ディースリー・パブリッシャー、PS3/Xbox 360「バイオショック2」を3月4日に発売
前作から10年後のラプチャーが舞台、マルチプレイモードも搭載!
株式会社ディースリー・パブリッシャーはプレイステーション 3/Xbox 360用FPS「バイオショック2」を3月4日に発売予定。価格は7,329円、CEROレーティングはZ(18歳以上のみ対象)。開発は2K Games。本作のローカライズは日本語字幕のみとなり、音声は英語のままとなる。
「バイオショック2」は第2次大戦後、国や宗教といった制約から逃れた科学者・芸術家が海底に建設した理想郷「ラプチャー」を舞台としたアクションアドベンチャーゲームだ。ユートピアを目指したラプチャーは建設から十数年後、狂気に囚われた超能力者が闊歩する危険な場所になってしまった。今作では、前作「バイオショック」から10年後を舞台としたストーリーが展開される。
外界から途絶したことで独自の文化を築いたラプチャーは、崩壊した後もなお、狂気を宿したクリエイターらによって構築された創造性の高い魅力溢れる世界として描写されている。また、「プラスミド」と呼ばれる超能力と銃器を組み合わせて戦うユニークなゲーム性も注目である。さらに前作にはなかった「マルチプレイモード」を搭載している。マルチプレイでは崩壊前のラプチャーが舞台となる。
■ プレーヤーはビッグダディ。新たな敵ビッグシスターに超能力とドリルで立ち向かえ
プレーヤーはビッグダディ。前作にも登場した女科学者テネンバウムの声で目覚める |
リトルシスターを前にすると出てくる選択肢。自分のために彼女からアダムを手に入れるか、それとも彼女を助けるか? |
新たな敵ビッグシスター。彼女もアダムを抜き取る力があるようだ |
「バイオショック2」の舞台は、前作と同じ海底都市「ラプチャー」である。ラプチャーは国や宗教などの呪縛を逃れた科学者、芸術家が集まって己の才能を制約無しに開放させるユートピアとして、科学者「アンドリュー・ライアン」をリーダーとして、海底火山を動力とした海底都市として1946年に大西洋に建築された。
ラプチャーは宗教や倫理などの制約に縛られない科学者が思う存分科学研究を行ない、芸術家達はその感性を思うままに表現できる場所として作られた。前作「バイオショック」の時代設定は1960年代だが、ラプチャーは海底でありながら地上と遜色なく生活できる環境、建物を繋ぐ水中回廊と、現代の我々でも驚かされるような高度な技術によって運営されている。
ラプチャーの生み出した技術の中でも特に革新的なものが「遺伝子工学」である。ウミウシの一種から抽出した「アダム」という物質を人間に注入することで、その人間は潜在能力を開花させる事ができた。手を使わず者を動かす“テレキネシス”や発火能力“パイロキネシス(ゲーム内の名前はインフェルノ)”など、人間達はプラスミドと呼ばれる超能力を獲得できるようになったのだ。
しかし、そのアダムの発見こそがラプチャーに悲劇をもたらした。アダムの使用法を巡りラプチャー内で対立が生じ、さらにアダムを注入された人物は潜在能力だけでなく狂気さえも解放してしまい、次々に人々を襲いはじめた。ラプチャー内の対立、アダムの狂気に囚われ怪物と化した人間、そしてパニックで暴徒と化した人々によってラプチャーは崩壊していく。
前作「バイオショック」は飛行機事故で大西洋のど真ん中に投げ出された主人公が、偶然ラプチャーに迷い込むところからストーリーが始まる。アダムによって正気を失った人々が徘徊し、崩壊したユートピアを主人公はさまよい、そして様々な人々と出会いながらラプチャーの謎を解き明かしていく。「バイオショック」はグロテスクな表現も目立つが、夢やぶれたユートピアという「崩壊する美」が極めて絶妙なバランスで表現されており、世界観に強力な個性を備えた作品となった。またプラスミドと様々な武器を組み合わせて戦うゲーム性もユニークで、多くのユーザーから高い評価を獲得したのである。
「バイオショック2」では前作から約10年後のストーリーとなる。あれから10年、大西洋の沿岸では謎の怪物が少女を誘拐するという事件が多発していた。プレーヤーは前作の強敵「ビッグダディ」となって、ラプチャーを探索することになる。ビッグダディはいかにも旧式の鋼鉄製の潜水服を着たずんぐりした体型をしており、まさに「バイオショック」を象徴するキャラクターだ。前作では攻撃されない限りゆっくりさまよっているが、ひとたび敵となると脅威の耐久力とパワーで敵対者に襲いかかった。このビッグダディとの死闘も「バイオショック」の魅力のひとつだ。
ビッグダディが街を徘徊する理由は「リトルシスター」と呼ばれる少女を守るためだ。リトルシスターも遺伝子工学から生まれた存在で、死体から注射器で採集した血を呑むことにより体内でアダムを生成する能力を持つ。リトルシスターを捕らえることができれば大量のアダムを入手できるため、プレーヤーからも怪物と化した住人「スプライサー」からも狙われる存在だ。
前作ではプレーヤーは、リトルシスターの体内に移植されている特殊なウミウシを摘出するか(ウミウシを取られた彼女たちは死んでしまう)、彼女たちを普通の少女に戻すかを選択できた。今作でも彼女たちへの接し方でゲームの展開が変わってくるようだ。今作ではリトルシスターを助ける選択をした場合、肩に乗せて一緒に移動し、スプライサーの死体からアダムを採取することができるようになるようである。
今回、プレーヤーは強力な装甲効果を持つ潜水服に身を包むビッグダディとしてラプチャーをさまようことになる。主人公がなぜビッグダディになっているか、そもそも何者なのかなど、ストーリーの詳細は不明だ。前作の強敵だったビッグダディ同様強力な火器を使いこなすことができ、接近用にはドリルでスプライサーを貫くこともできる。
ドリルや銃器に加え、プラスミドも使うことができる。「バイオショック2」では右手にドリル、左手にインフェルノというように、武器とプラスミドを同時に装備することができる。組み合わせることでテクニカルな戦い方もできる。前作でも電気の流れるワイヤーを張り巡らせてから敵をおびき寄せたり、竜巻のプラスミドで跳ね上げてから銃で撃ったりと、プレーヤーの工夫で様々な攻撃ができるゲーム性を持っていた。「バイオショック2」ではどんな戦いができるかにも注目したい。
今作で登場する新たな敵として要注目なのが「ビッグシスター」だ。ビッグダディのように潜水服に身を包んでいるが、体の線のはっきりしたセクシーな女性の姿だ。動きは俊敏で、予測のつかない角度からも攻撃を加えてくる。彼女もまたリトルシスターを守っており、プレーヤーの前に立ちはだかるという。さらにテレキネシスや火球を発射するなどプラスミドもつかう強敵である。プレーヤーは他のビッグダディと戦うだけでなく、ビッグシスターとも戦わなくてはならない。かなり歯ごたえのある戦闘が楽しめそうである。
速いスピードと、超人的な身体能力を持つビッグシスター。前作のビッグダディ以上の強敵となるのだろうか? | |||
死体からアダムを抜き取るリトルシスター。スプライサーに狙われる存在であり、プレーヤーは彼女を守らなくてはならない | |||
狂気に囚われた不気味なスプライサー。プレーヤーは武器とプラスアミドで戦う | |||
崩壊したユートピア、ラプチャー。10年の月日はどんな変化をもたらしたのだろうか |
■ ラプチャーの過去が語られるマルチプレイ。戦いを繰り返してさらなる成長を!
マルチプレイではスプライサーとなって他のスプライサーたちとラプチャー内で発生した内乱に参加していく |
「バイオショック2」ではマルチプレイも注目である。マルチプレイでは前作「バイオショック」の前より過去のラプチャーが舞台となるという。プレーヤーはプラスミドを初めて扱った業者「シンクレア・ソリューションズ」の商品テスターという設定だ。アダムにより徐々に狂気を強めていく人間「スプライサー」として、ラプチャーの内乱に参加していくのである。
プレーヤーはマルチプレイに参加することで経験値を得て、プレーヤーキャラクターをアップグレードしていく事ができる。プラスミド、武器を強化し、自分なりの戦い方を追求していく。どういった能力を組み合わせていくか、他のプレーヤーの戦い方も参考になるだろう。ゲームモードも様々なものが用意される予定で、「キャプチャーザフラッグ」のルールを活用した「Capture the Sister」ではリトルシスターを奪い合うという、「バイオショック2」ならではのルールになっている。そのほかにも複数のルールが用意されているようだ。
「バイオショック」ファンにはマルチプレイでの舞台設定、ステージにも注目だ。「バイオショック」ではラプチャーは既に崩壊している。「バイオショック2」のシングルプレイはそこからさらに崩壊が進んだ世界だ。しかし、「バイオショック2」のマルチプレイは崩壊する前のラプチャーがオリジナルマップで用意されるという。戦いながらもラプチャーの「これから」に想いをはせてみたい。
前作以上に美しいグラフィックスで10年後の世界と、過去の世界が描かれるラプチャー。「バイオショック2」ではシングルプレイはもちろん、マルチプレイでもラプチャーをたっぷり探索することができる。本作のローカライズは、日本語字幕ということだが、作品の雰囲気を活かした翻訳をしてくれるかも注目したい。続報を待ちたいところだ。
崩壊する前のラプチャーを見ることができるというのがマルチプレイの大きな魅力だ。経験値を積み、アップグレードできるというスプライサーとしての「成長」も楽しみなところだ | |||
ビッグダディはプレーヤーキャラクターとして使えるのか、それとも対戦を面白くするNPCとして登場するのか、注目したい |
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(2010年 1月 13日)