Wemade、「クエイクウォーズオンライン」クローズドβテストを12月17日開始
オリジナルPC版との差別化要素も。正式サービスは2011年2月下旬を予定



11月17日 発表



 オンラインゲームパブリッシャーのWemade Onlineは、11月17日、最新オンラインFPS「クエイクウォーズオンライン」についての発表会を行なった。その中で、本作の1次クローズドβテストが12月17日より開始されることがアナウンスされた。2011年1月20日からの第2次クローズドβテスト、2月からのオープンβテストを経て、2011年2月下旬より正式サービス開始を予定している。

 「クエイクウォーズオンライン(以下『QWO』」は、米id softwareによる元祖3D-FPS「Quake」シリーズのスピンオフ作で、米Splash Damageが2007年に開発したPC向けFPS「Enemy Territory: Quake Wars」のオンライン版。特徴は大人数による戦略性の高いチーム戦。特にプレーヤー同士の役割分担に重きをおいたゲーム性をウリとする作品だ。本作は基本プレイ無料のオンラインゲームとしてサービスされる予定。




■ 2つの陣営が作戦目標を遂行して戦う「クエイクウォーズオンライン」

本作の運営プロデューサー、亀田誠氏
2つの陣営、「Strogg」と「GDF」
本作ならではのギミックがチームの勝利に深く関わってくる

 発表会では、本作「QWO」の国内運営プロデューサーを務める亀田誠氏が登壇し、ゲームの特徴を詳しく語った。本作の舞台は近未来の地球で、宇宙より謎の勢力「Strogg(ストログ)」が襲来し、地上を侵略しているという設定だ。対する人類は「Global Defence Force(GDF)」と呼ばれる防衛軍を組織し、各地の拠点で激しい攻防を繰り広げている。

 近未来SF的な世界観を採用したことで、登場する兵器や各種のオブジェクトが非常に独特なものになっていることが特徴のひとつ。特に個性的なのはエイリアンである「Strogg」の兵器だ。銃器類は火薬ではなくエネルギー弾を用いるため、基本的にリロードや弾薬補給という概念が存在しない。また、キャラクターの空中浮遊を可能にする「イカルス」というジェットパック的な装備や、非常に素早く動ける空中兵器「トメンター」、強力な火器を搭載した巨大人型兵器「サイクロプス」など、本作ならではのギミックが登場し、独特の戦術が可能になっている。

 また、ゲームルールとしてプレーヤー間の役割分担が非常に大きなウェイトを占めていることも本作の特徴のひとつだ。人類軍「GDF」、侵略者「Strogg」の両陣営にはそれぞれ5つのプレーヤークラスが存在し、近接戦闘から遠距離戦までといった特性の違いはもちろん、補給、回復、前線基地の設営といった様々なオペレーションを各クラスの能力で果たせるようになっている。

 その上で本作では、PCゲーム「Enemy Territory」由来の戦略性豊かなゲームルールを採用。各マップは「GDF」と「Strogg」のいずれかが攻め、いずれかが守るという非対称構成。攻撃チームが勝利するためには規定の作戦段階を踏んでいく必要がある。例えば製油所をモデルとする「リファイナリー」というマップでは、「移動式戦闘司令部(MCP)を規定位置まで前進させる」、「敵の防御シールドをハッキングして無効化する」、「敵基地内部の装置を爆破する」という3段階の作戦を「GDF」側が成功させれば勝利、それを時間切れまで阻止すれば「Strogg」の勝利というルールだ。


近未来SF世界の設定を生かし、個性的な兵器が多数登場
「GDF」が攻撃側となるマップ「リファイナリー」では、MCPの前進・展開、シールドジェネレーターのハッキング、基地深部の装置を爆破、という順番でミッションが進む。ハッキングには「コバートオプス」クラス、爆破には「ソルジャー」クラスのプレーヤーが必須だ




■ オリジナルバージョンとの差別化も意識。各種イベントも企画中!

「リファイナリー」
「アーク」
スペシャルゲストとしてゲーム大好きなコスプレアイドル、小夏ミナトさんが登場。「QWO」をプレイしてみせた

 今回の発表会では「リファイナリー」というマップに加えて、新たに「アーク」というマップの存在が紹介された。この2つのマップはいずれもオリジナルPC版に存在するマップ。3つのマップでの連戦で構成される複数の「キャンペーン」のうち、PC版では「アフリカキャンペーン」、「北欧キャンペーン」とされる2キャンペーンのそれぞれ最初のマップが紹介されたという格好となる。ただし、オンライン版でも「キャンペーン」の概念が存在するかは今回の発表会では言及されていない。

 オリジナルPC版との明確な違いとしては、オンライン版ならではのアイテムシステムが挙げられる。本作では武器や防具、スキルなど、プレーヤーの持ち物として残るアイテム類が存在し、オンラインFPSとして長期持続型のプレイモデルを提供する。また、「アイテム調合システム」と呼ばれる仕組みでは、使わないアイテムを複数組み合わせて新たなアイテムを作り出すことが可能とされている。

 そのほか、国内サービスに合わせて各種のテキストメッセージはもちろん、作戦状況のアナウンスなどで使われている音声も日本語化されているため、日本語版の存在しないオリジナルPC版よりもぐっと遊びやすくなるはずだ。さらにプロデューサーの亀田氏は、「QWO」ではオリジナルPC版にない新たなゲームモードを実装する予定があると語っている。詳細はまだ明かされていないが、この点は特に期待したい。

 また本作はゲームルールがやや複雑で初心者にはわかりにくい部分があるため、Wemade Onlineでは様々な側面を紹介するチュートリアルビデオを準備しているという。本作のおもしろさを伝導するための「全国キャラバン」を実施するという企画もあるということで、本作にはかなりの力を入れてサービスを行なうことになりそうだ。

 NHN Japanによる総合FPS情報サイト・コミュニティである「FPSField」でも今後「QWO」を取り上げていくとのこと。FPSFieldでは12月3日に全国の劇場で公開されるハリウッド映画「ゲーマー」にちなみ、FPS最強プレーヤー軍団によるFPS5タイトルの対戦イベントを企画中。その使用タイトルのひとつとして本作が用いられる予定だ。


亀田氏の手引きで「QWO」をプレイする小夏ミナトさん。「装備はロケランといきたいところですが、初心者なのでマシンガンを」とFPSはそれなりにやり慣れてる様子。とはいえ短いデモプレイ時間ではミッションクリアとはいかなかったのが惜しい
発表会と同日にオープンした「QWO」のテイザーサイト。Twitter連動のプレゼントキャンペーンを実施中だ

【スクリーンショット】




(2010年 11月 17日)

[Reported by 佐藤カフジ]