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「グランツーリスモSPORT」日本解禁! 特典情報なども一部公開

片山右京さんやケンドーコバヤシさんが日本初試遊体験会で熱のこもったレースを展開!

6月4日 開催

会場:渋谷ヒカリエホール

【グランツーリスモSPORT】

11月15日 発売予定

価格:
【パッケージ版】
リミテッドエディション 9,900円(税別)
通常版 6,900円(税別)
【ダウンロード版】
デジタルリミテッドエディション 7,900円(税別)
通常版 6,900円(税別)

 ソニー・インタラクティブエンタテインメントジャパンアジアは、プレイステーション 4用リアルドライビングシミュレーター「グランツーリスモSPORT」の日本初試遊体験会を6月4日に渋谷ヒカリエホールで開催した。

 イベントではポリフォニー・デジタル グランツーリスモシリーズ プロデューサーの山内一典氏は日本ユーザーに向けてプレゼンテーションをおこない、日本におけるパッケージ内容などを公開した。

【【Gran Turismo Sport Gameplay Trailer Captured on PS4】】

【最新スクリーンショット】

日本でのパッケージ内容が公開

ポリフォニー・デジタル グランツーリスモシリーズ プロデューサーの山内一典氏がファンに向けてYouTubeを通じ直接プレゼンテーションを行なった

 発表会では山内氏が「グランツーリスモSPORT」のプレゼンテーションを行ない、YouTubeにおいても配信された。内容自体はロンドンで開催されたプレゼンテーションと大きく違いは無いが、前回がクローズドであったが、今回は誰もが見られるプレゼンテーションとなった。

 山内氏は冒頭に「これまでのレースゲームは大きな変化はなかった」と切り出し、「グランツーリスモSPORT」がレースゲームの新たなスタンダードとなるべく制作がスタートされたと力強く語った。データはすべてポリフォニー・デジタルの内製で一から作り上げられているという。これまでからグラフィックスデータの美しさに圧倒的な自信を見せる山内氏だが、PS4クオリティでリリースするために妥協無く作り上げられているようだ。

 収録車種は「SuperPremium Model」と呼ばれるものが140種収録される。ロンドン発表時には137種だったが、若干増えている。また、質疑応答時に追加ダウンロードコンテンツでの配信について「『GT5』の時は配信まで1年お待たせした。しかし今回はそんなことは絶対にない。発売後一定の期間でどんどん出てきます」とキッパリ。

 ワールドワイドで大会が行なわれることから収録車種はそれぞれ4つのグレードのいずれかに割り振られている。それぞれのグレードには実際に現在発表されているクルマと、バーチャルにしかかないクルマが混在する。これらが入り交じりながらレースが展開していく。

 また、従来シリーズとの大きな違いとしては、FIAと連携してのデジタルライセンスの取得が挙げられる。「グランツーリスモSPORT」内で一定の条件をクリアすると本物のモータースポーツライセンスが発行されるという。現在22カ国が対応している。実はこの中に日本は含まれていない。この点に質問が及ぶと山内氏は「自動車業界は歴史のある業界なので、いろいろと時間が掛かる。ここまで話しをするのにすでに3年掛かっている」と、その交渉には並々鳴らない苦労があったことを明かしながら「発売場であと6カ月あるので、対応する国はどんどん増えていくことと思う。悲観していない」と答え、今後日本も含まれる可能性を示した。

 また大量のスライドを示してアピールしたのが「Scapes」。現実世界の風景にクルマを配置し、露出やシャッタースピードを設定して思い通りの写真を撮影するという、ある意味バーチャルカメラとも言える内容となっており、世界中のランドスケープをバックにクルマを配置したスクリーンショットを公開した。収録されている風景データには空間情報も持っているため、流し撮りも可能で、工夫次第ではかなり凝った写真を撮影することもできそうだ。山内氏は「『グランツーリスモ』シリーズのテーマの1つに“旅”というものが一貫してあった。『Scapes』で旅をして欲しい」と語った。

 そしてプレゼンテーションの最後には日本パッケージの概要を明らかにした。発売はロンドンで発表されたとおり11月15日で価格は。通常版がパッケージ版/ダウンロード版共に6,900円(税別)、リミテッドエディションはパッケージ版が9,900円(税別)デジタルリミテッドエディションは7,900円(税別)。

「リミテッドエディション」にはスペシャルブックレットが付属する。山内氏の手つきではかなりのボリュームになりそう

【Blu-ray Disc版】
・通常版
PS4用ソフトウェア「グランツーリスモSPORT」
・リミテッドエディション
PS4用ソフトウェア「グランツーリスモSPORT」
スペシャルブックレット
スターターカーパック(8台)
リバリーステッカーパック
PS4アバター

【ダウンロード版】
・通常版
PS4用ソフトウェア「グランツーリスモSPORT」
・デジタルリミテッドエディション
PS4用ソフトウェア「グランツーリスモSPORT」
スターターカーパック(8台)
リバリーステッカーパック
PS4アバター

 また、早期購入特典として「ボーナスカーパック(3台)」をダウンロードする事ができるコードが付属する。

日本でのパッケージ内容も明らかになった

【パッケージデザイン】

【プレゼンテーション】
140もの車種が収録されることが明らかになった
収録車種は4つのグレードに分けられる
それぞれのグレードにはリアルなクルマとバーチャルなクルマが混在
収録されるクルマのデータはとにかく圧巻の一言。内装も含め非常に美しい仕上がりになっている
19の地域で27レイアウトが収録されるが、ハーフマイルのオーバルコースが初めて収録される
ダートトラックも久々に収録。山内氏は「ダートコースは広くて運転するのが楽しい。その楽しさを思い出して欲しい」とコメント
多数の収録モードが用意されている
アーケードモード
ビギナー向けに多数のフィーチャーが用意されているという
コーナーをいくつかに区切って練習できるようになっているようだ
ミッションチャレンジ
世界規模でレースが行なわれるため、スポーツマンシップやレースのエチケットを学ぶコーナーも用意されている
これまで「カーディーラー」と呼ばれていたモードがパワーアップし、今回からは「Brand Central」となる。山内氏は「少年だったことクルマに出会ったわくわく感を『Brand Central』にこめた」と熱く語った
自動車メーカーが制作したビデオをここに集約。メニュー画面などでも自動的に流れるようにするという
国別対抗戦(Nations Cup)、メーカー毎に分けたレース(Manufactur Fun Cup)が開催される
「グランツーリスモSPORT」で一定条件をクリアするとデジタルライセンスが贈られる
世界中の名所をバックに写真を撮影できる。山内氏は「好きな場所に好きな車を持っていって、天候も考えながら写真を撮ることはほぼ不可能」と語り、「Scapes」モードで「旅をして欲しい」と語った

熱いレースが展開したエキシビジョンレース

レースで会場を盛り上げた中尾明慶さん、片山右京さん、ケンドーコバヤシさん

 発表会では、元プロドライバーの片山右京さん、「GTアカデミー」卒業生のヤン・マーデンボローさん、そして運転好き芸人のケンドーコバヤシさん、中尾明慶さんらも駆けつけて、エキシビジョンレースも行なわれた。

 さらにはロンドンで開催されたイベントで優勝した高橋拓也さん、冨林勇佑さん、そしてジュニアカートドライバーの大村海太さん、大村航紀さんらも登場。レースでは熱い戦いを繰り広げた。

 エキシビジョンマッチは「大人から子供まで!世代を超えたバトル!!!」と題して、ケンドーコバヤシさん、中尾明慶さん、大村海太さん、大村航紀さんが首都高をイメージした「東京エクスプレスウェイ」を舞台にロードスターでレース。ポールポジションはケンドーコバヤシさんで、中尾明慶さんが続く形に。

 スタートと同時にケンドーコバヤシさんの車にビタッと張り付きプレッシャーをかけ続ける中尾さんだったが、ケンドーコバヤシさんの堅いルート取り(片山右京氏曰く「大人げないルート取り」)に阻まれなかなか前に出ることができない。一瞬を付いて前に出るも、ケンドーコバヤシさんに抜き返されてしまう。

 全体的に狭いコースであるため、なかなか追い抜くことが難しいが、ラストのコーナーを回ったところで、わずかな隙を突きインを抜いた大村航紀さんが勝利! ケンドーコバヤシさんは「レースのフィニッシュまで息を止めていた! めちゃくちゃスゴイ!」と興奮気味。「これ全部CGなんですか?」と驚きを隠さなかった。

舞台は「東京エクスプレスウェイ」
ケンドーコバヤシさんが思ったより正確なルート取りを行ない、終始トップを走っていたが、ほんの少しのミスで残念ながら敗北!

 続いて行なわれたのが「プライドをかけた真剣勝負! レーサーズバトル」で、片山右京さんとヤン・マーデンボローさん、そして高橋拓也さん、冨林勇佑さんにより「ブランズハッチGPサーキット」で3周で行なわれた。

 レース開始早々に2番手に付けていた冨林さんが果敢に攻めてトップを奪う展開に。その直後に片山氏がクラッシュでコースアウト! 実況の「神風右京はどこに行った!」の絶叫もむなしくほぼここで試合終了の憂き目に。片山氏は「あまりにリアルで、クラッシュした時を考えると怖くなる」とコメントしたのは言い訳ではなく、それだけ「グランツーリスモSPORT」がリアルと言うことだろう。

 レースは冨林さんがトップで走るが、ほんの少し縁石に乗り上げたところで車体が揺れてハンドルを持っていかれてしまう。ここでヤン選手がズバッとトップを奪うと、冷静沈着で正確なルート取りを見せ他車にトップを取らせない。冨林さんが「プレッシャーを掛けたのに全くミスをしない」と舌を巻くほどで、プロレーサーの実力を見せつけてトップを守りきった。

 終了後に高橋さんは「ストレートに強いクルマだったヤン選手に対して、自分のクルマはコーナーが得意だったのでコーナーで勝負しようとしたが、ブロックされた。ヤン選手の戦略がスゴイ」と悔しそうだった。

片山氏は「神風右京!」と呼ばれると「今はそよ風ですから」と語り会場の笑いを誘っていた

 ラストに予定になかったレースが行なわれた。これはニュルブルクリンクの北コースを使い高橋拓也さん、冨林勇佑さんとポリフォニー・デジタルの社員による神テクニックを披露するレース。ほんの少しのミスも許されない狭い高速コースで知られるニュルブルクリンク。片山氏が「ルートはほぼ1つしかない」と語ったが、それだけに抜くことの難しいコースと言うことだろう。ラストのストレートまでそれほど差が付くこともなく縦一線で入ってきた4選手だったが、ここでドラマが待っていた。

 ラストのストレートでなんと最後を走っていた冨林さんも追いつき横一線に並びフィニッシュ直前のコーナーでのブレーキ操作で決着が付くという展開に。会場内の誰もが固唾を呑む中、この勝負を差しきったのは高橋選手だった。

 グラフィックスがリアルであることをはじめ、挙動の正確さ、高度なシミュレーションなどが完璧だからこそ、その上を行く選手達の熱い戦いが実現し、レースそのものが“魅せる”内容となったということだろう。

 レースに参加した誰もが興奮した面持ちで「鳥肌が立った」と語ったのが印象的。山内氏は発売に向け「まだなにも決まってないが、体験できる機会も増えていくと思う」とコメントしていたので、機会があればぜひ1度体験してみると良いだろう。

ラストの横一線になってからの展開が熱かった!