東京ゲームショウ2010レポート

KONAMIブース ステージイベントレポート
再び3Dへ挑戦! 「Castlevania -Lords of Shadow-」
スペシャルステージを開催


9月16日~19日 開催(16日、17日はビジネスデイ)

会場:幕張メッセ

入場料:1,000円(一般/前売り)、1,200円(一般/当日)、小学生以下は入場無料


ゲームの解説役を務めた今泉健一郎氏

 KONAMIはTGS2010パブリックデイ初日となる18日、同社ブース内のステージにて12月16日発売予定のプレイステーション 3およびXbox 360用アクションアドベンチャーゲーム「Castlevania -Lords of Shadow-」のスペシャルステージを開催。壇上では本作の統括プロデューサーである今泉健一郎氏が、同じくKONAMIの大石次郎氏によるデモプレーの映像を見ながらゲームの特徴やシステムに関する内容を詳しく説明するという形で進められた。以下、本記事ではイベント中に発表された主にゲームシステムに関する内容と、ブース内にプレイアブル出展されていた本作を筆者が実際に遊んでみて気付いたことなどをお伝えしていこう。

 本作はKONAMIを代表するアクションゲーム「悪魔城ドラキュラ」シリーズの流れをくむ作品であるが、本作は久しぶりに3Dで構築されたアクションアドベンチャーゲームとなっているのが大きな特徴。まずステージ上に持ち込まれた実機によるデモンストレーションを見て目を引かれたのは、岩肌や石柱などのグラフィックスがリアリティを感じられるテイストで描かれていること。今泉氏によると、グラフィックスは「これまでにピカソをはじめ個性的な芸術家を多数輩出した国であるスペインの開発チームが手掛けた」そうで、「過去のシリーズではPS3とXbox 360版とではグラフィックスのクオリティが異なることがありましたが、本作ではまったく同じクオリティに仕上がっています」(同氏)とのことだ。

 主人公のガブリエル・ベルモンドは、「悪魔城ドラキュラ」シリーズと同様にバトルクロス(ムチ)を主に使って敵を攻撃するが、「攻撃方法は大きく分けて前方攻撃と回転攻撃の2種類があります。前者は攻撃範囲が狭い分威力は高く、後者は広範囲を攻撃できるけど威力は弱め」(今泉氏)に設定されている。またジャンプしながら空中に浮いた敵を攻撃したり、複数のボタンを押す順番によっていろいろな連続技が繰り出せるようにもなっていることも、大石氏のデモプレイを通じて知ることができた。これらのシステムを導入することによって、プレーヤーには状況に応じて最適な攻撃法を選択する判断力や戦略性が問われることになる。

 さらに驚かされたのは、ベルモンドがガケを移動するときに岩肌を両手でぶら下がりながら進んだり、バトルクロスを投げ縄の要領で投げて先端を岩場に固定し、その反動を利用して遠くへ飛び移るなどといったアクションもできること。「メタルギア ソリッド」シリーズのエルードをほうふつとさせるユニークな移動方法に加え、カメラアングルを巧みに動かす演出も施してベルモンドが華麗に空中を舞うシーンが次々と登場し、スクリーンを見ているだけでも十分に楽しめた。

 そしてクライマックスの場面では、手首の部分だけでガブリエルの身長ほどのサイズがある巨大なボスキャラが出現。大柄な体躯にもかかわらず、いかにも当たると痛そうなパンチを高速で繰り出する相手とどうやって戦うのかと思っていたら、なんとバトルクロスをボスの口に向かって投げつけて飛び上がり、目を攻撃して敵がひるんだスキにさらに連続技でダメージを与えていくという攻略法を披露。フックからジャンプ、連続攻撃へとつないだ迫力満点のアクションは、「自分も同じようにやってみたい!」と見ている者に思わせるだけの十分な魅力を持っていた。

KONAMI大石氏のデモプレイにより、主人公ガブリエルの華麗なアクションの数々が来場者に披露された。特にバトルクロスを巨大なボスキャラの口にフックさせながら大きくジャンプし、すかさず顔面への連続攻撃へとつないだシーンは見た目の美しさもスピード感も素晴らしかった

 会場内には本作のPS3とXbox 360版ともにプレイアブル出展されており、筆者はXbox 360版でプレイしてみたところ、方向パッドで主人公ガブリエルの移動、左トリガーで防御、右トリガーで敵をつかむ、Aボタンがジャンプ、Xボタンがバトルクロスによる前方攻撃、Yボタンが回転攻撃、Bボタンでサブウェポンを使用するという操作になっていた。前方または回転攻撃時は、それぞれボタンを連打するだけで自動的に3段攻撃が出せる。

 ゲームの舞台こそシリーズ史上最も古い時代に設定されているが、現在の3Dアクションゲームのトレンドである複雑な操作をせずに華麗な連続技が簡単に出せるシステムを取り入れた格好だ。

 筆者が特に印象に残っているのは、ショーバージョンからかもしれないが、ザコ敵との戦闘中に操作やシステムに関するチュートリアルのメッセージがひんぱんに挿入されたこと。「サブウェポンはBボタンで使用」、「右トリガーで敵をつかむことができる」、「この敵の攻撃はガードできない」などといったように、プレーヤーが操作方法を覚える際のストレスを極力なくそうという開発サイドの意図が見えた。また、これらの指示通りに操作を成功させると「SUCCESS(成功)」と表示され、プレーヤーがより気持ちよく遊べるようにする配慮もなされていた。

 本作を攻略するうえで大きなポイントとなりそうなのが防御の使い方。特に対ボス戦では、左トリガーで敵の攻撃を一度ガードしてからスキを突いて反撃するカウンター攻撃をうまく利用すれば、より効率的にダメージを与えることが可能だ。ただし、一部ガード不能の攻撃を持つ敵もいたりするので、そういう場合は方向パッドを押しながら左トリガーを押すことで発動する回避アクションを使用して敵の側面や背後に回り込んで反撃するなどの対策が必要。ザコ敵についてはボタンを連打するだけでもだいたい勝てる難易度に調整されていたようだが、対ボス戦に関してはこれらの防御テクニックを使いこなすことが必須となるだろう。

【Castlevania -Lords of Shadow-】

(C) 2010 Konami Digital Entertainment. Developed by Mercury Steam Entertainment

(2010年 9月 18日)

[Reported by 鴫原盛之]