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登場キャラの心と体を救うRPG「ユバの徽」を体験して紹介

本日サービス開始! トラウマを抱えた「祈り人」とダークな演出に注目

8月2日 配信

利用料金:無料

ビジネスモデル:アイテム課金制

 DMM.com POWERCHORD STUDIOは、ブラウザ/Android/iOS用横スクロールアクション型世代交代RPG「ユバの徽(しるし)」の配信を8月2日に開始した。利用料金は無料で、ビジネスモデルはアイテム課金制。

 「ユバの徽」は、神に仕えし戦士「ユバ一族」の長となり、侵略者に奪われた大地を取り戻し、各地に囚われた「祈り人」を救出していくRPG。今回は配信に先立って本作をプレイできたので、その内容をお伝えしていきたい。

【「ユバの徽(しるし)」PV】

横スクロールのバトルは自動で進行。「戦士」の性能によってアクションが変化する
ステージ上にある「ウル」はプレーヤーが直接タッチ/マウス操作して取ることができる
精神も救った「祈り人」とは、「戦士」の子孫を作ることができる

 本作は、戦闘準備と出撃を繰り返しながらキャラクターの育成と編成を行なっていくいわゆるソーシャルゲームタイプのRPG。アクション性は低く、バトルも基本的には自動で進行していくため、戦闘前の準備が最も大事なプレイになる。

 本作の特徴となるのは、プレイ中に数々救い、出会うこととなる「祈り人」との関係性。「祈り人」は仲間にすることで、バトルに参加できる「戦士」のサポート役となるほか、「戦士」と契りを結ぶことで新たな「戦士」を作ることができる。

 また「祈り人」は、仲間にした時点では何かしらのトラウマを抱えた状態であり、ビジュアルも暗めものが多い。この状態では戦士と「契り」が結べないので、そのためにはバトル中に手に入る「ウル」を集め、与えることで「祈り人」たちを“救う”ことができる。

 「祈り人」を救うとビジュアルがガラッと変わり、セリフの内容もポジティブなものになる。たとえば「アオカ」という村娘は、救出した直後は不安気な表情で、地味な印象なのだが、これを“救う”と、自作だという羽織を着て、「かわいいでしょ? 似合ってるでしょ!?」と話してくる積極的な言動へと変化する。どのような変化を遂げるかは「祈り人」によって異なるほか、それぞれの状態でのストーリーも用意されているので、精神的に救われる以前と以後のギャップを見ていくのも楽しみの1つだ。

 さらに本作の場合、同タイプのゲームジャンルによく見られる「売却」や「解体」といった要素も本作流に取り込んでいる。本作では「生け贄」という名称で、「生け贄」ではその「祈り人」に対応した「ウル」が手に入るのだが、実行する際は「祈り人」の「最後の会話」が見られる。拒否する者、受け入れる者、願いを乞う者、色々いるのだが、最後には「グシャ」っと画面が血に染まる容赦ないエフェクトが入って、残酷な気持ちにさせられる。

【「祈り人」救出後の変化】
最初は地味な印象だが……
精神的に救われると言動がポジティブなものとなる
【祈り人】
「祈り人」は様々にいる。彼女たちのストーリーや、変化後を想像するのも楽しい
【「生け贄」の生々しい演出】
「生け贄」には残酷さが伴う。色々な最後の言葉を聞くことができるが、最後にはグシャっといく(写真右下)

「祈り人」たちはそれぞれに関係性がある。相関図の完成を目指してくのも目的の1つ

 本作はいわば、他ソーシャルゲームで言うところの「進化」がトラウマ克服、「合成」が「契り」、「売却」が「生け贄」といったように、「定番のソシャゲー要素にリアリティを持たせ、世界観の一部として取り込んだらどうなるか?」にチャレンジしたタイトルとなっており、そのためにプレイを続けていくと色々な部分を生々しく感じられる。

 通常ならさらっと「売却」して資源に還元するところ、「ユバの徽」の場合はそこに「かわいそう」という精神的なブレーキがかかってくるので、このプレーヤー自身の心の変化も含めて楽しめる、という感じだ。

 「世界観」という意味では、「祈り人」にも出身地が様々にあるほか、「祈り人」同士の関係性も緻密に考えられており、ゲーム内では相関図も見ることができる。「祈り人」を育成することで関係性が明らかになっていくし、相関図はトラウマ克服前、克服後で変化するので、すべてをオープンするにはかなりのやりこみが必要なように感じられた。

 定番ソシャゲー要素の意味の転換に挑戦した本作だが、世界設定の作り込みが非常に細かいので、一旦入り込めばキャラクターや作品の世界を深く楽しむことができると思う。そこそこにダークなので場合によっては人を選ぶかもしれないが、同ジャンルタイトルの中でも特に異彩を放っている1作なので、ぜひチェックしていただきたい。

ガイド役のキャラクター。プレイ中に出会うこととなる