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【静岡ホビーショー】模型ショーならではの、目の付け所が違う最新ツールをチェック!
2017年5月14日 21:18
静岡ホビーショーは、プラモデルやラジコン、鉄道模型などの最新製品を扱うイベントだけあって、それらに関連するツールも数多く展示されている。筆者も取材のかたわら、最新のツールをチェックするのを毎回楽しみにしていて、このイベントで試したエアブラシやツールなどを実際に購入したりもしている。
今年の静岡ホビーショーにも、模型製作が捗りそうなツールが数多く出展されていたので、その中で筆者の目に止まった新製品を中心に紹介していきたい。
ラウンド状パーツのパーティングラインを容易に削れる刃物と砥石
ハセガワが展開する「播州の刃物シリーズ」は、兵庫県南西部の播州にて職人が生産するツールで、今回出展された「半丸刀」は、刃先が三日月状になった特殊形状の刃物だ。
主にラウンド状のパーツのパーティングラインなどを削るために使用するものだが、同時期に発売されるこの刃物を研ぐための「刃物研ぎ用 砥石(丸棒)」は、半丸刀と同じようにパーティングラインを消すためのやすりのような用途で使えることを、ハセガワの関係者は説明してくれた。
写真のように、航空機のキャノピーのようなクリアパーツのパーティングラインを削って、同社のセラミックコンパウンドなどで磨けば、クリアな状態を保持して仕上げられるということである。
エアブラシ内部に入れて吹くだけで、塗料を弾くコーティングができる
日邦産業の「Art Fun!」ブランドから発売される「Fun!COATING」は、メッキや金属の表面に塗ることでフッ素コーティングができるというコーティング剤だ。これをエアブラシの内部に使うことで塗料の切れがよくなり、手入れが簡単になるという、スグレモノのアイテムだ。
使い方は塗料を吹く要領でカップにこれを入れて吹くだけ。エアブラシ内部のニードルに施しておくことで固着も防げ、エアブラシの使い勝手が大幅に向上する。ちなみにコーティングはナノメーターレベルの膜のため、エアブラシの外観や塗料の食いつきなどには 影響を与えない仕様だ。
その他にも塗料の撹拌棒や塗料皿などにも使えるが、コーティングは摩擦で剥がれてしまうので、使用時に注意は必要となるだろう。
ちなみにコーティング後のツールを食器乾燥機などで加熱乾燥(80度前後で1時間程度)すると、さらに効果が高まるそうだ。ホビーショーの一般公開日に会場にて先行発売されていたので、先日エアブラシユーザーになったばかり筆者も会場で1本購入してきたので、後日試してみようと思っている。
小さなパーツをはじき飛ばさずに掴めるピンセットの進化系
GSIクレオスのブースは、塗料やツールなど複数の新製品を展示していたが、ブースの担当者に「お薦めは?」と聞いてみると、「Mr.ピンセットパーツホールド ロック機構付き」を紹介してくれた。
これは先端に特殊な切り込み加工が施されたピンセットで、切り込みのエッジが極小パーツもしっかり掴み、はじけ飛んでしまうことがないというツールで、2015年に発売され高い評価を得て、現在品薄状態が続いている「Mr.ピンセットパーツホールド」の長尺版となる。
今回発売されるものは、商品名にあるとおりロック機構が付いたもので、パーツを挟んだ状態のままホールドができるようになっている。旧タイプも再生産されるとのことなので、使いわけてみるのもいいかもしれない。
木製の暖かみのある組み立て式塗料ラック
木合板をレーザー加工して、模型本体や小物、ツールなどを販売しているCobaanii mokei工房の「ペイントラック」は、手持ちの塗料を整理できる木製のラックだ。現地で特価販売されていたD~Iタイプは、40~60本程度の塗料を整頓できる棚で、各メーカーの塗料ビンの種類に応じて形を選べるようになっている。
木目をそのまま使っているため見た目に暖かみがあり、これが塗料で汚れていくのもまたいい味になりそうだ。10~18本程度の収納本数の少ないタイプも販売中だ。