インタビュー

「モンスターハンター フロンティアG」インタビュー

全面改修された課金コース。初音ミクコラボの情報も先出し

課金コースを全面改修。パッケージはG級対応

――新課金コースも入るのでしょうか?

宮下氏: 基本的に、完全な新課金コースが増えるわけではありません。当初は「MHF-G」までの期間限定としてご提供していた「フォワード応援コース」を、「狩人応援コース」と名前を変えて継続販売します。それ以外の「エクストラコース」や「プレミアムコース」などについては、リファインしていきます。

 大きな変更としては、現状「プレミアムコース」に入っている、旧「パローネコース」の内容の一部を、「エクストラコース」に移します。「エクストラコース」は30日なので、「プレミアムコース」でこの3日間だけパローネを遊ぶというのは相性が悪いなと思っていました。「MHF-G」以降は、「エクストラコース」を利用されている方は、いつでもパローネの恩恵があるという形にします。

――具体的に「プレミアムコース」から「エクストラコース」に移るのは何ですか?

宮下氏: 例えば秘撃玉が増えるといったものは、「エクストラコース」に移すとほぼ全員が常時増える状態になるので、そこは「プレミアムコース」に残しています。狩人珠の無料お手入れは「エクストラコース」に移ります。

――その他の課金コースについてのG級対応というのは、今あるものをG級まで引き上げるような形ですか?

宮下氏: そうですね。例えば「アシストコース」だと、レジェンドラスタがG級に対応した武器を持つようになりますし、能力自体も強化されます。またG級対応とは違うのですが、今まで剛種クエストに剣士のレジェンドラスタを連れていくと火事場餓狼をしなかったのですが、それも剛種クエストに行くと火事場餓狼をするようになります。より使いやすくなります。

――「プレミアムコース」でGRPは2倍になるのですか?

杉浦氏: GRPは増えません。G級のローンチで一気に課金でインフレされるのはどうかと思うので、そこは抑えました。バランスを鑑みて、一部抑えているものはあります。ただ全ての内容は公式サイトで公開しますので、読んでいただければ混乱することはないと思います。数値も含めて内容は調整しています。

宮下氏: その他ですと、ホルクの落し物が「学びの書」か「ホルクの呼び声」のみになるといった特典も追加してます。

杉浦氏: 我々がサービスを維持していく上でお金をいただくことも大事なのですが、やはりゲームを純粋に楽しんでいただくというところも大事にしなければいけないので、その両方を鑑みながら、今後も上げ下げの検討は常にやっていきます。G級対応で全て確定ということではなく、いったんこれで様子を見させてくださいという感じです。

プレミアムパッケージ(Windows版)

――あとは恒例のプレミアムパッケージですが、武具は全てG級対応になっているようですね。

宮下氏: 武器は全てG級に対応した性能まで強化できて、「シジル」も付けられるようになっています。防具もG級狩護防具になっていて、G級に着て行ける防御力になります。

杉浦氏: パッケージを買って、いきなりG級武具が作れるのはどうなのかと議論はしました。ただパッケージを購入される方は、パッケージにGと書いてありますから、おそらくG級武具が付いてくるものだろうと思われているはずです。そういう勘違いを生む可能性や、パッケージの金額を考えると、G級に対応した性能まで強化できる武具を入れるしかないなと割り切りました。

――他には「特別交換券」という新しいアイテムが増えていますね。

宮下氏: パッケージは初心者の方からベテランの方まで幅広く購入されます。ベテランの方はいきなりG級に行けると思いますので、「特別交換券」を武具の強化のための券に交換していただけます。またこれからゲームを始めるような初心者の方に向けて、「特別交換券」を便利な消耗品を交換できるというような仕掛けを入れました。幅広い層の方に安心して購入していただけます。

杉浦氏: 今回は第2ローンチみたいなものなので、パッケージも惰性で今までのものを入れるのではなく、今のハンターのみなさんに実用性があって、いいものを再構築して入れて欲しいと話をして、この内容に決まりました。

衝撃のコラボ企画など、イベント・キャンペーン企画も満載

12イベント、12キャンペーンを実施する
こちらは「戦国BASARA」とのコラボ。上から伊達政宗、真田幸村
「Fate/stay night」とのコラボ
そして、まさかの「初音ミク」が登場!

――「MHF-G」に合わせたイベントやキャンペーンは予定されていますか?

杉浦氏: 12個のイベントと12個のキャンペーンを用意しています。ローンチ時やハンゲーム版、Xbox 360版のリリースの際にも、最低これくらいのボリュームは用意していましたので、ボリューム的にお客様に再ローンチの意思を見せるという意図があります。あとローンチの1週間前、つまり「MHF」の最後の1週間は、全てのコースを無料で提供します(現在はすでに提供中)。最後の週はひたすら感謝だけで、そこにお金やビジネスは入れなくていいという話はしています。

 ただし「MHF-G」が始まった瞬間からは、長期運用していくビジネスになりますから、新しいお客様をたくさん取って、1度止められたお客様にも戻ってきていただいて、今も続けていただいているお客様にはモチベーションが高まるように、様々なイベントやキャンペーンを用意しています。そのため12個・12個という数を1つの目安として、あとは質を高めています。

 それ以外ですと、ゴールデンウィークが近い時期ですし、日ごろからやっている季節イベントもやりますし、狩人祭もG級対応してやります。ただ「MHF-G」はいろいろな要素が入りますから、それが受け入れられるかどうかが1番の課題です。それが受け入れられないのであれば、そのチューニングやリファインをやらねばならないので。本音ではまだ怖い部分はあります。

――コラボ企画も少し見せていただいたのですが、すごい内容になっていますね。

杉浦氏: ほぼ杉浦の趣味です(笑)。もちろん実益もあるので期待してください。全部で4つありまして、1つ目は「戦国BASARA」とのコラボです。伊達政宗と真田幸村をモチーフにした武具が入ります。残念ながらボイスは出ません。

杉浦氏: 2つ目は、「Fate/stay night」とのコラボです。裏話ですが、セイバーの衣装は男性用を途中まで作っていたのですが、やめました。男性用はアーチャーの衣装です。

宮下氏: これは武器のエフェクトがとても凝っています。

――「Fate/stay night」とのコラボで「エクスカリバー」に相当する武器が入ってしまいますが、「カリバーンFX」の先でなくていいのでしょうか?

杉浦氏: それはそれで入ります。

木本氏: しかも同時期です。

杉浦氏: 3つ目は、「初音ミク」です。「MHF」の標準体型とは合わないので、頑張って細くしました。

宮下氏: 限界まで細くしています。あと初音ミクの声で「モンスターハンター」のテーマ「英雄の証」を歌わせていて、それを狩猟笛で演奏できるようにしてあります。

杉浦氏: うちに猫が3匹いるんですが、1匹がミーちゃんでもう1匹がアーちゃ、もう1匹はルーちゃんです。なので初音ミクが売れたら巡音ルカも実装します。

宮下氏: それ聞いてなかったです(笑)。

木本氏: こちらは実は男性用の衣装もあります。PVの中にチラっと出ていますので見てもらえれば。ちょっとびっくりしますよ。

【「初音ミク」×「MHF-G」コラボ】
グリコのコラボも。ロゴもよくできている

杉浦氏: 4つ目は、グリコさんですね。「MHF」のローンチ時に「アイスの実」とコラボをやりましたので、今回は第2ローンチとしてもう1回させていただきます。

――「モンスターハンター フロンティアGlico キャンペーン」のロゴも作ったんですね。芸が細かい(笑)。

杉浦氏: コラボは全体的に色物チックになりましたが、お客様には喜んでいただけるかなと思います。

――コラボの出し方としては、グリコはお菓子に付属するとして、他の3つはどうなりますか?

杉浦氏: 詳細は4月17日に発表しますので、もう少々お待ちください。

――コラボも含めさまざまな内容が実装となりますが、ファイルの容量はかなり大きくなるのではないですか?

杉浦氏: 過去最大になると思います。ただ先行アップデートの形で分割してダウンロードできるようにもしますので、なるべく当日ではなく前日ないし前々日くらいにはパッチを落としていただけるとスムーズに遊び始めていただけると思います。どちらかと言えば、前週は全てのコースを開放しますし、「MHF-G」の初週は宣伝も厚いですから、どれだけのお客様が大挙してやってこられるか読めないのが怖いですね。

――では「G2」以降のスケジュールについても伺います。現状は年に2回のアップデート予定になっていますが、その流れになりそうですか?

杉浦氏: 今年はそのつもりでいます。「G2」や「G3」のように数字が付くものは年2回で考えていますが、それ以外に中間のパッチは入ると思います。「G」の数字が変わるものは年に2回となりますが、スタッフも増員してコンテンツボリュームは今まで以上に増えていますので、そこは心配ありません。

――「G2」について何かお話ししていただけることはありますか?

杉浦氏: 「G2」は「G1」のリファインがどれくらいの量になるのかによって変わりますが。今年は夏に「MHF-G」に関する大きな発表がありますので、その発表の内容が反映されると思います。ハンターのみなさんには、その発表の時に想像できてしまうのではないかと思います。去年は今年の用意であまり動けませんでしたが、今年は夏の大きな発表以降にも大きく動きます。かなり攻めていきますので、少しお待ちいただければと思います。

大変革となる「MHF-G」は果たしてどう評価されるのか? 良し悪し問わず、ぜひ感想を「MHF-G」チームに伝えてあげて欲しい

――では最後に、読者様に向けて一言ずつメッセージをお願いします。

杉浦氏: 歴史の長いオンラインゲームで新しいことを試みると、お客様から「前の方がよかった」とか「新しいものはダメだ」と言われることが非常に多いので、不安はあります。ただ今回、第2ローンチという形にするには、新しいことに挑戦していかないと成し遂げられないと思います。今までのシステムを維持して、今までのルールを守ってというやり方よりも、このやり方の方が最終的にはみなさんに新鮮さや面白さを提供できると考え、選択しました。我々の挑戦を、なにとぞご理解いただきたいと思います。

 しかし我々としては、最終的にそれでご満足いただけなければ意味がないので、「G1」のアップデート後にお客様の満足度をきちんと判断し、厳しいということであれば、最短でみなさんの合格点をいただけるようにいろんなことをやっていきます。もしこれでOKということであれば、「G2」に弾みをつけてやっていけます。「G1」の数日は何も予定を入れず、ただ祈る思いで見ていたいと思います。

 あとはいろいろと様変わりしますので、過去に「MHF」をプレイされた方で、こちらのインタビューを見て興味を持っていただければ、無料でログインできますので、様変わりした内容を見ていただいて、面白そうだと思ったら少し遊んでいただければと思います。

木本氏: 「MHF」はすでに5年、いろいろなアップデートを重ねてきたのですが、今回は「MHF-G」という節目を迎え、かなり挑戦的なことを行なっています。例えばプレーヤーの新アクションでは、ドラスティックに変更している武器種もあります。G級のコンテンツも、今までにない要素をかなり取り入れて、G級というものを構成しています。

 お客様に受け入れられなければ素早く対応するつもりですが、まずは我々が考えたものがどういった反応をいただけるのか注視していきたいと思っています。アクションについては、このあとの「G3」で今度は新武器種の追加を控えていますので、そちらも視野に入れつつ、今回の変更も入れています。お客様にはご意見をドシドシ送っていただきたいです。

宮下氏: 「MHF-G」の最初には12大イベント、12大キャンペーンという形で大々的にやります。コラボもいつもと違うもので攻めますし、ゲーム内容も新しいコンテンツやモンスターを大量に投入しています。かなり攻めの、再ローンチになります。その辺りもお客様に楽しんでいただき、新規の方も長く遊んでいただいている方も、ちょっと休眠してしまっている方も、ぜひ今回の機会で入ってきていただきたいと思います。

――ありがとうございました。

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(石田賀津男)