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「FFXIV」、PLLで「パッチ4.1特集Part2」を放送
実装日は10月10日。新要素を実機で紹介
2017年9月30日 10:45
スクウェア・エニックスは、プレイステーション 4/Windows/Mac用MMORPG「ファイナルファンタジーXIV: 紅蓮のリベレーター(以下、FFXIV)」のアップデート情報を紹介する「第39回FFXIVプロデューサーレターLIVE」を放送した。
今回の放送では、「4.1」のトレーラーが公開され、パッチの実装日について10月10日と発表された。今回のトレーラーは、いつものカタログ的な雰囲気ではなく、メインストーリーを基軸に各コンテンツの印象的なシーンをつなぐ形で作られている。「定型になればいいというわけではなく、少しでもいいものをと思っています」と吉田氏。
PLLでは、楽器演奏や冒険者小隊のアップデート、新バトルコンテンツや引っ越しなど、「4.1」の新バトルコンテンツなどを吉田氏が実機デモを披露した。このレポートでは、発表された項目をまとめて紹介したい。
楽器演奏は、システム見直しのためパッチ4.15に延期
冒頭の「英雄の帰還」のトレーラーが流された後は、吉田氏による「紅蓮」のテーマソングの演奏から始まった。演奏は「4.1」から吟遊自身が使えるアクションとして実装される、音楽を演奏できるコンテンツ。吟遊詩人がハープを弾く時のアクションを利用して、第1弾は吟遊詩人専用のアクションとしてハープを演奏できる機能が実装される。
音を鳴らすとそれがサーバーを介して相手に届くために、必ず0.3秒のラグが発生する。さらに、パケットの届き方が相手の回線状態に依存するため、合奏しようとすると自分のところでは綺麗に聞こえている音が相手にはそう聞こえないという問題があった。だが実装担当のプログラマからのアイデアで、パケットをある程度まとめて送ることで「思いのほか気持ちよくできたので、ちゃんとデバッグをして専用のホットバーを付けて出したいので、4.15リリースにさせてください」と吉田氏。
4.15で実装される楽器演奏は、ハープの演奏で3オクターブ分の音が出せる。「一生懸命練習して、つたなくても演奏できたほうが、味があっていい」という理由から、マクロでの演奏は、敢えてできないようにしている。
今後サウンドチームが新しい楽器が演奏できるシステムを作ろうとしている。「最終的には『FFXIV』の楽器演奏どうなってるんだってことになればいいな」(吉田氏)という進化を目指している。
小隊コンテンツアップデート
その後、同じく実機で、冒険者小隊の新コンテンツ「攻略任務」のデモを披露した。こちらは、今まで育てた小隊NPCを連れてダンジョン攻略をするというもの。小隊ランクが2以上になるとこの任務が発生するようになる。
条件を満たすと「攻略任務を確認する」という項目が増える。すでにカンストしている人はパッチが当たればすぐに連れていけるようになる。パーティ構成は自分を含んだ1タンク、1ヒーラー、2DPSの4人パーティ。
NPCには「自由」、「攻勢」、「守勢」、「定石」という4つのAIタイプがある。それぞれのAIタイプには熟練度があり、上がっていくとバフが付くようになる。しかし最初は「自由」しか持っておらず、このときには初心者っぽい動きしかできない。
吉田氏いわく隊員は「光の戦士ほど強くないので、基本的には皆さんが作戦を指示しながら、生暖かく育てて」ということだ。熟練度が上がる傾向が個性になり、長く付き合っていくことでそれなりに頼もしい相棒へと成長してくれる。
実際にNPCを連れて「ハラタリ修練所」に入ると、ヒーラーのNPCがすぐさま「プロテス」をかけてくれたりと、プレーヤー同士のパーティと同じ挙動をしてくれる。ダンジョンに入ると、冒険者小隊用のアクションが使えるようになる。指示できるのは、ターゲットした敵への攻撃開始、撤退と冒険者小隊専用のリミットブレイク。リミットブレイクは3人の隊員が「トライアングルアタックように」(吉田氏)攻撃する特別なアクションになっているそうだ。
コンテンツをクリアすると、新たなAIを覚えたり熟練度が上がったりする。どのAIが育つかはランダム。今回は「ハラタリ」から「ワンダラーパレス」までのダンジョンに侵入することができる。「古アムダプール市街」のようにボスにぷれーやーが飲み込まれるようなダンジョンでは、その瞬間に攻略失敗の判定になるので使えない可能性が高い。
プレーヤーは報酬として、スクワット、腹筋、腕立て伏せなどのエモートを入手することができる。
竜騎士、戦士、学者は上方修正
今回は戦士、竜騎士、忍者、機工士、召喚士、学者と、キャスターのロールアクションに調整が入る。ただしジョブ調整はこれで終わりというわけではなく、引き続きフィードバックとプレイデータをみて検討していくということだ。
【戦士】
・「4.0」から「スチールサイクロン」にHPを吸収するという効果が追加されたが、効果量が十分ではないので、さらに効果が大きくなる。
・「フェルクリーブ」、「デシメート」、「原初の開放」を今まで個別にアクションスロットに入れることができていたが、スタンスによって使える技が変わるので置き換えアクションに変更される。
・「シェイクオフ」は、戦士のパーティを守る能力が他の2タンクに比べて劣るのではないかという意見があり、そこを強化するために、最大HPに対する割合でダメージを軽減するバリアを味方全員にかけるという技に変更される。
・「スリル・オブ・バトル」、「ヴェンジェンス」、「原初の魂」、「原初の直感」のステータスバフが自身に付与されている場合、「シェイクオフ」の効果が上がる。
【竜騎士】
・竜騎士はコンボ段数が多いので、「ヘヴィスラスト」の更新をミスしたときに、効果が乗らないままコンボを回すことになりDPSが下がってしまうため、「ヘヴィスラスト」の効果を下げて、下げた分を全アクションに付加することで、ミスをしたときにもDPSが下がりにくくなる。
・現状ではバフの積み直しに時間がかかるため、「ドラゴンアイ」の最大スタック数が4から3になり、その分回転率が上がる。
【忍者】
・「土遁の術」に特性の「毒刃」と「毒刃2」が適用されていた不具合を修正した。そのために下がったDPSを補うために、「土遁」の威力を上げて総火力に差がないようにした。
・「縮地」の実行から完了までにかかる時間が短縮される。消えてから現れるまでの移動速度は、モンクの羅刹とほぼ同じになっている。
【巴術士・召喚士・学者】
・ペットをサモンするときの消費MPが下がり、詠唱時間も3秒に半減する。ペットを再召喚したときや、蘇生後のリカバリーがやりやすくなる。
・「サスティン」が復活。
・「トランスバハムート」中の範囲攻撃が「デスフレア」しかなかったので、範囲攻撃としてバインド効果がないが威力が100でキャストタイムが短くなる「トライバインド」が追加される。
・「ルインガ」が「トランスバハムート」中に詠唱なしでキャストできるようになる。
・「ルインジャ」が「ルインラ」からの置き換えになり、詠唱時間なしで実行できるようになる。
・「エーテルパクト」が使いづらかったので、ペットを中心としたパーティ範囲パフに変わる。
・「ルインマスタリ」の文言が「ルインがルインガに変化する」に変更される。
・「バハムート」は、プレーヤー全員がそれぞれ表示サイズを決めることのできるオプションが用意される。当初は召喚士が自分のバハムートのサイズを決めるという予定だったが、自分が大きくしたくても周りから下げて欲しいと言われることがあるので、観る側が決められるようにした。
【学者】
・「鼓舞」の消費MPが下がる。
・「士気高揚の策」の消費MPが下がり、バリア効果が「回復量の150%」に変更される。
【機工士】
・「オートタレット・ルーク」のハイパーチャージ時の効果量が上昇。
【キャスターロールアクション】
・「マナシフト」、「アドル」、「アポカタスタシス」のリキャストタイム短縮。
・「堅実魔」の効果内容が、効果時間5秒の間、詠唱妨害されずノックバック無効という効果に変わり、使い勝手が良くなる。
極神龍討滅戦はノーマルとは全く違うギミックで襲撃してくる
「極神龍討滅戦」は、吉田氏がいつものように黒魔道士のソロで突入して、先頭の冒頭部分をプレイして見せた。神龍はもともと極で入れる予定だったアイデアをノーマルで使ってしまったということで、ノーマルとはまた違ったコンテンツになっているそうだ。
実機プレイでは、スタート時の足場がノーマル後半戦のものからスタート。氷柱の攻撃など、ノーマルと同様の攻撃も使ってくるが、戦闘の雰囲気はかなり違っているように見えた。「とにかく中盤以降えらいことになるので、演出も含めて楽しんでいただければ」と吉田氏。
DPSチェックはもちろん、ヒールチェックという新しい試練も待ち受けているようだ。報酬は武器で、ILは「零式3層の鉄巨人の前あたりで詰まっている人」が先に進めるようになるというレベルのものがドロップするようだ。
バフ・デバフ分割や、ジョブHUD簡易表示などますます便利に
個別HUD設定を押すと、敵味方のバフやターゲット情報などが分離表示できるようになる。自分で付与したバフを優先表示したり、パッドではバフウインドウにターゲットしなくなるよう設定することできる。「より自分好みのバフ情報を作ってもらえればいいかなと思います」(吉田氏)。
「4.0」で追加されたジョブHUDは、サイズの変更や簡易表示ができるようになる。当初より「4.0」で新しいものを追加し、「4.1」でそれをさらに便利にしていくという2段構えの実装が予定されていたそうで、これまで上がっていた要望がかなり解消される変更になっている。
引っ越し機能で好きな場所に家を移動
ハウジングについては、引っ越し機能を実際にプレイして詳細に解説した。「4.1」と同時にシロガネがオープンするため、今回の引っ越し先は当然シロガネ。
サインボードにアクセスすると、価格が出る。「土地を購入する」を押すと、個人用かフリーカンパニー用か、それとも引っ越しなのかを聞いてくる。引っ越しを選ぶと、瞬時に家がそのエリアに応じたデザインとなって移動してくる。
家具や庭具は、「4.1」からの新要素「倉庫」の中にすべて収納されている。ただし、チョコボ厩舎とエーテライトだけはデータの都合上、倉庫に入れられないため、家の前に並んで置かれている。
倉庫はアパルトメントを含めた全ハウジングに実装される。S、L、Mでサイズが違うが、Lサイズで最大300個。これまでは撤去すると消えていた家具も、順次消えないよう調整されており、今後は必要な家具を倉庫から出して使えるようになる。
「長く開発に時間がかかりましたが、その分とてもシンプルに実行できるようになっていると思います」(吉田氏)。ちなみに、シロガネハウジングに合わせた和風テイストの家具も増えている
「4.1」からすべてのハウジングエリアに泳げる場所が追加される。シロガネとミスト・ヴィレッジは開放感のある海辺、ラベンダー・ベッドは森の中の澄んだ泉、砂漠の中にあって水辺とは無縁だったゴブレットビュートには、ナイトプール風のライトアップが美しいゴージャスなスパになっている。
MOBA風新PvPコンテンツ「ライバルウィングズ」
ライバルウィングズは、4人のライトパーティ6組の24人同士が戦う最大48人参加可能な新対人コンテンツ。リリースは、パッチ4.15の予定。
プレーヤーは自動的に「チームファルコン」と「チームレイヴン」に分けられる。お互いの本拠地には「コア」という建造物があり、これを先に倒した方が勝利する。コアはスタート時には魔導フィールドというバリアに包まれているので、2本のタワーを壊して解除しなければ破壊することができない。
オートマンという小さいミニオンのような兵士が自動的に進軍していってタワーを攻撃する。敵と出会うと勝手に交戦し始めるため、彼らを守るのも重要な戦術となる。
また、このコアを破壊するために役立つのが、「機工城アレキサンダー」に登場したゴブリン族の機工兵器。「青燐水」というエネルギーを消費しながら、各種兵器に乗り込んで戦うことができる。攻撃のたびに「青燐水」を消費するので、フィールドにある「青燐水」を補給しつつ戦うことになる。兵器に乗ると、それぞれのステージでかかるBMGに切り替わるので、気持ちも盛り上がりつつ戦える。
【クルーズチェイサー】
敵のプレーヤーに対して有効なアクションを使える。範囲攻撃では、プレーヤーのHPを9割くらい削ってしまう。ただし紙装甲なので、調子にのって突っ込むとすぐに撃退されてしまう。
【オプレッサー】
吉田氏はビグザムと呼んでいるそう。タワーやコアといった敵のオブジェクトに対してダメージを与えられる。プレーヤーにはダメージがほとんど入らない。移動はとても遅い。オプレッサーをうまく使えるかどうかは結構勝敗に影響する。
【ブルートジャスティス】
対プレーヤー、対オブジェクト共に優れた最終兵器。タワーが2本破壊されないと建造できない。
「絶バハムート討滅戦」はパッチ4.1の2週間後からスタート
「絶バハムート討滅戦」も実機デモが披露された。コンテンツに入ると、懐かしの「大迷宮バハムート邂逅篇5層」のツインタニア登場カットシーンが始まったかのように見えるが、カットシーンには上空で見守るネールとバハムートも描かれている。
フェーズ1で戦う敵はツインタニアのみ。戦闘開始すると、プラメット、デスセンテンス、ツイスター、ファイアボールが同時に襲ってきていた。今回は食事、薬、装備、ハイマテリジャなどできることをすべて準備した状態が下限となる。「突入条件がIL340、オメガ零式4層突破なので、アイテムで突き抜けることはできないので、純粋に皆さんの知恵とバフと腕で」(吉田氏)。
倒すと、全員に好きなジョブの武器と交換できるトークンがもらえる。これは週に1回しか取れないが、クリア者が手伝いにいっても箱が減るということはない。報酬装備は、黄金に輝くエフェクト付きの武器。アイテムレベルは「オメガ零式4層」で手に入るものと同じIL340。しかし、マテリアの確定穴が1つ多く、サブステータスも多少盛ってある。見た目の変更が要素として大きな武器だが、今後のフィードバック次第では多少ILを上げることも検討するということだ。
バトルが長いのでゆっくりやっていただきたいと、吉田氏。「週1回みっちりやったらまた来週というのがいいのではないかとおもいます」(吉田氏)。
「リターン・トゥ・イヴァリース」
新カジュアル24人レイド「リターン・トゥ・イヴァリース」は、今回は第1弾「失われた都 ラバナスタ」が実装される。放送ではラバナスタ正面に行ったが、ネタバレがありすぎて奥へは進めなかった。ラバナスタは瀟洒な都だが、うっすらと煙が上がり異変が起こっていることがわかる。
「ラバナスタは帝国に反旗を翻した途端えらいことになってしまい、プレーヤーはここへ何かを捜しにやってくる」(吉田氏)。ストーリーについてはこれ以上の情報はなく、実際にプレイして確かめるしかない。ただし「赤チョコボがいるとだけ言っておきます」と吉田氏。松野氏からの発注にはなかったが、「FFXIV」開発には松野氏のファンが多いため、勝手に作ったところ松野氏にも喜んでもらえたのだそうだ。
もともと「FFXIV」チームには松野組と呼ばれていたスタッフが多く在籍しており、松野氏の作品が好きな人が多い。今回のボスも、「知っている人であればニヤっとできるし、知らなくても新しい遊びとして楽しめる」(吉田氏)というボスになっているそうだ。思い入れが籠った新ギミックが満載で、だんだん強くなっていくというボスのバランスを取るのに苦労したのだと、吉田氏が苦笑しつつ、だが嬉し気に語っていた。
グラフィックスも「FFXII」でデザインに携わっていた人が多いので、空の青さや、ダンジョンに出てくる場所などには、彼らのこだわりがこもっているので、ゆっくり堪能して欲しいということだ。
ボスのデザインは雨宮慶太氏。今回はラフから三面図、スカルプトモデル、完成版というボスの開発工程が紹介された。もう1体隠されたボスがいるが、こちらは実装後にどこかのタイミングで同じように紹介できる機会を待つという。
パーティの動きを自由な角度からリプレイできる機能を開発中
・マテリア回収
装備にはめたマテリアを外せるようになる。最後に着けたものから順番に、禁断したものも外すことができる。マテリア、マテリダ、マテリガは100%外れるが、マテリジャは80%、ハイマテリジャだと40%に成功率が下がる。失敗すると消えてしまうが、これまでは回収方法がなかったので、今後はマテリアの有効利用が進みそうだ。
・分解適正スキル表示
分解に必要なスキルがいくつかが、数字で表示されるようになる。
・バトルコンテンツリプレイ(仮)
8人でパーティを組んで特定の敵を攻略したとき、そのコンテンツのスタートからエンドまでのデータをすべて記録しておき、宿屋など特定の場所で全員のカメラからリプレイできるようになる。観戦モードのように、戦闘中には不可能だったカメラアングルから自分のキャラを見ることができる。戦闘の研究につかうもよし、かっこいい動画を作るのに使ってもいいという新たな遊び方を模索できるコンテンツだ。
実装はかなり大変なので、まずはベータ版をリリースして様子を見ることになる。どのコンテンツで使えるのか、いくつのデータを保持できるのかはまだ不明。すべてのコンテンツで使えるわけではなく、「パットごとに限定した3コンテンツだけとか、そういう感じになっていくのではないかと思います」と吉田氏。
その他
所持品枠の増加は、今回と同じ増やし方ではサーバーに負荷がかかりすぎることが判明したため、パッチ4.2で新しいシステムを入れて、今回と同じくらい所持品枠が増える予定。
次回のパッチで、ワールドをまたいだPvPのチームを作れるようになる。同じ仕組みを使ってクロスワールドのLSも可能になる。
「禁断の地エウレカ」は、4.15リリースを目指していたが、バランスがとり切れなくて4.2に延期された。武器を強化するというよりも自分自身を強化するようなまったく新しい遊びになっている。次回のパッチが近づいたころに、詳細が発表される。エウレカ自体は、武器強化とは切り離されたソロでも遊べるコンテンツで、こちらも詳細は今後の発表となる。
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