NCJ、不正アクセスを行なった容疑者2人の逮捕を発表
「リネージュ II」でウイルス混入のBOTツールを配布
11月24日 発表
両容疑者による不正アクセスの手口 |
エヌ・シー・ジャパン株式会社は、同社が運営しているWindows用MMORPG「リネージュ II」において、不正アクセスを働いたとされる容疑者2名が不正アクセス禁止法違反の疑いで逮捕されたことを発表した。
逮捕された西村優容疑者および田中歌織容疑者は、「リネージュ II」の著作物を無断で使用したフィッシングサイトを開設し、キャラクターを自動操作するBOTプログラムツールを配布していた。
このBOTプログラムにはウイルスが仕掛けられており、プログラム使用者がゲームで使用しているアカウントとパスワードが送信される仕組みになっていた。両容疑者はこのアカウントとパスワードを使ってゲームにログインし、そのプレーヤーのアカウントからゲーム内アイテムや通貨を奪った上、リアルマネートレード(RMT)で現金化していた。
2人の容疑者はアカウント情報に虚偽の個人情報を登録していたが、エヌ・シー・ジャパンは神奈川県警と連携し、容疑者の行動と所在地を割り出した。同社は現在、不正利用者の調査と対応を専門に行なう「Safety Protection Team」を始めとした関係部署にて、両容疑者と取引があったアカウントと、フィッシングサイトからダウンロードされたBOTプログラムを使用したアカウントについての調査を進めているという。
今回の件について同社はユーザーに対し、「不正なプログラムの利用やRMTの利用は皆様のアカウントを危険な状態にするだけでなく、このような犯罪に加担することにもなってしまいかねません。また万一犯罪に係わってしまった場合は、当局による調査の対象になる可能性もあります」と、BOTやRMTを利用しないよう警告している。
(2010年 11月 24日)