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やらずに死ねるか! 面白PCゲームがザックザクの「PC Gaming Show」まとめ
「Forza 7」はPC版が最強?! さらに「AoE」が復刻! 「Arma」チームの新作サンドボックスもヤバい
2017年6月14日 14:14
米PCゲーム専門誌のPC Gamer誌が2015年から開催しているPCゲーマーのための祭典「PC Gaming Show」が、今年もE3開幕に合わせて開催。ロサンゼルス・ダウンタウンのシアターに大勢のPCゲーマーとクリエイターたちが集まった。
ちなみに、本イベントのメインスポンサーは昨年までAMDだったが、今年はIntel。メインスポンサーがいきなりライバル企業に変わるというのも面白い。
というわけで本イベントではIntelのエグゼクティブ複数名が登壇し、PCゲームをプッシュするIntelの取り組みを紹介。まもなくローンチとなるIntel Core XシリーズのCPUや、eスポーツリーグESLとIntel Extreme Mastersの新展開、VR eスポーツの開拓についてなどなどをアピールした。
そして「PC Gaming Show」のメインとなるのは、やはり今年のPCゲーミングシーンを彩る新作ゲームの数々。今年から本イベントの協賛企業となったMicrosoft(Xbox)のPC向け展開を始め、PCならではの名物メーカーが魅力たっぷりのゲームを次々に披露した次第だ。
Intel、ESLと共同でVR eスポーツ大会をスタート!
まずはイベントの冒頭で、IntelのSVP、Gregory M. Bryant氏がIntelのPCゲーム支援活動をアピール。6月末より投入される18コアのIntel Core i9-7980XE筆頭に、Intel Coreシリーズに加わるIntel Core X-seriesの性能をアピールした。
従来のシリーズからコア数の増大が図られたIntel Core Xシリーズでは、全世代比で最大2倍のフレームレートが実現されると説明。「Overwatch」を使用したデモが行なわれたが、内蔵GPU使用時のパフォーマンスが大きく向上しているのは間違いないようだ。
そして、Intelが2007年より後援しているeスポーツリーグ「ESL」。歴史も規模も最大級であるESLでは、Intelが主催する部門としてIntel Extreme Mastersが設けられているが、さらにその活動を拡大することが紹介された。
ひとつめは「Intel Grand Slam Series」の開催。ESLの主要種目である「CS:GO」の各大会・リーグを対象に、通年で最も優秀な成績を収めたチームに100万ドル(およそ1億1千万円)のボーナスプライズを用意。プロゲーミングチームの争いをさらに刺激していく。
ふたつめは「VR CHALLENGER LEAGUE」の開催。こちらはIntelとOculusの後援で、ESLにVR eスポーツ部門を新設する形となる。対象タイトルは「The Unspoken」と、7月20日ローンチ予定の新作「Echo Arena」という、いずれもOculus Touch対応の対戦型VRゲーム。今夏より予選ラウンドをスタートし、2018年春に決勝大会というスケジュールで展開していく模様だ。
これはやりたいぞ! 魅力いっぱいのPCゲームタイトルが続々
今年のPCゲームシーンには朗報が多い。Microsoftが「Forza 7」をWindow 10向けに供給するほか、Xbox One用タイトルのPC展開を強化。前作はコンソールのみの展開だったBungieのMMORPG「Destiny」も、9月6日のローンチを予定している「Destiny 2」にてPCに対応することが明らかになっている。
というわけで間違いなくいちばん幅広いゲームを遊びまくれるようになるPCゲームシーンを反映つつ、この「PC Gaming Show」では“PCで遊ぶのがサイコー”というタイトル、そして“PCでしか遊べないぜ!”というタイトルが次々に紹介された。
ここではその中からでも、日本のPCゲーマーが絶対楽しめるラインナップをご紹介していこう。
Age of Empires: Definitive Edition (Microsoft Studios)
□公式サイト
https://www.ageofempires.com/
歴史RTSの金字塔「Age of Empires」が、生誕20周年を記念して復活! 現在、Microsoft Studiosが開発中の本作は、グラフィック表現を3D化し、Xbox Liveサービスを通じた対戦をサポートするなどモダナイズを図りつつ、オリジナルの「AoE」を最大限に尊重したリマスター版となる。
ゲーム内容は完璧に維持しつつも、初代「AoE」よりのちの時代に一般化したRTSの機能も付け加え、視認性や操作性を向上させる。例としては、ユニットグループ絡みの機能が追加されることが本イベントで確認された。
現在、公式サイトでクローズベータ参加者を募集中。製品はWindows 10のストアで配信予定となっており、対応プラットフォームはWindows 10のみとなる見込みだ。
Forza Motorsport 7 (Turn 10 Studios / Microsoft Studios)
□公式サイト
https://www.forzamotorsport.net/
PC Gaming ShowのステージにTurn 10のエグゼクティブ・プロデューサー、Ryan B.Cooper氏が登壇。Xbox OneとWindows 10に供給予定の「Forza 7」について、「PC版はかなり力を入れて開発している」とアピール。PC版にフレームレート制限は存在せず、もちろん4K(あるいはそれ以上)にも対応。ハイエンドPCが唸りを上げる。
特に自信たっぷりに語っていたのが、PCならではの多様な選択肢があるステアリングホイールへの対応だ。「市場に存在する全てのデバイスに対応する。つなぐだけで使えるようになる」と太鼓判。理想の環境で「Forza 7」が楽しめることが確約された。
今回、PC Gaming Showにはじめてスポンサードを行なったマイクロソフト。Windows 10を魅力的なゲームプラットフォームにすべく邁進中だ。次の動画でMSイチオシタイトルをチェックしてみよう。このうち多くのタイトルが、PC Gaming Showでも紹介されていた。
Playerunknown's Battleground (Bluehole)
□公式サイト
https://www.playbattlegrounds.com
□Steamストア
https://www.forzamotorsport.net/
Steamで大爆発中のバトロワゲーム。会場にはPlayerunknownこと、本作のクリエイティブ・ディレクターを務めるBrendan Greene氏が登壇した。
Greene氏は「信じられないほどの成功」と話しつつ、ユーザーニーズに応えるため「先月はクライアントの最適化に注力した。6月に入ってからはサーバー側の向上に努めている」と、開発チームのフォーカスを説明。さらに、気になる今後のアップデート内容をダイジェストで紹介した。
ひとつは、塀などの段差を乗り越えられるアクションの追加。ちょっと想像してなかったほどの身のこなしで塀を登り、車を飛び越える。更に、狭い窓から飛び出すアクションも。終盤戦が熱くなりそうだ。最後に新武器もチラリ。おそらくロシア製の短機関銃、PPsh-41のようだ。7.62mm使用のサブウェポンとなり、圧倒的な打撃力を誇る事になりそう。
YLANDS (Bohemia Interactive)
□公式サイト
https://ylands.com/
□Steamストア
http://store.steampowered.com/app/298610/Ylands/
ローポリスタイルの親しみやすい絵柄に、生き生きとしたキャラクター、「マインクラフト」ライクな資源発掘、そして冒険。これを開発しているのはなんと、超リアル主義のミリタリーシム「Arma」シリーズを手がけてきたチームだ。
一見すると「Arma」とは似ても似つかない印象の本作だが、その中身に「Arma」シリーズや「DayZ」で培われたサンドボックスゲームのノウハウが活かされている。世界の生成がプロシージャルなのはもちろん、抜群に柔軟なクラフトシステムを搭載。お城に船、攻城兵器まで、ありとあらゆるものを製作できる。その上、MODの考え方がゲームそのものに融合しており、ユーザーが自分たちで新たな遊びのルールを構築することも可能だという。
本作はすでに公式サイト上で開発版が販売中。より完成度を上げて、今夏にはSteamでアーリーアクセスを開始予定だ。「Arma」シリーズで呆れるほど多彩なMODを導入して遊んだ人なら、本作がどれだけ柔軟で、どれだけ遊べるものになるのか、むしろ逆に想像がつかなくなってしまうのではないだろうか。
BattleTech (Harebrained Schemes / Paradox Interactive )
□公式サイト
http://battletechgame.com/
□Steamストア
http://store.steampowered.com/app/637090/BattleTech/
PCゲームファンには「Mech Warrior」として馴染み深い「Battletech」の世界。その元祖となるボードゲーム版を元にしたターンベース戦術級シミュレーションゲームが登場。2017年内の発売を目指して開発が進められている。
メック同士の戦いを再現するシミュレーションゲームということで、装甲圧や部位ごとの機能など、緻密なダメージモデルを採用しているのが特徴だ。メックならではの迫力ある戦いを知的に、じっくりと楽しめそうだ。
Lawbreakers (Boss Key Productions)
□公式サイト
http://lawbreakers.nexon.net/
□Steamストア
http://store.steampowered.com/app/350280/LawBreakers/
「Gears of War」の生みの親として有名なゲームデザイナー、Cliff Blezinski氏の入魂作。アクロバティックに戦う面白さに注力したハイテンション&テクニカルな対戦型FPSだ。
今回、待ち望まれていた発売日が8月8日になることが発表された。さらにPC版ベータテストが6月28日からクローズドで、6月30日からオープンで実施されることも明らかに。登壇したBlezinski氏はこのベータについて「他でよくある、宣伝用のクソみたいなベータじゃないんだぜ!」と息巻く。ゲーム要素を1ついじればゲームバランス的な影響は他にも及ぶため、常に全体を調整することの必要性と難しさを述べつつ、その課題を完璧にこなしていくためのベータだと説明した。
本作はNVIDIA Shadowplayの新機能「Highlights」を初めて搭載するタイトルでもあり、PCゲーム業界およびコアゲーマーの関心は高い。果たしてどんなゲームになっているか、まずは今月末のベータテストに備えよう。
Lone Echo / Lone Arena (Ready at Dawn)
□公式サイト
https://www.loneecho.com/
□Oculusストア
https://www.oculus.com/experiences/rift/1368187813209608/
ESL、Oculus、Intelの3者共同で始動するVRゲーム初のeスポーツリーグ「VR CHALLENGER LEAGUE」。その公式採用タイトルとして、Oculus Touchを活用した魔法バトルゲーム「The Unspoken」が選ばれているが、来る6月20日、新たに競技リストに加わることになるのがこの「Lone Arena」だ。
本作は、同時に開発が進められている1人用VRアドベンチャーゲーム「Lone Echo」のeスポーツモードという位置づけ。「Lone Echo」は無重力環境下で宇宙遊泳をしつつ探索を進めるゲームで、Oculus Touch特有の「掴む」、「引く」という動きで無重力下の移動を実現するのが面白い作品だ。
これと同じく「Lone Arena」も無重力下で対戦するゲームとなる。10人が2チームに分かれて競う形式で、対戦ルールは動画を見る限り“相手を殴り倒してもOKな球技”、といった形になりそう。Oculus Store向けに7月20日のリリースを予定しており、Oculus Touchのオーナーには期間限定で無料配布が行われるというから注目だ。