東京ゲームショウ2010レポート

セガブース「電脳戦機バーチャロン フォース」ステージイベントレポート
ロボットゲームを長年手がけた開発者2人によるトークショウを開催


9月16日~19日 開催(16日、17日はビジネスデイ)

会場:幕張メッセ

入場料:1,000円(一般/前売り)、1,200円(一般/当日)、小学生以下は入場無料


 東京ゲームショウの最終日となった19日。セガブースでは、「電脳戦機バーチャロン フォース」のステージが行なわれ、「電脳戦機バーチャロン」(以下、「バーチャロン」)シリーズのプロデューサーであるセガの亙重郎氏と「スーパーロボット大戦」(以下、「スパロボ」)シリーズのプロデューサーである寺田貴信氏が登場。ロボットゲームについて語り合う内容となっていた。

 ここでは、本ステージの内容について「バーチャロン フォース」に関する耳よりな情報をメインお伝えするとともに、セガブースでの体験プレイと開発スタッフから聞くことができた情報を併せてお伝えしていこう。


■ 「バーチャロン」と「スパロボ」のプロデューサー2人が
  ロボットゲームについて熱く語る!!

「バーチャロン」シリーズのプロデューサー、亙重郎氏
続けて「スパロボ」シリーズを手がけるバンプレソフトのチーフプロデューサー、寺田貴信氏が登場

 14:50分から行われた「電脳戦機バーチャロン フォース」のステージでは、「電脳戦機バーチャロン」(以下、「バーチャロン」)シリーズのプロデューサーであるセガの亙重郎氏と、「スーパーロボット大戦」(以下、「スパロボ」)シリーズのプロデューサーであるバンプレソフトの寺田貴信氏が登場。ロボットゲームについて語り合う内容となっていた。

 お互いの作品と相手に対するイメージについて、亙氏は「最初にプレイしたのは、スーパーファミコンの『第3次~』だったのですが、『東映まんがまつり』的にスーパーロボットが総出演するという内容にパワーを感じていた。あと、以前一緒に飲みにいったときに、寺田氏が『コンテンツには良い時も悪い時もあるけれど、それでも続けていくんです』と言っていて、そのときにこの人は『本物だ』と思った。リスペクトしています」とコメント。対する寺田氏も「初代『バーチャロン』からテムジンを使ってプレイしているのですが、ツインスティックですべての操作ができるのがスゴイと思っていた。あと『バーチャロン』って世界観の設定が緻密なので、クレバーなイメージを持っていたのですが、実際にあってみたら面白いおじさんでした(笑)」と、お互いについて語り合っていた。

 気になる「バーチャロン」シリーズの新作について、亙氏は「寺田さんとこんなことをしようか? といった話をしたりしていて、タイミングが悪いのか斬新過ぎるのか、なかなか人に話しても理解してもらえない。なので、まずはこの『電脳戦機バーチャロン フォース』で結果を出して、次につなげていきたいと思っていますので、よろしくお願いします」とコメント。シリーズの次回作に関しても、すでに動いていることをアピールしていた。

 さらに、注目の新情報として、「VO4」でもシステムリンクによる通信対戦モードが実装されることも発表。しかし、システムリンクによる通信プレイをするには、Xbox 360とモニター、そして「バーチャロン フォース」のディスクが4セット必要。システムリンクについて亙氏は「この環境があれば、たとえXbox LIVEのサービスが終わったとしても、通信対戦することが可能です! 非常にスパルタンな仕様になっているのですが、開発からの挑戦状と思ってファンの方は何とかそろえてみてください」と、システムリンクならではのメリットも交えつつアピールしていた。1人でこの環境を集めるのは大変だが、「バーチャロン」ファンの方はアーケードで一緒に遊んだ友達とXbox Live上で再会した場合などに、Xbox 360とモニターを持ち寄って対戦することを持ちかけてみてはいかがだろうか。

 ステージの最後、亙氏は「稼働から9年経った今、『バーチャロン フォース』が移植されるというのは、当時の開発スタッフももちろんがんばったというのもありますが、何よりもユーザーが愛してくれたおかげだと感謝しています」とコメント。ステージを最後まで見守っていたファン達と「バーチャロン フォース!!」と声をひとつにしたところで、ステージを締めくくっていた。

予約特典のフェティッシュ解放コードについて、亙氏「世の男性の様々な嗜好に対して真摯に向き合うとこうなった」とコメント初回限定版のパッケージサンプル。限定版に付属するブックレットの内容は、亙氏が今執筆中とのことだ最後には会場のファン達と一体となってイベントが締めくくられた。長年のファンの要望による移植ということが感じられたのが印象的だった



■ 「電脳戦機バーチャロン フォース」体験プレイレポート

「電脳戦機バーチャロン フォース」コーナー。一般公開日には、ツインスティックEXとXbox 360のコントローラーで遊べる試遊台が1台ずつ、計2台用意されており、2人同時プレイを楽しめるようになっていた

 今回、セガブース内の「電脳戦機バーチャロン フォース」のコーナーには、ツインスティックEXとXbox 360のコントローラーで遊べる試遊台が1台ずつ、計2台が用意されているほか、Microsoftブースにも4台が用意されていた。2人でのチームワークが重要なタイトルだけに、いずれも2人での同時プレイが可能だった。

 体験プレイはアーケードモードをプレイしていき、中ボスのヤガランデを倒したところでプレイが終了となる形になっており、1回あたりのプレイ時間は5~10分程度。実際にプレイしてみた感想としては、去年ダウンロード販売されて好評だったXBLA版「電脳戦機バーチャロン オラトリオ・タングラム」と同様、画面の比率が4:3から16:9に変更になり、「グラフィックアレンジ」が実装されたことにより、影やエフェクトなどがブラッシュアップされ、単にHD化しただけでない力の入ったグラフィックスに感心したが、プレイ感覚に関しては、パッと見では違いがわからないほど、アーケード版と同様のプレイ感覚でプレイできた。

 ゲームモード選択画面で確認できたのは、アーケード、ミッション、バーサス、チュートリアル、ターミナル、オプションの6つ。このうち、現場に居合わせた開発スタッフに聞いたところ、最初に使用できる機体は、景清系列とガラヤカ以外の系列の中から1機体ずつ使えるようになっており、気になる機体支給については、ミッションモードをクリアすることで、どんどんと機体支給を受けることができるそうだ。受け取れる機体については、アーケード版では使用している機体、そしてそこからある程度決まった別系列の機体しか支給されることがなかったが、Xbox 360版では、系列に関係なく、すべての機体の中からランダムで支給される機体が選ばれるようになるという。「この系列の機体しか使えない」という人や、「このカラーが欲しい」という人には狙い撃ちしにくくなる懸念はあるものの、いろいろな機体をまんべんなく楽しみたい人にとっては、慣れた機体があればすべての系列の機体の支給を受けるチャンスがあり、嬉しい変更といえるのではないだろうか。

 なお、ミッションモードのミッションは誰でもクリアできる簡単なものから、難易度の高いものまで用意されており、難易度の高いミッションほどレア機体が支給される確率は高まるものの、簡単なミッションでレア機体が支給されることもあるので安心してほしい。

 なお、ゲーム中に取得できるクリスタルとディスクについては、ターミナルモードでのAI機体のパラメータ変更と、EX OPTIONでの機体のアーマーゲージと攻撃力の強化に使用できる。特にEX OPTIONについては、どんどん機体を強化することでミッションモードの高難易度ミッションもクリアしやすくなるので、アーケード版よりもレア機体は入手しやすくなるだろう、とのお話だった。レア機体を愛機にしている人にとっては嬉しい情報といえるだろう。

 

【タイトルロゴ】

【スクリーンショット】


(C)SEGA
CHARACTERS (C)AUTOMUSS CHARACTER DESIGN:KATOKI HAJIME

(2010年 9月 19日)

[Reported by 菅原哲二]