東京ゲームショウ2010レポート

セガブースイベントレポート
「シャイニング・ハーツ」&「戦場のヴァルキュリア3」
開発スタッフと主要キャストによるトークショーを開催


9月16日~19日 開催(16日、17日はビジネスデイ)

会場:幕張メッセ

入場料:1,000円(一般/前売り)、1,200円(一般/当日)、小学生以下は入場無料


 東京ゲームショウ一般公開日の初日となった18日。セガブースでは、「シャイニング・ハーツ」声優キャスト発表会および、「戦場のヴァルキュリア3」の主人公およびダブルヒロインを演じる声優3人をゲストに招いてのトークショウが行なわれた。

 本稿では、各ステージに登場した声優陣のトークからわかった、キャラクターやストーリーの内容について紹介するとともに、セガブースでプレイできた体験版のプレイレポートをお届けしよう。


■ 「シャイニング・ハーツ」キャスト発表およびトークショウ
  「シャイニング」シリーズならではの豪華なキャストが物語を彩る

「シャイニング・ハーツ」のプロデューサー、澤田剛氏
左から桑島法子さん、斎藤千和さん、広橋凉さん、金田朋子さん

 最初に行われたのは12月16日に発売予定のPSP「シャイニング・ハーツ」の声優キャスト発表会。まず最初にストーリーを彩る豊富なキャストについてのトレーラームービーが上映された。トレーラームービー終了後に「シャイニング・ハーツ」の澤田プロデューサーが登場し、「今日は人気声優さんをお招きするので私もハラハラドキドキしています。でも、この日が来るのを楽しみにしていたので、皆さんも楽しんでいってもらいたいと思います」と挨拶。続けて、本日のゲストであるカグヤ役の桑島法子さん、シャオメイ役の斎藤千和さん、ローナ役の広橋涼さん、ソルベエ役の金田朋子さんを招いてのトークショウがスタート。

 それぞれが演じるキャラクターについて、桑島さんは「最初は記憶がない状態なんですが、そこから思い出したり経験することで、どんどん変化していく役なので、演じ分けが難しかったがやりがいのあるキャラクターでした」、斎藤さんは「シャオメイはかわいらしくて、収録をしたときに澤田さんやディレクターさんから『お好きなように演じてください』と言われたので、自由度を高く可愛く演じさせていただきました」、広橋さんは「今までの『シャイニング』シリーズではエルフしかやっていなかったが、今回初めて(獣の)耳がついているのでテンションが上がりました。普段はおっとり系なんですがが、戦闘のときはビックリするほどカッコイイので、そこを楽しんでほしいです」、金田さんは「ソルベエは、ご主人さまであるメルティに忠実な役で、吹き飛ばされてもけなげに尽くすかわいらしい役です」と紹介。


【リック】【カグヤ】
主人公のリック。戦闘中のボイスは神谷浩史さんが担当している桑島さんが演じる、物語の鍵となる少女カグヤ

【シャオメイ】【ローナ】【メルティ&ソルベエ】
斎藤さんが演じるシャオメイ広橋さんが演じるローナ金田さんが演じるソルベエ(左下)と、そのご主人さまメルティ

 続いて、そのほかのキャラクターについてのトークも行なわれた。その中で、誰か1人が主人公のパートナーとなる、伊藤かな恵さんが演じるパン屋の看板娘、ネリス・アミル・エアリィの3人について、澤田氏は「実は最初に職業を選ぶとき、3人の中から誰をパートナーに選んでもストーリーはほとんど変わらないのですが、ネリスは弓矢を使う狩人、アミルは魔法使い、エアリィは僧侶となっているので、その後の誰を仲間にするか、バランスに影響すると思います」とそれぞれの職業と特長を紹介していた。選んだキャラクターに合わせた戦闘を行なう必要がありそうだ。

【ネリス】【アミル】【エアリィ】
物語の冒頭、この3人の中からパートナーを選ぶことになる。見た目で選ぶか職業で選ぶかはプレイヤー次第。誰を選んでもストーリーの根幹は変わらないので、まずは自分の好みで選んでもいいだろう

 ファンへのメッセージとして、桑島さんは「カグヤは謎の多いキャラクターなので、今日はあまりお話しできなかったのですが、『おおっ!』といえる仕掛けががあるので楽しみにして待っていてください」、斎藤さんは「今日、画面で動いているところを初めて見て、テンションが高まってきました。キャラクターも個性的だし、とても楽しい物語ですので、存分に楽しんでいただけたらなと思います。(澤田氏のネコミミキャラといえば斎藤さんというコメントに対して)これからも猫耳キャラクターの役が頂けるように精進したいと思います(笑)」、広橋さんは「収録中に、聞いたところでは女の子もゲームしやすい楽しい要素が用意されているみたいなので、男性のファンだけでも女性のファンの方にも楽しみにしていてほしいと思います」、金田さんは「ソルベエはかわいらしくて、調子に乗ってどんどん抑揚がついたりするんですけど、一番注目してほしいのは、(収録時に苦労した)カタカナの難しい島の名前(笑)そこに注目して何回もプレイしてもらえたらと思います」とコメントしていた。

 最後に澤田氏は「ご覧の通りの豪華な声優陣による魅力的なキャラクターとのコミュニケーションが存分に楽しめるゲーム内容になっています。タッチ&トライコーナーで試遊することができるので、ぜひ遊んでいってください。また、予約特典の海賊秘宝ファンディスクは、イラストの壁紙やBGM集など盛りだくさんの内容になっています。声優のみなさんの、ここでしか聴けないドキドキできるボイスや変なボイスもたくさん入っているので、ぜひ予約してゲットしていただけたらと思います。よろしくお願いします」と挨拶して、ステージを締めくくっていた。

【プロモーションムービー】



■ 「シャイニング・ハーツ」体験プレイレポート

「シャイニング・ハーツ」コーナー。一般公開日には列に並ぶことが制限されるほどの人気となっていた

 今回、セガブース内の「シャイニング・ハーツ」のコーナーに用意されている試遊台は5台。実際にプレイを始めると、主人公のリック達が、敵の船を追いかける形でイベントシーンがスタート。イベントが進んでいき、敵の船に追いついたところでモンスターとの戦闘が始まる内容となっていた。

 戦闘シーンは、4人でパーティを組んでモンスターと戦う複数対複数のコマンド式バトル。まず最初にパーティ全員分の攻撃や魔法、防御といったコマンドを入力する必要があり、すべて入力すると、敵・味方のキャラクター全員が順番が回るごとに行動するターン式の戦闘となっていた。

 特徴的なのは、画面右下にある赤・青・緑・黄のハートのゲージ。攻撃や魔法といったコマンドのほかに、キャラクターごとに特別な必殺技が用意されており、このハートを消費して必殺技を繰り出すことで、威力の大きい攻撃を繰り出したり、味方を強化したりできた。

 体験プレイの最後には、ボスであるリヴァイアサンとの戦闘が用意されており、見事に倒すとプレイ終了。クリアまでにかかる時間は約10分程度。今回の東京ゲームショウでプレイできた体験版データでは、ハートゲージが最大になっていたため必殺技をどんどん繰り出せるため、ほとんどの人がクリアできる内容だった。しかし、ハートゲージは戦闘に勝利した際に少量獲得できるようなので、製品版ではハートゲージの残量を考えながら戦う必要がありそうだ。

【タイトルロゴ】

【スクリーンショット】


■ 「戦場のヴァルキュリア3」声優トークショウ
  主人公とダブルヒロイン役の3人が登場し、作品の魅力について語る

まず「戦場のヴァルキュリア3」プロデューサーの本山真二氏(写真右)と、ディレクターの小澤武氏(写真中央)が登場
左から中村悠一さん、遠藤綾さん、浅野真澄さん

 13時から行なわれた「戦場のヴァルキュリア3」のステージでは、まず開発スタッフからプロデューサーの本山氏とディレクターの本山氏が登場。会場を訪れたファンに最新のトレイラームービーを上映した。続けて、主人公のクルト・アーヴィング役の中村悠一さん、ダブルヒロインのリエラ・マルゼリス役の遠藤綾さん、イムカ役の浅野真澄さんの3人をゲストに迎えて、トークショウが開始された。

 最初の話題は最初に見せたムービーの内容について。本山氏は、「今回の『戦場のヴァルキュリア3』では、物語に没頭してほしいというコンセプトがあって、戦争という過酷な状況なんですけど、その中で抗う人間達のドラマというのが今回のテーマになっています」と語った。それに対して中村さんは「全体的に今回のストーリーがストーリーなので、重たいというか重厚な作品の世界観に合った内容になっていると思います」とコメント。遠藤さんは、「今日初めて大きな画面で映像を見ました。今までなんとなくわかっていた世界観が、映像になるとどういう世界が広がっていくのかが想像できる。シリアスなシーンが多く取り込まれていたので、どういう風になるのか気になりました」、浅野さんは「トレイラームービーが映画の予告みたいでカッコイイと思ったんですけれど、私が演じるイムカと遠藤さんのリエラが戦っているシーンがあるじゃないですか。あれが気になる作りになっていると思いました」と感想を語っていた。なお、気になるトレイラームービーはこちらのページで見ることができる。まだ見ていない人は確認してみてはいかがだろうか。

 それぞれのキャラクターの演じる際に注意した点について、中村さんは「クルトは、クールだけど信念があるからこそ自分の信じた道を突き進める強さがあるんだと思います。冷静な中にどう熱いモノを込められるか、というところを意識して演じています」、遠藤さん「設定上、ヴァルキュリア人ということで、普段とヴァルキュリア人の印象が違ったので、これは変化をつけようと思ったんですが、でも演じていく中で、凛々しいからかわいらしい部分がわかってきて、特に差をつけることはなく自然に演じられるようになりました」、浅野さんは「イムカは最初イラストを見たときに、大きな武器を持っていたので、強くて怖い子かと思った。でも、身長も小柄でかわいらしいところもたくさんある。そういったところ意識して演じました。あと、イムカってセリフが特徴的で、『悪くない』とか『やるしかない』とか『~ない』が口グセで、このバリエーションはすごいと思って演じていました」とコメント。それに対して小澤氏は「イムカの口グセはシナリオ担当ライターのアイデアなのですが、自分が出したアイデアのせいで実際かなり苦労していました(笑)。でも非常に面白くなったかなと思っています」と、開発内部のエピソードを語っていた。

 会場を訪れたファンへのメッセージとして、浅野さんは「ゲームのシナリオの面白さに、一気読みしてしまったのですが、最後まで目が離せないと思うので、ぜひ手にとって遊んでください」、遠藤さんは「先ほど楽屋で体験版をプレイしているところを見て、映画が始まるような雰囲気でストーリーに惹き込まれると思います。ストーリーもキャラクターもとっても魅力的ですので、楽しみにしていてください」、中村さんは「3ですから1,2があって3なんですけれども『戦場のヴァルキュリア』、『戦場のヴァルキュリア2』のキャラクターも登場するので、そことどう絡まっていくかというのも見所になので、シリーズのファンの方には楽しんでいただきたいと思います。シリーズをプレイしたことがないという人にはここから入っていただいて、1ないし2をやっていただくのもアリなんじゃないでしょうか。まだまだ発売まで時間があるので、その間にあらためて1や2をプレイしてみてみるのもいいと思います。よろしくお願いします」と、作品の魅力について語っていた。  最後に小澤氏は「ただ今、絶賛開発中です。本当に順調に進んでいますので、来年の1月27日を楽しみにお待ちください」、本山氏は「シリーズの集大成という気持ちで作っています。出来もそれに恥じないものになると感じていますので、楽しみに待っていてください。本日はどうもありがとうございました」と挨拶して、ステージを締めくくっていた。



■ 「戦場のヴァルキュリア3」体験プレイレポート

「戦場のヴァルキュリア3」のコーナー。プレイ時間が長いこともあり、一般公開日の待ち時間は90~120分となっていた

 「戦場のヴァルキュリア3」のコーナーに用意されている試遊台は18台。実際にプレイを始めると、帝国軍の特殊部隊と、主人公達が所属する“ネームレス”こと422部隊の激突が迫るというプロローグからイベントがスタート。イベントシーンを進めていくと、メルフェア市を襲う帝国軍の巨大戦車エヒドナを、422部隊だけで撃退することが目的のミッションがスタート。

 シリーズの特徴的な戦闘システム“BLiTZ”と、水彩画のような淡い色づかいが印象的な“CANVAS”は、もちろん健在。初代「戦場のヴァルキュリア」と時代が同じということで、使用できるユニットは戦車を筆頭に偵察兵・突撃兵・狙撃兵・対戦車兵となっていた。

 「戦場のヴァルキュリア3」ならではの特徴としては、主人公のクルトとダブルヒロインの2人が、特殊効果を発揮できることが挙げられる。ミッション開始時にはコマンドポイント(CP)のほかにSPが3つ用意されており、この3人を選択する際にSPを使用することにより、クルトは他のユニットを随伴させることができるほか、リエラはヴァルキュリア人として覚醒、イムカは武装解放することによる攻撃力アップが可能だ。SPを使った特殊効果は強力だが、CPと違ってターンが終了しても回復しないため、1回の戦闘で使用できる回数が限られる。そのため、どのタイミングで誰の能力使用するかをよく考える必要がありそうだ。

 なお、ミッションクリア時のリザルト画面では、各キャラクターの兵科とレベル、熟練度が加算される表示となっていた。兵科を変更できるかどうかはわからないが、ユニットの成長は初代「戦場のヴァルキュリア」や「戦場のヴァルキュリア2」とは違った形になるようだ。

【タイトルロゴ】

【スクリーンショット】

(C)SEGA

(2010年 9月 19日)

[Reported by 菅原哲二]