「NGF 2010」イベント会場レポート

200台超のPCでオンラインゲームと3D Visionを展開


4月10~11日(現地時間) 開催

会場:上海正大廣場 9階

入場料:前売30元(約400円)、当日50元(約700円)



会場の上海正大廣場は大型のショッピングモール。上海万博がまもなく開幕するとあって、入り口にはマスコットキャラクターが置かれている

 NVIDIA主催のゲームイベント「GEFORCE LAN / NVIDIA GAME FESTIVAL 2010(NGF 2010)」が、4月10日に開幕した。日程は11日までの2日間で、中国・上海の上海正大廣場9階にて開催されている。

 このイベントは、NVIDIAが一般のゲームユーザーに向けて開いたもので、LANパーティーやゲーム大会の要素に加えて、同社の新型GPU「GeForce GTX 480/470」を搭載したビデオカード製品の発売がイベント開催とほぼ重なっていることから、同製品の中国におけるローンチイベントにも位置づけられている。


イベントのオープニングでは、華やかな衣装をまとった一団がステージに登場。その後もゲームのデモプレイやコスプレなどでイベントを盛り上げた



■ 200台のPCで展開されるLANパーティー

 会場は同社主催の一般ユーザー向けイベントとしては極めて大規模なもの。最もスペースを割いているのはイベントタイトルにもあるLANパーティーコーナーで、常時置かれている約200台のPCをで「Warcraft III」や「ストリートファイターIV」などを自由にプレイできる。

 出展タイトルの中でNVIDIAがプッシュしていたのが、中国Object Softwareが開発、175PTが提供するFPS「Metal Knight Zero Online(MKZ)」だ。本作は純中国産のFPSで、NVIDIA PhysXに対応している。戦車やヘリなどの乗り物を活用して戦えるゲームで、多くのオブジェクトを破壊できるのが特徴。それらの破壊表現にNVIDIA PhysXが使われている。物理演算もさることながら、淡い色合いで描かれた映像の質や、銃器を撃った時の反動の感触もよく、ゲームとしての完成度が高いと感じた。

 他のゲームの様子を見てみると、「Warcraft III」などのRTSや、「MKZ」、「Alliance of Valiant Arms」といったFPSの人気が高かった。ネットカフェに来るような気持ちで、対戦相手を探しに来ている人が多かったのかもしれない。


各タイトルに数十台ずつのPCが割り当てられ、来場者が自由にプレイできるよう開放してある。「ストリートファイターIV」はキーボードでプレイさせていた。ちなみに画面を目ていない人が多いのは、ステージで行なわれているゲーム大会に注目しているため
中国産FPS「MKZ」は、熱心に遊んでいる人が多く見受けられた。映像のクオリティが高く、NVIDIA PhysXに対応という話題性もあり、人気の高さも十分納得できる



■ 大盛況の「Warcraft III」大会

 会場ではLANパーティーのほかにステージ上にもPCを用意し、いくつかのゲーム大会が開催された。初日に行なわれた「Warcraft III」のMOD「DOTA6」による大会が始まると、ステージの周りだけでなくLANパーティーコーナーも観客で埋まるほどの観戦者が集まった。初日は予選が行なわれたにも関わらずこの状況で、「Warcraft III」の人気の根強さが感じられた。

 試合では、選手をボックスコーナーに入れて外部の音とスクリーンの映像から遮断し、来場者には観戦モードで試合を見せながらしっかりと解説も交えていた。上級者のプレイを観戦モードで見られるとあって注目度も高かったのか、不利な状況を見事なプレイで突破すると大きな拍手が沸き、逆に瀕死のキャラクターの追いかけっこのような場面では笑いが起きたりと、来場者は素直にゲームを楽しんで観戦している様子だった。


「DOTA6」の試合が始まると急に人が増え、会場が一気に観客で埋め尽くされた。解説も手伝って、観客も大いに盛り上がっていた



■ 「NVIDIA 3D Vision」をあの手この手でアピール

 また同社は、立体視デバイス「NVIDIA 3D Vision」の紹介コーナーを広く展開している。「バイオハザード5」や「Just Cause 2」、「Batman: Arkham Asylum」などを使って、実際に3D映像を見ながらゲームをプレイできるコーナーを用意した。さらに3台の液晶モニターを使った3Dサラウンドの体験コーナーや、暗室でスクリーンに映された映像を3Dで見るデモなど、さまざまな見せ方でアピールしている。


「バイオハザード5」などのゲームで「NVIDIA 3D Vision」を体験できるコーナーを設けている

3台の液晶モニターを使う3Dサラウンドや、プロジェクターを使った大画面の3D、撮影した写真がすぐその場で3Dになって見えるシステムなど、多彩な3D関連デモを実施

 他にもパーツメーカーやゲームデバイスメーカーなど協賛各社の製品紹介ブースが展開された。イベントのプラチナスポンサーでもあるAcerとLG Electronicsは、「NVIDIA 3D Vision」対応のモニターを出展。同じくプラチナスポンサーのGigabyteはマザーボードを出展した。その他のスポンサーはやはりビデオカードメーカーが多く、「GeForce GTX 480/470」を早速展示しているメーカーも見受けられた。


スポンサー各社のブースには、発売されたばかりの「GeForce GTX 480/470」の姿もちらほら見えた

(2010年 4月 11日)

[Reported by 石田賀津男]