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「LJL 2017 Spring Split」開幕プレゼンテーションレポート
新施策は「配信内容」と「参加チーム」の強化にフォーカス
2017年1月21日 17:47
MOBAタイトル「リーグ・オブ・レジェンド」(以下LoL)の国内プロリーグ「League of Legends Japan League」(以下LJL)、2017年春季シーズン(Spring Split)が開幕した。「LJL」は、1年のうち春季と夏季に分かれて開催されるプロリーグ。各シーズンの優勝チームには、国際試合に参加する権利が授与される。
20日に開催されたメディア向けプレゼンテーションでは、ライアットゲームズ ディレクターの齋藤亮介氏が、今シーズンより実施する施策について説明した。
今シーズンについてライアットゲームズが定めた指針は、「視聴者満足度の向上」、「日本チームの強化」、「『LJL』や選手の認知向上」の3つ。
「視聴者満足度の向上」は、「Twitch」などで実施した試合映像ストリーミング配信の総視聴者数と最大同時視聴者数が2016年に入って大きく伸長したことを受けて、エンターテイメントコンテンツとしての強度を高める意図がある。
「昨年までは、『e-Sportsは世界で流行っていると言われているが、日本ではどうかな』、という声も多く聞かれました。でも2016年の実績を見て、日本におけるe-Sportsは、きちんと良いコンテンツを出して、良い試合を見せれば、日本でも視聴者がつくこと、そして成長していけることがわかりました。まだまだこれからではありますが、自信がつきました」。
「日本チームの強化」は、世界大会で活躍する「世界で戦う日本人」への支援を通して、日本における「LoL」という競技と「e-Sports」の知名度向上を狙った施策。
「e-Sportsでははじめ、日本人が活躍するとは思われていませんでした。でも昨年、日本の選手たちが世界大会で活躍した結果、多くの人がその様子に注目し、興味・関心を持ってくださいました。今シーズンではその流れを汲んで、世界に通用するチームの育成に力を入れたいと考えています」。
「LJLや選手の認知向上」では、試合観戦の促進と、試合に取り組む選手たち個人へのフォーカスを強めていく。
「LJLは昨年、多くのメディアに取り上げていただきましたし、e-Sportsのプロプレーヤーに関する特集も数多くありました。でも、広く一般に浸透しているとはまだまだ言えません。定期的なリーグ戦を持ち、世界大会もあるということをもっと知ってほしいし、実際に試合を見ていただいて、もっと楽しさに触れてもらいたい。そのための認知向上と、ひいては選手の中からヒーローが生まれるような活動にもつとめていきたいと思います」。
具体的な施策としては、全試合を特設スタジオで実施するオフライン戦とし、座席にはカメラを設置して、試合中の選手の表情を映すことで、感情面でのストーリーを伝える。ほとんどがゲーム画面と実況席だけの映像だった従来の中継に加えて、試合中の選手の表情が映るようになる。
選手に対しては、試合中、常にカメラが回っている状況にさらされることで、「見られる」ことへの意識を高める効果も意図するほか、ユニフォームに記載されているスポンサーロゴの露出機会の増加も見込む。
そして試合後には、選手へのインタビューによる試合の振り返り、選手の口から聞く試合の感想や反省を通して、選手への愛着を深められるような仕組みにしている。
「国際大会では、大勢の観客が見守る中、ステージに上がり、スポットライトを浴びて試合を行ないます。これまでは決勝戦に出場したプレーヤーしかそういった経験を積めなかったのですが、今シーズンからは、すべての選手が"見られている"という条件で試合をこなすようにしました。こうすることで、いざ選手が世界の舞台に出ても、臆さずに、場慣れした形で試合に臨めるようになります」。
また、今回Spring Splitに参加する6チームのオーナーが、本シーズンに臨む意気込みをそれぞれ語った。
20日に実施した緒戦は、昨シーズンの決勝戦で対決したDFMとRPGの試合。昨シーズンでは幾度も接戦を繰り広げ、決勝では勝数リードからの初優勝をもぎとったRPGだったが、今シーズンでは両チームともメンバーの入れ替えなどもあって、緒戦ではDFMに軍配が上がった。
なお試合の模様は、LJLで試聴できる。
プレゼンテーション当日、ライアットゲームズでは関係者向けにパブリックビューイングを実施した(場所は非公開)。試合の模様を複数のLEDディスプレイからなる350型相当の大画面で観戦する趣向。
このパブリックビューイングに関して齋藤氏によれば、こうしたイベントのような形でパブリックビューイングを主催する予定については、席数が限られることや、来場者の募集方法や当日の誘導など、管理面、安全面で複数の課題もあり、しばらくは一般向けに実施する予定はないとのこと。仮に実施するにしても、まずは極めて小規模な関係者向けのイベントからスタートして、徐々に課題をクリアしていく形になる可能性が高いという。
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