ニュース

車いすに乗って大活躍! 「Wolfenstein II: The New Colossus」試遊レポート

悪役ババアもパワーアップして再登場! 怒りの炎が燃え上がる!

6月13日~15日 開催(現地時間)

会場:Los Angeles Convention Center

 ベセスダブースの大きな目玉が「Wolfenstein II: The New Colossus」の試遊コーナーだ。発表されたばかりの本作の序盤をプレイすることができるのである。コーナーの姿が楽しい、古き良き1950年代のアメリカの“ダイナー”をイメージしているのだ。

ダイナーを再現した試遊コーナー
車いすで戦うブラスコヴィッチ
まさかの再登場のレンゲル。キレキレの悪役ぶりだ
「ストロベリーミルクセーキ」をプレゼント

 「Wolfenstein II」のデモムービーではダイナーで、「ストロベリーミルクセーキ」を買おうとするナチスの兵士が登場する。アメリカ文化を象徴するダイナーで、ナチの兵士が上機嫌で買い物をする。「アメリカの敗北」を端的に表現したシーンである。今回の試遊コーナーはこのダイナーを再現、プレイを終えたユーザーには「ストロベリーミルクセーキ」が振る舞われるという楽しいコーナーとなっていた。

 前作「Wolfenstein」では、戦争中の負傷で昏睡状態になってしまったブラスコヴィッチが、14年の眠りから覚め、世界を支配するナチに立ち向かうという内容だった。彼はナチの月基地まで襲撃し、超兵器を止めるべく奮戦、相打ちのような形でナチに大ダメージを与えるのだが、ナチは滅びてはなかった。そして、ブラスコヴィッチも死んではいなかったのである。

 ブラスコヴィッチは“病室”で目覚める。そして立ち上がろうとして……倒れてしまう。下半身が動かない、ブラスコヴィッチは車いすに乗る。そのとき突然銃声が。男がドアを開け、銃を乱射している、その先にはナチの兵士。ブラスコヴィッチは男から銃を受け取り、ナチの兵士を倒す。しかし男は息絶えていた。ブラスコヴィッチは車いすを動かしながら、どこともわからない狭い場所で戦いを繰り広げていく。

 「車いすに乗った男の戦い」というのはかなりエグイ舞台設定だ。移動すると車輪を手で回して進んでいく。視点を下に向けると椅子に座った足、この弱々しさを感じる姿で、片手でマシンガンを乱射しながら敵を打ち倒していく。歯ごたえのある難易度は前作を踏襲、体力は自動回復せず、敵から装備を奪って、進んでいく。一瞬でも気を抜くと倒されてしまう。……正直筆者は、イージーに難易度を切り替えた。

 ここで今回ならではのギミック「科学者の罠」が登場する。電磁バリアの一種で、作動している場合、これに触れた敵は一瞬でばらばらになる。この罠は周囲が放電するが基本的には見えないため、作動させて敵をおびき寄せるとかなり有効だ。反対に作動中に飛び込んでしまうと、一瞬でゲームオーバーだ。

 体験版ではこのシステム、さらに敵に忍び寄るステルスキルを活用して進めていく。探索を進めながらブラスコヴィッチはここがUボートであり、ブラスコヴィッチを輸送中のところを仲間が襲撃したという。その中には彼の恋人アーニャもいる。ブラスコヴィッチは敵を打ち倒し、そしてアーニャとの再会を果たすが、仲間がつかまってしまうのだ。

 ブラスコヴィッチは床に突き倒される。彼を見下ろすのが、前作で顔をばらばらにされたナチスの女性高官フラウ・レンゲルである。彼女の憎々しげな声と、さらに斧を振り回す凶暴さに圧倒されてしまう。しかもレンゲルは気弱な女性士官に斧を握らせ、捕虜を斬り殺せと命令するのだ。目の前で味方が無残に殺されるかもしれない状況で、体験版は終了となる。

 ……いやはや、かなりエグイ。しかし本作ならではのゆがんだユーモア、悪のりの雰囲気、そしてエキサイティングなゲーム性が見て取れる。特にユーモアは、その“歪みっぷり”がすごく、だからこそ魅力的だ。

 前作はナチスの超兵器の設定がとても面白かったが、今作ではナチスに支配されたアメリカを独立させるために戦うこととなる。奇妙に変化したアメリカ文化の描写や、エキセントリックな各地のリーダー達にも期待したい。本作のユニークさを痛感できる体験プレイだった。

【Wolfenstein II: The New Colossus - E3 2017 Full Reveal Trailer】

【試遊プレイ】
本編に強く期待させられる

【スクリーンショット】