「東京ゲームショウ 2010」閉幕
来場者数は過去最高の207,647人に
TGS2010が開幕した16日は激しい雨にも見舞われたが、以降は天候もよくなり、連休という好条件も重なり過去最高の入場者数となった |
6ホールのゲームスクールコーナーから会場を望んだところ |
9月16日から19日まで幕張メッセで開催されたゲーム関連の展示会「東京ゲームショウ 2010」が閉幕した。来場者は総入場者数207,647名で過去最高となった。
2009年の来場者数は185,030名で、22,000人強ほど増えたこととなる。細かく見るとビジネスデー初日が24,764人、2日目が24,229人となっている。この数字は初日に2,600人ほど減少し、2日目は横ばいといった状況。つまり純粋に一般公開日の来場者が増えたこととなる。
初日は大雨となっていたこともあり、特に午前中はかなり閑散とした印象だったが、逆に一般公開日は天候も良く連休だったこともあり、かなり混雑した印象だった。それが実際に数字に反映されていたこととなる。3日目は81,469人で昨年に比べちょうど2万人ほど増加となっている。最終日は77,185人で昨年より5,000人ほどの増加を記録している。
この原因をどこに見るかは難しいところだが、同時に開催された対戦格闘ゲーム大会「闘劇」がかなり盛り上がったことや、各社の人気タイトルが出展されたこと、PlayStation Move、Kinectといった新型インターフェイスが出そろったことなどが総合的に効果として現われたのだろう。
今年いちばん注目を集めたのは誰が見てもカプコンブースだろうが、セガブースとスクウェア・エニックスブースの間の通路が一般公開日には歩きづらくなるほどの混雑状況となるなど、各ブースも負けず劣らず人気を集めていた。一方で、全く新しいタイトルで勝負を賭けたIgnition Entertaimentブースにかなりの行列ができ、出展タイトル「エルシャダイ」も人気を集めたのは、ゲームユーザーの見る目が成熟していることを表わしているのではなかろうか。一方で、テレビ報道を見ると画一的でゲームユーザーの志向との乖離を感じずにはいられない。
ごく個人的に感じた課題としては、昨年に比べ出展者ブースの企画不足が感じられた。スマートフォンのコーナーやゲームPCゾーンなど人気を集めていたが、昨年、最新の技術動向をまとめた「CoFesta メインブース」や、ゲームと戦国時代の関係を探った「ゲーム科学博物館」に相当するコーナーが無くなっており、寂しい印象だった。また、ファミリーコーナーもブースが並ぶだけで、昨年あった「クリエイターさんのお仕事体験」など凝った展示がなかったことは残念だ。コストの問題もあるので、一概に攻めることはできないが、来年はまた様々な企画展示を見せていただきたいものだ。
一方で昨年成功した整理券による行列の減少に加え、今年は120分を超える行列に関しては入場規制をかけるという方針が掲げられていたようで、各社とも2時間待ち以上の行列は見られなかった。ただ、見ていると、1タイトルに並ぶと40分くらい待つことになるため、それだけでかなりの時間を使ってしまうことになる。結果、行列に並ぶかどうかかなり悩んでいる来場者も見かけた。ある程度の待ち行列は仕方ないところだが、来場者が悩んでまで待ち行列に並び、ゲームをプレイしていると言うことは心にとめておくべきだろう。
何はともあれ、今年は過去最高の入場者数を記録した。来年はさらに入場者が増え、なおかつより効率的にゲームを楽しめるという難しい課題をクリアしていただきたい。
(2010年 9月 20日)