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ドローン練習場とカフェの融合、「ライオンズファシリティ」オープン

ドローンに興味を持つ人の交流の場に! ライオンズフィルムの新挑戦

11月1日オープン

 ライオンズフィルムは、11月1日より東京・墨田区に“ドローンフライト練習場”と“体験型ショールーム・カフェバー”を一体化した複合施設「ライオンズファシリティ」をオープンする。今回はオープンに先がけ、プレオープンの会場を取材した。

カフェバースペースでは、軽食やアルコールも提供する
大きなドローンの練習場。ドローンのレンタルもでき、インストラクターの指導で操作やセットアップも学べる
DJIの最新ドローンと撮影用マシン。「ライオンズファシリティ」は国内代理店であり、この場での購入も可能だ

 「ライオンズファシリティ」は、“ドローンを楽しむ人達の交流の場”という目標を掲げ、ライオンズフィルム代表取締役社長の森健志氏のプロジェクトとしてスタートする。ドローンを見て、さわり、さらにビジネスへと繋げていくという。さらなる展開も企画中ということで、森氏に話を聞くことができた。

 「ライオンズファシリティ」はカフェとドローン練習場、そしてショールームとしての機能を持っている。カフェではジュースやアルコール、さらに軽食も提供予定。ショールームコーナーには空撮ドローンの最大手である中国・DJIの最新ドローンや、撮影用機器「Osmo Mobile」が展示されており、触るだけでなく、試すことも可能だ。「ライオンズファシリティ」は正式にDJIと代理店契約を結んでおり、その場でDJIの商品を購入することも可能だ。

 施設の半分は「ドローン操縦スペース」となっている。7×7mの広さがあり、高さは6m。ここでドローンを飛ばすことができる。インストラクターもいて、初心者講習を受けることも可能だ。会員登録を受け付けており、個人会員4,320円(オープン記念2,700円)、法人会員は8,640円(オープン記念5,400円)。初回講習は1時間で6,750円だ。なお文中の価格は全て税込み表記となる。

 施設利用料は2時間で5,400円(非会員10,800円)、ドローン機体レンタル料は2時間で10,800円(非会員21,600円)。初心者向けの初回講習はセットアップの説明もコースに含まれており、32,400円より用意されている。他にも貸し切りプランなど様々な用途と料金が設定されている。

 現在、ドローンは東京都23区内では飛行制限がかかっており、せっかく購入しても飛ばせないというのが現状だ。初心者向けの講座なども少ない。一方で特に本格的なDJIのドローンは人気が高く、空撮をしているユーザーも多く、依頼を受けて撮影を行なう業者なども現われている。また建物の検査や、測量などでドローンの業務用利用も始まっている。ドローンの需要は高いし、ホビー向け、業務向け双方でまだまだ発展していく。

 「ライオンズファシリティ」はそのための啓蒙などにも協力して行くという。説明会やコンサルティング、屋外でドローン飛行の許可申請に必要な10時間のフライト練習もこの施設ならば可能だ。許可を取るためのアドバイスなど行なっていくという。また練習場は講習場にも転用可能であり、ドローンの基礎知識を得たり、ユーザー向けの商品のプレゼンテーションなどもできる。ドローンを活用する“拠点”として、今後様々なアプローチを行なっていくという。

【ライオンズファシリティ】
広さだけでなく、“高さ”も重視した練習場
4Kのモニタはさらにもう1台増設予定。壁に写真なども貼れる
練習場は大きなスクリーンを出すことも可能で、セミナールームなどにも使える

 森氏は「何よりもここが交流の場になって欲しい」と語った。ドローンは空撮ガイドが出ていたり、動画が出ていたりするけれども、実は飛ばすのが厳しい現状にあるし、情報交換もうまくいっていない。「ライオンズファシリティ」はユーザー自身が集まったり、教えてもらったり、新製品を見ながら軽食を楽しめる空間にしていきたいという。「僕の趣味のマリンスポーツは、みんなが交流するお店があるんです。でもドローンにはなかった。こういう場所があればもっと楽しいんじゃないかと思ったんです」と森氏は語った。

ライオンズフィルム代表取締役社長の森健志氏
ドローンに興味を持つ人達の交流の場にしたいという

 「カフェには4Kのモニタがあって、ここにドローンの撮影映像を流す上映会も可能だし壁の黒い部分は、自慢のドローンの写真や、お気に入りの撮影写真のコンテストなど、色んなものを貼ることができます。まずドローン好きが集まる場になって欲しいです」。ビジネスとしてのドローンの活用や啓蒙を考えながらも、ユーザーの遊べる場所としての役割を重視したいという。

 森氏の思いは「ライオンズファシリティ」が“出発点”とのこと。現在地方でのドローンを活用できる場所を考えているし、施設の利用方法も考えている。筆者は話を聞きながら、この複合施設は森氏をはじめとしたスタッフのいわば“おもちゃ箱”であるということを感じた。ドローンを一般に浸透させつつどう活用していくか、そのアイデアを最大限に活かす場所として、「ライオンズファシリティ」をどう使っていくか、それを考えていくのが楽しいという気持ちが、森氏だけではなく、スタッフから伝わってきた。

 そして森氏の“根本”であるゲームと、ドローンの融合も考えているという。VRも組み合わせどんなことができるか、DJIとも協力しどんなことができるか、AR(拡張現実)での可能性も含めてゲームとドローンの新しいエンターテイメントも考えているとのことだ。

 森氏は「私達はゲームが好きな方に『ワクワクを届けたい』という想いでこれまでやってきましたが、今回もドローンを使って同じように皆さんにワクワクを届けたいと思っています。ぜひ1度『ライオンズファシリティ』に来ていただければと思います」とユーザーに語りかけた。