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【ホビーショー】バンダイ、ベンダー事業部、キャンディ事業部の新たな挑戦

メカ+美少女への参入、可動骨格を持つ食玩フィギュア

9月29日~10月1日(29日は業者日)

会場:ビッグサイト

入場料:1,000円(税込)

 “プラモデル/ラジコンの祭典”であった全日本模型ホビーショーで徐々にその存在感を増しているのはバンダイコレクターズ事業部だけではない。“ガシャポン”、“食玩”で大人向けターゲットを開拓する「バンダイベンダー事業部」と、「バンダイキャンディ事業部」である。

 ベンダー事業部はこれまでも精密なミニフィギュアを展開したり、LEDを取り入れてウルトラマンの雰囲気を絶妙に再現する「アルティメットルミナス ウルトラマン」などでユーザーからの評価を受けてきた。そして食玩に関しても、SDフィギュアの「FW GUNDAM CONVERGE」、そして独自のモチーフでユーザーから絶賛されている「スーパーミニプラ」シリーズなどがある。

 今回、2メーカーの新しい取り組みを取り上げたい。「低価格」で「間口が広い」というポイントを大事にしながらも、コアなユーザーをうならせる“本格的な手触り”を追求する新たなチャレンジである。

低価格と汎用性を打ち出す、メカ+美少女ガシャポン「換装少女」

 ベンダー事業部の今回の出展で筆者が1番面白いと感じたのが、「換装少女」である。「フレームアームズ・ガール」から様々なメーカーが「メカ+美少女」というコンセプトの商品を出しているが、ベンダー事業部は“低価格+汎用性”というコンセプトで挑戦する。

固定ポーズフィギュアにメカで動きを出す「換装少女」
ボトムズの商品が出るというところでファンが喜ぶのではないだろうか

 メインとなる美少女フィギュア「換装少女」に、メカニカルな「換装重機」を合体させることでメカをまとう美少女となるのだが、どちらも300円(税込)のガシャポンである。美少女は固定ポーズのフィギュアにすることでかわいらしさを演出しつつ、重機で大胆な動きを出す。

 重機のジョイントは「3mm径」という様々な商品で使われている規格で、プラモデルなどのオプションパーツにぴったり合うという。試作品であるが可動する「換装可動素体」も用意しており、300円で様々なバリエーション、遊びごたえを提供していく予定だという。

 もう1つが弊誌でも取り上げた「ザクヘッド」のバリエーション「ライティング&サウンドバストセット」である。こちらは10月にプレミアムバンダイで発売する商品で、精密な作りのザクヘッドのシャア専用バージョンに、そのまま豪華な作りの胸部が追加され、モノアイの可動と、サウンド機能が追加されるというもの。モノアイはおなじみの点灯音で光る。モノアイの角度は従来通り変えられるので、豪華な雰囲気が味わえる。

 他にも会場では精密で充実したオプションパーツが付属しており、これらが他のシリーズと換装可能な組み替え遊びを前面に出した「モビルスーツアンサンブル」シリーズを大きくアピールしていた。筆者のお気に入りは「ガシャプラ 装甲騎兵ボトムズ」。スコープドッグと豊富な装備をガシャポンフィギュアで展開していくシリーズで、期待が高まる。

【ベンダー事業部】
「換装重機」は組み合わせ、組み替えが楽しい。可動素体も
「ザクヘッド」も今後さらに充実
「モビルスーツアンサンブル」シリーズは凝った高額のラインナップも展開
他にも魅力的な商品が

可動骨格を持つハイクオリティフィギュア「G FRAME」

 キャンディ事業部のイチオシは「G FRAME」。500円(税込)の食玩で、可動骨格に装甲を取り付ける可動フィギュア。νガンダム、サザビー、ユニコーンガンダムというラインナップからもその本気ぶりがうかがえる。

人気の高いMSをラインナップに
邪神兵は10月に受注開始

 セールスポイントは約11cmというその大きさ。従来のフィギュア商品より大きくすることで食玩でありながら造型、可動、ギミックを凝ったものにできたという。ディテール表現に関しては本商品オリジナルの意匠を盛り込むことで、独特の格好良さを実現しているとのこと。2018年2月の発売だが、人気を集めそうだ。

 キャンディ事業部の「FW ガンダムコンバージ」はディテール表現の密度と、ディフォルメサイズでありながら“カッコ良さ”を実現しているところに大きな特徴がある。担当者によれば、「生産工場との関係」が大きいとのこと。

 シャープで精密な造型ノウハウのある工場と関係を結ぶことができ、精度の高い金型、造型、そして塗装を実現でき、商品としての完成度、そしてユーザーの評価が大きく変わったという。デザイナーもさらにこだわることができるようになり、商品としてのサイクルが良い方向に回ったとのことだ。

 もう1つキャンディ事業部で見逃せないのが「スーパーミニプラ」である。「ザブングル」、「イデオン」、「ガリアン」、「ザンボット3」など80年代アニメロボット達を独特の解釈で立体化し続け、ファンの熱い声援を受けている。弊誌でもその大きな反響で、ザブングルガリアンはインタビューを行なっている。

 「ガオガイガー」では巨大な変形メカ「キングジェイダー」も立体化し、ファンの期待をさらに高めた。ガリアンでも「邪神兵」を立体化するなど、今後のラインアップにも大きな期待が寄せられている。10月にも新発表があるとのことで、こちらも注目したい。

【キャンディ事業部】
可動骨格にアーマーをつけていく
精密な造型と、塗り分けが人気の秘密だ
独特のラインナップはユーザーを魅了している
仮面ライダーや、ドラゴンボールも充実