インタビュー

「PsychoBreak」ディレクター三上真司氏インタビュー

グラフィックス表現について。ゲームエンジンはid Tech5を採用

グラフィックス表現について。ゲームエンジンはid Tech5を採用

エンジンには独自にこだわりを盛り込んだという
禍々しくも美しいグラフィックス

――デモでは、グラフィックの美しさが際立っていました。ゲームエンジンは何を使っていますか?

三上氏: ベースになっているのは”id Tech 5”です。ただ、描画周りは内製のものを一からに近い状態で作って使っています。描画周り以外の部分は”id Tech 5”を用いています。id Tech 5のメガテクスチャーを使っている部分もあります。良い所はそのまま残したいなと。実際ゲームエンジンは融通のきくものではないので、結構四苦八苦しながら取り組んでいます。

――特にテクスチャーのクオリティが凄いなと感じていましたが、あれは
メガテクスチャーの効果なのですか?

三上氏: そうとは言い切れないですね。元々かなり広めのフィールドを想定していましたので、アートディレクターの片貝を含め、スタッフが僕の無理難題を形にしてくれているのだと思います。

――片貝さんはホラー好きとのことでしたが、三上さんが狙っているホラー、その怖さとは何でしょう?

三上氏: コントローラーを握ってドキドキする怖さですね。コントローラーを置いてカットシーンを見ながら「わーこわいー」ではなくて、インタラクティブなシーンの中で体感する怖さを表現したい。「BIOHAZARD」で“身構える恐怖”と言っていたものと全く変わっていないのです。それが今の時代で表現がダイナミックになったり、より怖い表現が演出しやすくなったというだけです。ベースは僕の中では変わっているつもりはないのです。そうでなければサバイバルホラーではありません。

――三上さんが「BIOHAZARD」で日本流のサバイバルホラーを確立してから、海外でも「Alan Wake」や「Dead Space」など無数のサバイバルホラーと言えるタイトルが出てきました。それら後発のタイトルから、何か影響を受けていることはありませんか?

三上氏: 海外のゲームは、ゲームの中に境目がなくシームレスです。その部分はかなり参考させてもらいました。日本のゲームはゲームを進めると必ずカットシーンがあってストーリーが進む。切り分けられた中での世界の表現を引っ張っている感があります。それを崩さない限りはしんどいなと考えていたので。

――今回見たデモは、カットシーンからシームレスにプレイシーンに繋がっていましたが、「PsychoBreak」はプリレンダーのカットシーンは無いのですか?

三上氏: 今のところないです。絶対使わないと決めたわけではないです。プリレンダーであるかリアルタイムであるかではなくて、プレイするお客さんが
ゲームの進行をプツッて止められないところを一番大事にしています。

――現在のグラフィックスの完成度はどのくらいでしょうか?

三上氏: どう答えて良いのか難しいところですが、今日お見せしたところに関しては9割方完成しています。あとは一部の表現を変えるくらいでフィニッシュになると思います。グラフィッカーからすると直したい点はまだまだあるようですが。

(中村聖司)