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開発費65億のMMORPG「BLESS」、正式サービスに向けて大規模改修を発表
CBT2は大規模改修後、年末を目標に実施予定
2017年7月21日 11:13
ゲームオンは、韓国Neowizが開発しているWindows用MMORPG「BLESS」の、クローズドベータテスト1(CBT1)以降初となる公式生放送を配信した。
生放送には、「BLESS」の日本運営プロデューサー箕川学氏、日本運営チームの中村直樹氏が出演。アシスタントのゲームマスター(GM)、YOU氏とともに、CBT1終了後にテスターを対象に行なったアンケートの結果や、寄せられた意見に対する現在の開発状況を報告した。
発表当時には大きな期待を集めた「BLESS」だが、先行してサービスが開始されている韓国でもかなりの苦戦が伝えられており、グローバルでの大きな改善が予定されている。
箕川氏は、「CBT1はかなり中途半端なバージョンだったと思う。次のテストでまた中途半端なバージョンをお見せするわけにはいかない。しっかり修正、改善してより完成度の高い『BLESS』をお見せしたい」と、日本でのCBT1も満足できる内容ではなかったことを打ち明けた。
韓国では、この8月に大規模改修を踏まえたテストが予定されており、日本でのCBT2は、そのテストによって調整が行われたクライアントを使う予定だそうだ。箕川氏は「日本で『BLESS』を待っている方により完成度の高いものをお届けしたいので、もう少しお待ちください」と謝りつつも、目標としては年内の開催に向けて努力したいと語った。
現在は日本の運営と韓国の開発が改善策を話し合っている段階だそうで、日本でのアンケート結果も踏まえた改善が行なわれる予定だ。今回の放送では、その一部が韓国の最新クライアントとCBT1クライアントの比較などで紹介された。
CBT1終了後に行なわれたアンケートでは、様々な部分について改善したほうがいいという要望や意見が寄せられた。今回はその中から、特に多かった5つの要素について、現状決まっている改善策が紹介された。
改善情報は今回公開されたものがすべてではなく、今後も追加の情報を公式HPや公式ツイッター、フェイスブックで発信していく。「BLESS」に興味がある人は、小まめにアクセスして最新情報を手に入れてみてはいかがだろうか。
ゲームの動作について
多くのプレーヤーの環境で、オープニングムービーがカクついて再生されたことに関しては、仕様を変更してカクつかないように改善される。CBT1バージョンと、改善後の映像が紹介されたが、確かにCBT1では途中途中で動きが止まってフレームが飛んでしまっていたが、改善後には滑らかに再生されていた。
ゲームの起動までに時間がかかることについては「若干の改善が図られていますが、まだ私たちも納得いくようにはできてないので、引き続き改善を図っていく」とのことだ。同じくゲーム内のラグに関しても、すぐに劇的な改善を図るのは難しいが、今後も継続して開発と話をしていくということだ。
現在はインゲームボイスの収録作業の最中で、「ものすごい音声収録のボリュームです」と箕川氏。この努力が無駄にならないように、遅延についてはしっかりとした改善を図って欲しいところだ。
「カーストラ攻防戦」(RvR)について
大人数のプレーヤーが参加するRvRコンテンツ「カーストラ攻防戦」については、開催時間が長いという意見が多かったため、45分から25分に短縮される。また、制限時間一杯まで戦い続けて点数によって勝敗がつくことが多かったため、なるべく、門の外にいる「軍団長」や「司令官」を倒すことで決着がつくように改善を図っていく。
戦闘のバランスについては、片方の陣営がずっと勝ち続けてしまわないように逆転要素を入れる。また、CBT1の段階では「浄化の木」を倒し続けていれば勝ててしまい、PvP要素が薄かったため、よりPvPの必要性を高めていきたいということだ。
キャラクターメイキングについて
キャラクターを細面にしたときに頬がコケてしまっていたのが改善される。また、幼い感じの可愛いキャラが作れない、造形の細かい調整ができないという声に応え、顔の幅や足、胸などパーツごとの調整範囲が広げられる。
身長が変えられるようになり、小さい胸のキャラクターが作りたいという声が非常に多かったため、胸のサイズも大小の幅が広がっている。さらに、髪、目、繭、肌の色はRGBパレットで自由な色を選択してのカラーリングが可能になる。
箕川氏によれば、CBT1では選ぶことができなかった小さい種族も選べるようになるので、それをカスタマイズすれば「幼女キャラも作れるかも?」ということだ。
また、CBT1ではキャラクター作成画面と実際のゲーム内でキャラクターの見え方が違うという意見があったため、キャラクター作成画面内にフィールドビューの機能が追加される。
キャラクターメイク時のロビー画面が分かりにくいという声も多かったため、より分かりやすい形に改修される。表示もスタイリッシュなアニメーションになり、よりグラフィカルなものになる。
戦闘関連
戦闘は、「爽快感がなく単調で退屈」というかなりの酷評ぶり。そこでアニメーションやエフェクトが見直される。重い武器を扱う時の挙動が、重量感のあるよりリアルなものになり、攻撃が当たったときには画面全体が揺れて打撃感を演出する。さらに血が飛び散る、ゴア表現的なエフェクトも追加され、よりリアルを追求する変更になっている。
スキル/戦術関連
「BLESS」ではスキルツリーで能力を獲得していくが、CBT1ではスキルの効果や、組み合わせ、習得画面のシステムなどが分かりづらいという声が多かった。
そこで、習得するスキルの数や効果の見直し、類似のスキルのグループ化、レベルアップ事に習得できるスキルが増えていくようになるなどの改善が行なわれる。
今回紹介されたものはテスト中の画面なので、色々なクラスのスキルがまじりあっている状態だそうだが、UIからはスキルスロットが増えていることが確認できた。
パーティマッチング/採集・製作関連
パーティマッチングが分かりづらく、気軽にパーティが組めない。採集や製作についてもわかりづらいという声が多かった。採集と製作に関してはUIを改善する方向で検討されている。パーティマッチングについても、改善する方向だが、少し時間がかかるかもしれないということだ。
フィールド上に点在している採集オブジェクトの場所が見つけにくかったことについては、緩やかに色替えをすることで視認性を高める。
製作物は、系統を3つに分けて、「見やすく、より深い内容に改善を図ろうと思っている」と箕川氏。製作UIは、防具製作、細工、魔法付与の3系統に分かれることになる。
装備アイテム関連
CBT1では、装備系で強化ができたのは、ルーンのみだったが、武器や防具にも強化ができる要素を追加する。「装備の強化」、「強化した装備の進化」、「より上位の装備への継承」という3つのシステムが追加される。また、耐久度と修理システムも追加される。
「せっかく強化したら、周りからもすごいねと言われたいですよね。外見も中身も成長を感じられるような強化システムを導入させていただきます」と箕川氏が言う通り、強化によって装備の外見が光をまとった派手な姿に変化するようになる。
旅の仲間(ペット)関連
CBT1では好評だったペットシステムは、より楽しくするための改善となる。確率勝負だったテイミングには、左右に動くゲージを特定の場所でストップさせるミニゲームが追加され、より自力で捕まえたという感じが出るようにする。このゲームについては、色々な仕込みがあるが、まだ発表はできないと箕川氏は口を濁していた。
また、キャラクターに「調教レベル」が設定され、このレベルを上げることで捕まえやすくなるなど様々な恩恵がつくようになる。
ペットにも装備と同じような等級が導入され、「高級」、「希少」、「英雄」、「伝説」という4段階で、それぞれ見た目が変化する。特に「伝説」まで等級を上げると、見た目が大きく変化することになる。今回画面で紹介された馬は、炎をまとった姿になっていたが、ほかにも様々な変化があるようだ。「ペットシステムについては今後もどんどん新しい要素を入れていきたい」と箕川氏は語っていた。
チャットシステム関連
CBT1では固定だったチャットシステムは、よりコミュニケーションがとりやすいようUIを含めてカスタマイズできるように改善される。チャットタブの名前が変更できるようになり、順番も自由に変えられるようになる。タブの中にどんなチャットを表示するかも選べるようになる。
キーボードで入力するだけでチャットができる「チャット集中モード」が選べるようになる。街中でコミュニケーションをとる時などに、いちいち「Enter」キーでチャットモードに切り替える手間がなくなり、より円滑なコミュニケーションが可能になる。
その他の改善・追加事項
クエスト収集アイテム専用インベントリ
クエストアイテムが、専用のインベントリに入るようになり、インベントリを圧迫しなくなる。
ギルド募集掲示板
今まではチャットで呼びかけていたが、ギルドを検索してそこから直接加入できる掲示板が導入される。
今後の「BLESS」に期待すること
アンケートの「その他」欄に寄せられた、今後の「BLESS」に対する期待に関するコメントも紹介された。特に多かったのが、他のMMORPGと比べて「BLESS」だからと言えるような個性がなく、良くも悪くも普通という意見。
「確かにこの意見はものすごく多かった」と箕川氏も認め、個性的な特徴作りについて開発とも協議をしていると語った。「BLESS」は、RvRの充実を図り、「『BLESS』の世界ではいつもどこかで戦闘中」をコンセプトに、対人戦に特化するかたちでの新規コンテンツ実装や改善が進められていくことになっている。
対人戦が苦手な人に対しては、ペット同士を戦わせる「ペット対戦」や、インスタンスゾーン内で、ペットの一種ミニオンが生産活動をするようなコンテンツが予定されている。ほかにも陣営間を行き来する護衛コンテンツなど、より特徴的なものを考えていくということだ。
対人戦のキモともいえる陣営バランスの維持については、CBT1では片方の陣営だけインスタンスダンジョンの入り口が対人エリア内にあったりと、不公平感があったため、片方の陣営だけが不利にならないよう改善していく。
パーティプレイに恩恵がないという意見もあったが、実際にはCBT1にもパーティプレイをすることで獲得経験値が増加するというボーナスがあった。ただ、それが視覚的にわかりづらかったため、今後分かりやすく改善される。それ以外にもパーティプレイをしたくなるような仕組みづくりを考えていくということだ。
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