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「ストリートファイターV」、Ver.02.000をプレイ感から解説!

新バージョンでの変更点と、既存ファイター22人の変化をまとめて紹介!

12月21日 アップデート

 「ストリートファイターV」が発売された記念すべき2016年も終わりに近づき、2017年には、豪鬼を含む追加キャラクター6人が参戦する新たな戦いの幕が開こうとしている。そんな新局面に先駆けて、去る12月21日には今年最後のアップデートが行なわれた。これまでも何度かアップデートやメンテナンスはあったが、それは新キャラクターの追加や不具合の修正など。しかし今回のアップデートはバージョンも「Ver.02.000」となり、システムの変更やキャラクターのバランス調整までも視野に入れた大規模アップデートとなった。

 そこで弊誌では、今回のアップデートで何が変わったのかをご紹介していきたい。「ストV」の公式ページに掲載されている「2017年バランス調整リスト」をもとに、調整されたシステムををプレイ感から解説する。さらに、各キャラクターの変更点を踏まえたうえでの感想もまとめてみた。あくまで一個人としての見解ではあるが、「ストV Ver.02」を知る一助としていただければ幸いだ。なお、新キャラクターの豪鬼については、ファーストインプレッション記事を見てほしい。

「Ver.02.000」のポイントをプレイ感から解説

強力な基本技がマイルドに

 本作は極端に強力な技がないように調整されているが、それでもこれまで一部のキャラクターは非常に性能の高い基本技を持っていた。が、今回のアップデートではこれらの技の性能が軒並みダウン。リュウの基本技を例にあげると、立ち強Kは動作時間が長く、しゃがみ強Kは発生が遅くなった。この調整により、地上戦での差し合いで一方的に負けて、理不尽に感じることが少なくなるのではないだろうか。

一部のキャラクターをのぞき、しゃがみ強Kは総じて攻撃判定の発生が遅くなり、ダメージも低下した
特殊技にも変化が。リュウの→+中Pはガードされたときの不利が大きくなり、中攻撃などでも反撃されてしまう

立ち弱Pの攻撃判定&食らい判定の調整

 リュウやネカリの超お手軽対空として機能していた立ち弱Pの対空は、攻撃判定&食らい判定の変更によりやや使いにくくなった。また、ヒットしたときも横方向への吹き飛び方が大きくなり、「空中の相手に立ち弱P→前方ダッシュして表裏の2択を仕掛ける」という戦法も難しい。とはいえ、どちらも「使いにくい」、「難しい」というだけで不可能ではない。また、一部のキャラクターは調整前と同じ感覚で使っていける。

立ち弱P対空が可能だったキャラクターは、攻撃判定の調整が行なわれたが、位置関係によってはまだ十分に機能する
横方向への吹き飛ぶ距離が大きくなったため、弱攻撃で対空してから前ダッシュしても裏に回れないことが多い

通常投げが弱体化

 リュウの投げ→投げ→投げ……などに代表される「投げループ」、「柔道」と呼ばれる連係ができなくなった。一部のキャラクターは今バージョンでも実行可能だが、ダメージやスタン値が低下するなどの調整が施されている。一方、ループ性のない投げ技については、大きな変更はない。

リュウの背負い投げ(前投げ)は、投げたあとの間合いが広がるようになり、動けるようになるまでの時間も増えた
一方、ケンのつかみ膝蹴り(前投げ)×∞は、まだまだ健在。画面端での「柔道」は本バージョンでも止まりそうにない

リカバリアブルダメージの回復速度が低下

 中や強の基本技をガードしたときに受けるリカバリアブルダメージ(白ダメージ)の回復速度が遅くなった。前バージョンでは4フレーム(60分の4秒)につき1回復していたが、現行バージョンは8フレームで1回復。投げ、中段、すかし下段などでリカバリアブルダメージを確定させるテクニックが重要性を増した。総じてリカバリアブルダメージに関する駆け引きが深くなったと言える。

前のバージョンではよほど極端な場面でないかぎり、リカバリアブルダメージを意識することはなかったが……
本バージョンでは基本技をガードさせまくってリカバリアブルダメージを蓄積させる戦法が効果的かも?

Vリバーサルは発生が鈍化

 キャラクターによって差はあるが、Vリバーサルは全体的に発生が遅くなった。個人的にはアーケード版「北斗の拳」のガードキャンセルのような印象を受ける。Vリバーサルはヒットが確定する技に対して使うか、相手が予想しない場面で狙いたい。

ほとんどのVリバーサルは、発生が遅くなった。1つ1つの技を連打でなく刻むように出していると、ガードできることが多い
キャミィのVリバーサルは、ヒット効果が吹き飛びダウンからのけぞりに。そのぶん、動作硬直は短くなった

無敵技が大幅に弱体化

 今回のアップデートにおける1番の目玉かもしれない要素。リュウやケン、ネカリなど、強キャラの強キャラたるゆえんだった無敵技が大幅に弱体化した。食らい判定が拡大したり、無敵時間が削除または短縮されているため、攻撃を完璧に重ねられると一方的に打ち負ける。これにより、無敵技を持っているキャラクターと持っていないキャラクターの格差はかなり解消された。……が、それでも、まだまだ強い無敵技。もとはどれだけ強かったのかがうかがい知れる(笑)。

リバーサルの文字に注目。安易なレバガチャ昇龍拳で連携に割り込もうとしても、出際を潰されてしまいやすい
しかし、しっかり連係のすき間を狙って出せば、このとおり。もちろん、対空技としても十二分に頼りになる

ホールドボタン技が先行入力可能に

ターンパンチやブルホーンのような「ボタンを一定時間ホールドしてから離す必殺技」は今回の調整でリバーサルが出しやすくなったのではないかと思う

 ボタンを押しっぱなしにしてから離す長押しタイプの必殺技が先行入力で出せるようになった。ボタン離し系の必殺技はずらし押しなどができず、リバーサルで出すのが難しかったが、それに対する救済措置だろう。筆者が試してみたところ、バイソンのターンパンチはそれほど大きく変わったようには感じなかったが、バーディーのブルホーンはかなり出しやすくなっている。

溜めコマンドの保持フレームを短縮

気功拳やソニックブームを撃つとき、間合いの微調整のためにチョイ歩きして出すことがあるが、チョイ歩きできる時間が半減した。溜めキャラにとっては、地味に大きな変更点かもしれない

 溜め技の“レバーを離しても溜めが維持されている時間”が12フレームから半分の6フレームになった。極端に言うと、ガイルのソニックブームを撃つときにアップデート前は12フレーム歩いてから撃てたものが、現行バージョンでは6フレームしか歩けなくなったということ。これによって歩きソニックや立ちサマーが難しくなった。

既存ファイター22人の変化ポイントを一挙ご紹介!

 以下では豪鬼以前に参戦していたファイター22人について、「Ver.02.000」における変化のワンポイントを一挙にご紹介していく。あくまでワンポイントだが、今後のプレイの際の参考にしていただければ幸いだ。

リュウ

 以前のバージョンではトップクラスの性能を誇っていただけに、ほかのキャラクターよりも弱体化された印象を受ける。投げの弱体化は上でお伝えしたとおりだが、これによって画面端で攻めを継続性するのが難しくなった。昇龍拳の無敵時間と食らい判定の調整も弱体化に拍車をかけている。

立ち強Kはスキが増えたかわりに、1・2ヒット目とも必殺技キャンセルが可能に。これは逆にパワーアップかもしれない
EX波動拳はガードされてもリュウのほうが先に動ける。相手を画面端に追い詰めているときは撃ち切ってしまうのもありか?

春麗

 全体的に微調整が施されているが、最大の変更点は必殺技の百裂脚だ。従来のコマンドのほかにKボタン連打でも出せるようになった。そのほか、気功拳と百裂脚はVトリガーの発動で動作をキャンセルできる。コンボルートが大幅に増えた半面、状況に応じてベストの連続技を選ぶのが難しくなったか?

百裂脚は規定時間内にKボタンを4回押せば出せる(これまでの作品は5回)。使いどころは今後の課題というところか
気功拳と百裂脚はVトリガーキャンセルが可能。全体的に攻撃力が低下しているので、連続技のダメージアップに使いたい

ケン

 リュウと同じく昇龍拳の無敵時間&食らい判定は調整されたが、以前が以前だっただけに少々の弱体化ではビクともしない。立ち弱Pやしゃがみ弱攻撃ヒット時の有利時間が増えたり、ジャンプ中Pの攻撃判定が大きくなったりといった強化点もある。ファーストインプレッションでは本バージョンでも最強キャラクターの一角になり得そうなポテンシャルを感じたが、果たして?

ダメージとスタン値は低下したものの、連続投げは健在。ただし、昇龍拳が弱体化したため、相対的にプレッシャーは減った
稲妻カカト割りはガード時の硬直が増え、紫電カカト落としは減った。しゃがみガード潰しは後者がメインか?

ベガ

 ベガ使いが渇望していたであろう3フレーム技が追加。立ち弱Kのため下溜めは解除されてしまうものの、相手の連携に割り込みやすくなり、結果的に防御面が強化された。Vスキル「サイコリジェクト」は追加攻撃を出さなかった場合、中P+中Kでいつでも弾を発射できる。また、一部の特殊技・必殺技はスタン値がアップした。

Vトリガー発動中のダブルニープレスは発生が早くなり、中(強)攻撃→中(強)・ダブルニープレスがつながるようになった
地味な変更点だが、立ち強Pは驚くほどリーチが伸びた。立ち中Kよりも長く、中攻撃を3回ガードさせてからでもまだ届く

ナッシュ

 前ダッシュは動作時間が長くなり、バックダッシュは移動距離が短くなった。Vトリガーも無敵になるまでの時間が4フレームに伸び(前バージョンは2フレーム)、つかまりやすくなった印象がある。ソニックブームのヒットorガード時の硬直差の改善やトラジティアサルトのスタン値アップなどの強化点もあるが、キャラクターとしての強さは未知数だ。

新たに中K→強K→中P+中Kのターゲットコンボが追加された。最後をVスキルで締めるので、Vゲージが増加するのが強み
全体的に対空性能が弱体化したので、相手の飛び込みは間合い調整+対空技を使い分けて迎撃する必要がある

かりん

 けん制の主力を担っていた長いK系の基本技は変わらず。立ち弱Kはカード時の有利時間が1フレームだけ減ったものの、それほど大きな影響はないように思う。筆者がプレイしたかぎり、前バージョンとの大きな差異は感じられなかった。

Vトリガーの紅蓮拳は、使い勝手が向上。紅蓮殲破のスキが極端に小さくなり、気軽に紅蓮拳を仕掛られるようになった
ジャンプ中P→強Pのターゲットコンボが新たに追加された。地上の相手には2段目が当たらないので、空対空として使おう

キャミィ

 やはり1番のポイントはキャノンスパイクの弱体化か。弱~中は3フレーム目から無敵で、強は投げ無敵しかないため、完全に重ねられた攻撃には出際を潰されるようになった。そのほか、Vリバーサルはヒット効果が吹き飛びダウンからのけぞりに変わったが、そのぶんスキが小さくなったので、こちらについては一概に弱体化とは言えないかもしれない。

スパイラルアローとEXキャノンスパイクは空中コンボ制限が緩和され、連続技に組み込める場面が増えた
EXスパイラルアローはコマンド完成と同時に弾無敵に。ゲージを持っていれば、飛び道具に対してプレッシャーをかけられる

バーディー

 全体的に各技のダメージ・硬直差が調整されている。大きな変更としては立ち強P(ガードされても有利に)、ブルスライダーとブルドロップ(どちらもガード時の不利フレームが増大)、EXブルヘッド(スキが激減)あたりだろうか。とくにEXブルヘッドはほぼ反撃を受けなくなったので、利用価値が大幅に増している。

EXブルヘッドがとにかく強力なため、ゲージ運用が重要に。ブルヘッドとクリティカルアーツのどちらにまわすか悩むところだ
リバーサルブルホーンはかなり出しやすい。ちなみにEX版のスーパーアーマー効果は、3フレーム目からになった

ネカリ

 必殺投げの大地の仮面は暴発の防止からか、コマンドがPからKに変更された。猛る灯火は無敵時間が調整されているものの、それほど弱体化した印象は受けない。戦い方が変わってしまうほど大きな変更点はなさそうだ。

立ち中Pからはターゲットコンボの祭壇への誘いにつなげられる。Vゲージが重要なネカリにとって、これはうれしい
Vトリガー発動中は、円盤の導きをガードされたときのスキが4フレームに。円盤→様子見→基本技→円盤……をくり返すだけでも強い

バルログ

 爪を装備して立ち中Pやしゃがみ中Pをガードさせたときの有利フレームが延長。そのほか、立ち強Pやしゃがみ中Kはヒット時の有利フレームが増えている。一方、素手での立ち中Pとしゃがみ中Pは攻撃判定の発生が遅くなった。空中投げの投げ判定拡大もあり、数値上は強化も目立つのだが、素手攻撃の弱体化が痛い。

素手状態での立ち中Pは1フレーム遅くなっただけだが、これによって不可能になった連係や連続技もありそうだ
Vスキルは派生攻撃を出さなかったときの飛び道具無敵が短くなり、前バージョンよりも飛び道具への対処がシビアになった

ラシード

 ほかのキャラクターが軒並みダメージダウンするなかで、ラシードは一部の必殺技のダメージが上昇し、クリティカルアーツも据え置き。弱体化した技もないわけではないが、総合的にみると上方修正なのではないだろうか。イウサールが飛び道具無敵で抜けられなくなったのも、一部のキャラクターにとっては苦しいか。

スピニング・ミキサーのダメージ増加は、ラシードにとってはありがたい。EX版は無敵時間が伸びたのも地味にメリット
ワールウインド・ショットは、弱はヒットorガード時の不利フレームが減り、中は全体の動作時間が短くなった

レインボー・ミカ

 大きく弱体化したキャラクターの1人。情熱プレスをガードされたときのスキが大きくなり、情熱ロープ投げも画面中央では相手が跳ね返ってこなくなった(見えない壁がなくなった)。とはいえ、立ち弱P、立ち中P、しゃがみ中Kはガード時の有利フレームが増加。コマンド投げの発生にも調整が入っていないため、荒らし能力と画面端での爆発力はまだまだ健在だ。

ジャンプ中P→強Pの新ターゲットコンボが追加。ジャンプ中Pは高い位置を攻撃するので、空対空に向いている
ストンピング&チョップはノックバックが小さくなったため、その場からコマンド投げを仕掛けることが可能

ザンギエフ

 基本技をガードさせたときの有利時間の増加、Vトリガーやシベリアンエクスプレスのダメージorスタン値アップ、ヘッドバットで飛び道具を打ち消すとゲージが溜まるなど、右を見ても左を見ても強化要素しか見当たらない。なかでもダブルラリアットは大幅に強化され、対空に連続技に飛び道具抜けにゲージ溜めにと大活躍する。唯一の不安は、リカバリアブルダメージの回復速度が低下したため、Vスキルのリスクがやや大きくなったことくらいか。

ダブルラリアットは使い勝手が大幅に上昇。しゃがみ状態の相手に当たるのは、やり過ぎな気さえする強化ぶりだ
本バージョンの台風の目か? 「ストIV」並みに猛威を振るいそうな気がする……とまで言っては言い過ぎだろうか

ダルシム

 ヒットさせたとき先に動けるようになる基本技が増えたほか、一部の技は攻撃判定の発生も早くなった。わずかとはいえ体力が増えたのも地味にうれしい。本バージョンではリカバリアブルダメージの回復速度が低下したため、Vトリガー「ヨガバーナー」も相対的にかなりパワーアップしている。

Vトリガー「ヨガバーナー」はダウン中の相手にもダメージを与えられるように。相手がダメージを受け始めるタイミングも早くなった
ヨガファイアは弱と中は弾の飛距離が短くなり、強は逆に伸びている。動作時間も短縮され、反撃を受ける確率が減った

ファン

 使い手にとってうれしい調整がそこかしこに施されている。基本技はヒットorガード時の有利が全体的に大きくなった。Vトリガー中は溜め系の必殺技をキャンセルで出すさい、溜めの必要がなくなる。ベガのVトリガー中と同じような能力だが、必殺技をキャンセルできるわけではないため、効果のほどは未知数だ。

基本技はヒットorガード時の有利フレームが増えている反面、一部には攻撃判定の出現が遅くなったものも
Vトリガー発動中は基本技→必殺技が溜めなしで出せるように。立ち強P→二死球などが可能になり、ラッシュ力が上がる

ララ

 一部の基本技の発生が早くなったりヒット時の有利時間が増えたりなど、強化点が目立つ。とくにコマンド投げのサンセットホイールは、つかみ判定の出現が早く、投げたあとの硬直が短く、ダメージが増加と、大幅にパワーアップ。打撃と投げの2択がますます猛威を振るいそうだ。

サンセットホイールは発生が早くなり、より決めやすくなった。コマンド投げが強力なぶん、打撃技も通りやすい
基本技のほか、Vスキルの硬直差も改善。以前はヒット時に五分だったが、アップデート後は2フレーム有利になった

アレックス

 しゃがみ中Pとしゃがみ中Kは発生が遅くなったものの、しゃがみ強Pは逆に早くなった。立ち弱P対空は弱体化したとはいえ、間合いとタイミングしだいではまだ十分に機能する。Vトリガーおよび発動中の攻撃には変化なし。

弱・フラッシュチョップは発生が早くなりしゃがみ弱Pから連続ヒットする。ただし、立ち弱Kからはつながらないままだ
対空は立ち弱Pのほか、出るのが早くなったしゃがみ強Pや無敵時間のあるEXエアニースマッシュが使いやすい

ガイル

 Vゲージが2ブロックでMAXに! もともとソニッククロスで能動的にゲージを溜められるキャラクターだっただけに、かなりのパワーアップと言えそうだ。ソニックブームをガードさせたときの有利時間の増加(ヒット時の有利は逆に減少した)、サマーソルトキックの攻撃判定拡大も追い風。立ち弱Kの必殺技キャンセルが可能になったのも地味にうれしい。ただ、個人的には、ほかの部分はすべて弱体化しても構わないので、ソニックブームのスキをもとにもどしてほしかった……。

ソニックブームのスキが据え置きなのは残念だが、それを補って余りあるほど、さまざまな面で優遇されている
サマーソルトキックは、出際の上半身無敵がなくなった(低姿勢なだけ)。対空として使うときは、引きつけ過ぎに注意

いぶき

 もともとやれることの多いキャラクターだったが、今回のバージョンアップで選択肢がさらに増えた印象。体力増加、前ダッシュとジャンプの動作時間短縮、一部の基本技の硬直差改善など、強化点も多い。ヒットorガードを問わず大幅有利になる立ち中Kを中心とした連係で相手を固め、霞駆けや投げ・中段でかく乱するという、変幻自在の立ち回りが予想される。個人的には、超強力なキャラクターの1人だと思う。

スキの小さい立ち中Kは地上連係の要。ヒット時は連続技につなげられ、ガードされても有利な状況を継続できる
野衾後にジャンプ攻撃を出せるようになった。イマイチ使い道の見当たらなかった技に日の目が当たるか?

バイソン

 ほかのキャラクターとは異なり、攻撃力が低下するどころか、逆に上昇。ヒットさせたりガードさせたりしたときに有利になる技も増えた。必殺技で大きく変わったのはスクリュースマッシュで、溜め技から昇竜コマンドへ変化。バイソンのファーストインプレッションでは「パワーファイターからテクニカル・ボクサーへ」と評したが、本バージョンでは「パワーがありあまるテクニカル・ボクサー」と言えそうだ。

スクリュースマッシュが溜めなしで出せる(=歩いてから出せる)ため、相手の垂直ジャンプを狩りやすくなった
しゃがみ中Kが立ちガード不可に。ストンピングコンボ→ヒット確認Vトリガー発動で、下段から一気に大ダメージを奪える

ジュリ

 基本技の多くはフレームまわりが強化され、地上戦で闘いやすくなった。天穿輪のコマンドが、KボタンからPボタンにかわったのもうれしい変更点。天穿輪を出したいときに風破連脚が暴発する心配がなくなるからだ。中or強・風破連脚のスキの減少、EX両断殺がコマンド完成の瞬間から飛び道具無敵になった点も見逃せない。

中or強・風破連脚はガード時のスキが小さくなり、以前よりも気軽に使える。多用しなければ、反撃も受けにくい
風破連脚がヒットしたときにかぎり、Vスキルでキャンセルできる。ただし、蹴り上げ動作はキャンセルできないので注意

ユリアン

 ユリアンにまさかのめくり攻撃が!! これによって起き攻めの幅が広がることは間違いない。基本技のフレームが微調整され、強くなった技も弱くなった技もあるが、Vスキル、Vトリガー、必殺技はおおむね強化された。

ジャンプ弱Kでめくれるようになった! めくり後はしゃがみ弱Por弱Kを仕掛けるのがオススメ(中or強攻撃はつながりにくい)
クォーラルキックはコマンドが前方向+Kボタンでなく前斜め下+Kボタンに変更されたものの、性能に変化はない