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「Deus Ex: Mankind Divided」、チュートリアルをプレイ

テロリストに占拠された工場、提示される様々なアプローチ

6月14日~16日 開催

会場:Los Angeles Convention Center

 E3のスクウェア・エニックスブースでの大きな目玉となったPS4/Xbox One/Windows向けRPG「Deus Ex: Mankind Divided」。会場では本作のチュートリアルを体験できる試遊台が設置されており、戦闘システムなどを体験できた。

孤立しているアダム。部隊の中で機械化しているのは彼だけだ
チュートリアルで本作の基本要素を学ぶ
スマートビジョンで、壁越しに敵を感知する

 「Deus Ex: Mankind Divided」は、前作「DEUS EX:HUMAN REVOLUTION」を受け継ぎながら、よりスムーズに、楽しくプレイできるように進化している。機械化し超人的な力を発揮できる爽快感、戦闘における緊張感、ステルスがうまくいった気持ちよさなど、様々なポイントを体験できた。

 今回は主人公アダムがミッションを受け現場に赴くところから始まる。オーグメンテート(機械化)したテロリストが工場内に立てこもっているらしい。アダムはチームとして現場に急行するが、たった1人で、皆とは違うポイントに降下させられる。鎮圧部隊でオーグメンテートしているのは彼1人。ここでも“生身の人間と機械化された人間との対立”が垣間見える。

 オーグメンテートの力で落下の衝撃を殺し、空から降り立つアダム。彼の目の前には殺された従業員達の死体が転がっている。腕や脚など一部を機械化している人が多い。彼らは何故殺されなければならなかったのか? 物語での大きな問題が目の前の残酷な事象として提示される。

 アダムは工場に侵入していく。鍵のかかったドアをハッキングし、見張りの敵を倒しながら進んでいく。チュートリアルでカバーアクションや、基本的なオーグメンテートの使い方を学んでいくことになる。スタート時点でもアダムは様々な能力を持っていて、足音を消す「サイレントウォーク」や、「スマートビジョン」なども使える。能力はショートカットに登録できる。壁越しに敵の姿が見えるスマートビジョンは特に便利で、今回はL1ボタンに登録し、頻繁に活用した。

 ルートは様々だ。天井に張り巡らされた鉄骨を伝って敵から見つかりにくいルートを進むのも良いし、武器を使って正面から突っ込むのもアリだ。ただし戦闘バランスはきつめで、初期装備はライフル型の麻酔銃か、リボルバーであり、バリバリ撃って敵と戦うには敵の銃を奪う必要があるが、前作同様、1人の敵はあまり多くの弾薬を持っていないようだった。

 自分の決めたプレイスタイルを貫けるのが本作の楽しい部分であるが、ステルスを積極的に使い、敵の背後をつきながら敵を無力化していくというのが進みやすく感じた。敵を倒す近接攻撃は敵の背後を取れば使えるので便利だが、エネルギーを消費し連続使用ができない。また敵に囲まれるとなれないときはすぐに倒されてしまう。本作ならではのルールとリズムを覚えることでさらに格好良く戦えると感じた。

 今回は2回挑戦してみた。1度目でおっかなびっくり、細かいところをチェックしまくったルートを2回目はすいすいと進み、細かくルート探索もすることができた。近接と銃撃をバランスよく使い、回復アイテムも使用し、かなり快適にプレイを進められた。1度目のプレイでは気がつかなかったルートや、有利な戦い方も発見できた。始めたばかりのところだが複数のルート、複数のアプローチが提示されており、リプレイバリューの高さを実感できた。

 もっとプレイしたい、もっと探索したいと思える体験だった。そして筆者が最も気になっているのは“生身の人間と機械化された人間との対立”というテーマだ。この世界は人々の対立にどのように揺すぶられてしまうのか。その糸を引いているのは何者か、そしてアダムはどのような役割を果たすのか。改めて前作もプレイしたくなった。日本での発売に備えて、もう1度前作をプレイして“復習”をしておくのもありかもしれない。

【様々な人のプレイ】
試遊台で遊ぶ人たちを後ろから見ていた。突っ込む人、慎重すぎる人、色々なプレイスタイルがあって面白い。本作はそれに応える自由度の高さがウリなのだ

【Deus Ex: Mankind Divided - The Mechanical Apartheid】
本作のテーマを象徴する実写ムービー。愛する2人を、“世界の対立”が揺さぶっていく