現在検討中です。もし可能ならば歌う曲目については面白い仕掛けというかアイデアを持っていますので、今後も公式ホームページ等の情報をチェックしていただければと思います。

――最後にユーザーの皆さんへ向けてメッセージをお願いします

本山氏: 前作の発売から1年という短い期間で「3」をリリースできたことについては、僕らも当然がんばりはしましたけれども、やっぱりユーザーの皆さんから「次はどうなるんだろう?」という、期待感みたいなものに突き動かされたところも正直あります。なので、このタイミングでリリースできたというのは、僕らだけではなくてユーザーの皆さんの熱い気持ちというのが、1番の原動力だったと思います。

 ゲーム内容についても、ドラマ性の部分はものすごく前作よりもパワーアップしていますし、ゲームシステムについてもベースがきちんとあるものですので、それに上積みする形でより良いものになっていると思います。何より歯ごたえのあるゲームシステム、“BLiTZ”の面白さってこういうものなんだ、というのが今回もう1度再認識できるような形に構成しなおしていますので、シリーズのファンの方も新規の方も、ぜひ手にとって遊んでいただければと思います。



(C)SEGA

(2011年 1月 27日)

[Reported by 菅原哲二]