SCEJ、PSP「TRICK×LOGIC シーズン1」

総勢100人がミステリ作家に挑戦! “ナゾトキ模擬試験”結果公開


7月22日 発売

価格:2,980円(ダウンロード版:2,380円)

CEROレーティング:C(15歳以上対象)



パッケージ

メインビジュアル

 株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメントは、PSP用ヒラメキ発見ミステリ・ノベル「TRICK×LOGIC(トリックロジック) シーズン1」を7月22日に発売する。価格はUMD版が2,980円で、ダウンロード版が2,380円。CEROレーティングはC(15歳以上対象)。

 「TRICK×LOGIC シーズン1」は、アドベンチャーゲームの制作では定評のあるチュンソフトの制作によるノベル形式の本格ミステリ作品。人気ミステリ作家7人が10の作品を提供している。仕掛けられたトリックは超能力や宇宙人など超常的な事象によって起されたものではなく、きちんと論理的にトリックが設定されたもの。これらの謎を筋道を立てて解明していき、犯人と犯行のトリックを当て事件を解決に導くことがゲームの流れとなる。

 参加している作家は、我孫子武丸氏、竹本健治氏、麻耶雄嵩氏、大山誠一郎氏、黒田研二氏、綾辻行人氏、有栖川有栖氏の7名。

 タイトルに「シーズン1」とあるように、9月16日には「シーズン2」が発売される予定となっている。「シーズン1」にはNo.1からNo.4に加えボーナスシナリオとしてNo.5の推理編の事件ファイルが収められ、「シーズン2」にはNo.5からNo.10までの事件ファイルが収録される。

 さらに面白い販売方法も企画されている。「シーズン1」が発売された翌週から毎週木曜日に1話ずつ各400円でダウンロード販売が行なわれる。つまり7月29日には「シーズン2」に収録される事件ファイルNo.6から順番にダウンロード販売が行なわれるわけだ。該当する話数の解決編は翌週の木曜日以降に無料でダウンロードできる仕組みとなっている。これらの話をとびとびにプレイすることも可能だが、(各話を繋ぐ)ブリッジストーリーが途切れてしまうため物語の全体像がわかりづらくなってしまう。このことから同社では順番に解いていくことを推奨している。

 発売に先駆けて6月には都内某所で、著名大学現役学生からミスキャンパス、体育会系学生をはじめゲーム攻略本編集者や関係者などが参加し、「TRICK×LOGIC」の事件ファイルNo.1を試験問題とした模試「『TRICK×LOGIC』推理力検定 ナゾトキ模擬試験」が実施された。

 そしてその模試の結果が7月8日に公開された。ここではランクや点数などが公開されるほか、参加者のアンケートを元に「右利きと左利きではどちらが正解率が高いか?」や、「朝型/夜型」、「恋人がいる/いない」といった一見ヒラメキ力とは関係のないような様々な見地から“ナゾトキ力”や“ヒラメキ力”の真実(?)に迫っている。

 もちろんそれだけではなく、このページで表示されているランクや点数は「シーズン1」発売後にソフト購入者が自分の結果と照らし合わせることで自分の推理力を推し量ることができるようになっているので、ミステリ好きはぜひ1度チェックしていただきたい。


「『TRICK×LOGIC』推理力検定 ナゾトキ模擬試験」の結果発表が行なわれているWEB。利き腕による正答率など、推理力との関係性に関わらず、様々なデータが取られている実際に小学校の教室として使用されていた場所を使い試験を開催。ちょっぴり暑いところも学校っぽかった
参加した編集者や記者、関係者のとなりの教室で行なわれていた一般参加者の受検風景。こちらももちろんのこと真剣そのもの。普段は時間を気にせずゲームをプレイしている人が多いかと思うが、今回は制限時間が設定されているため、いつもより緊張感を持ってプレイしているようだった
受験者には時間毎に表示されたキーワードや検証結果の点数の記入用紙、また色々と気付いたことを書き留めておく用紙など配られ利用することができた

【スクリーンショット】
グラフィックスは綺麗だが、画面はシンプルに仕上げられている。もちろん、全ては快適に推理するためにある

試験の開始前に記者を前にシナリオを手がけた作家陣によるトークショウも行なわれた

 「『TRICK×LOGIC』推理力検定 ナゾトキ模擬試験」に先駆け、今回参加した作家陣が登壇しトークを繰り広げた。会場に現われたのは我孫子武丸氏、竹本健治氏、綾辻行人氏の3名。

 今回、ゲーム制作のきっかけは、綾辻氏と有栖川氏の合作によるドラマ「安楽椅子探偵」の本格的な犯人当てシステムを使いゲーム化したいと、チュンソフトから我孫子氏の元に持ちかけられたところからスタート。いままでになかった“犯人当て本格ミステリ”を作るべくその時点でコンセプトができあがっており、シナリオを依頼されたのだという。しかし1人で書ける分量ではないと感じた我孫子氏は、書ける作家さん達にお願いしてこのメンバーが集まったのだという。

 綾辻氏は「なにより『かまいたちの夜』をつくったチュンソフトということで信頼があった。作家とゲームの関わり合いって結構難しいのですが、我孫子さんも以前お世話になったしチュンソフトが制作するということで(引き受けた)」と参加した理由を語り、竹本氏も「ゲームシステムが最終的にどうなるのかわからなかったのですが、そういったことを気にしないで“犯人当て小説”を書いてくれと言うことで、わたしは引き受けました」と続けた。我孫子氏の「最終的にはゲームにするから、みなさんは小説を書いてください」と言う言葉に応える形で参加したという。

 我孫子氏はこのゲームのポイントについて「サウンドノベルとは違い、小説をまず読む。本を読む感覚に近い。そこから犯人を当てる段階がゲーム。非常に細かい証拠を積み上げていかなければならず、一足飛びに犯人にたどり着ける解答はないので、そこが歯がゆかったり、難易度を上げているところはある」と歯ごたえのあるしっかりした内容に仕上がっている自信を示した。

 我孫子氏は最後に「本筋には関係ないけどなにか気になるといった手がかりを全部拾っていかないと、なかなか100%の解答にたどり着かないので、非常に注意深くやっていってください」と将来のユーザーに向けてエールを送った。

 その後、試験を終えて感想を聞かれた我孫子氏は「(100人のうち5~6人が解答できたと聞いて)回答者がゼロでも、8割が簡単に答えられるというのも困りもの。5~6人が答えられるというのがちょうど良いゲームバランス」と答え、「先ほど言ったとおり初級編なので、倍くらいの長編シナリオもあるので、ぜひ楽しんで欲しい」とアピールした。


我孫子武丸氏

綾辻行人氏

竹本健治氏


 作家陣のトークが終了したと同時に急遽試験に参加するということで現われたのが、南海キャンディーズの山里亮太さん、チーモンチョーチュウの菊地浩輔さんと白井鉄也さんの3名。3名は吉本において「よしもとミステリ研究会」を立ち上げ、メンバーとして来場し試験を受けることになったのだという。

 開口一番、山里さんは「先生を前にしてなんですが、解いちゃいますよ!!」とふてぶてしく宣言。「90分もいるかなぁ」と強気の発言を連発。

 しかし試験を終えると立場が逆転。チーモンチョーチュウのお2人は「面白かったですねぇ」と感想を伸べ、菊地さんは「僕はクリアしましたよ!」と鼻高々。ちなみに菊地さんはヒントを使わずSランクでクリアしたという。一方、山里さんは初回のプレイで30点だったとか。暴露された山里さんは「1番の謎は、これが何点満点なのかと言うこと」とギャグで返すのがやっとだった。


【「よしもとミステリ研究会」発足!!】
トークショウ中盤に突如現われた吉本興業の芸人さん達。みなさんによると「よしもとミステリ研究会」が発足したと言うことで、今回の試験に挑戦することとなった。さらには「シーズン1」発売翌週から毎週開催される「ミステリ作家に挑戦!推理バトル」にも「よしもとミステリ研究会」のメンバーが参加するという。参加メンバーは順次発表される

南海キャンディーズの“山ちゃん”こと山里亮太さん。矢継ぎ早にギャグを重ねていったチーモンチョーチュウの白井鉄也さん。同じくチーモンチョーチュウの菊地浩輔さん。
こんなマジメな山ちゃん初めて見た……と言うくらいマジメな芸人さん達。ジッとPSPを眺めて物語にのめり込みアタマを働かせていたようだった

(C)Sony Computer Entertainment Inc.
※綾辻行人氏の“辻”はしんにょうに点2つです。

(2010年 7月 8日)

[Reported by 船津稔]