インタビュー
コネクタを繋ぐだけのCPU・GPUダブル水冷ゲーミングPCが完成
「G-Tune」が独自に仕掛ける小型・安価でフレキシブルな水冷マシン
(2015/7/2 15:00)
マウスコンピューターのゲーミングPCブランド「G-Tune」より、CPUとGPUを水冷化した「ダブル水冷」のゲーミングPCが7月2日に発売される。
水冷PC自体は、簡易水冷キットが多様に出回るようになったことで、さほど珍しいものではなくなった。ただGPUの水冷となると簡単ではなく、CPUとGPUの両方を水冷化するのは、自作ユーザーにとってもハードルが高い。
今回発売される「G-Tune」のマシンは、CPUとGPUのダブル水冷になっていることに加え、フラッグシップモデルで大型の「MASTERPIECE」シリーズだけでなく、メインストリームで比較的小型の「NEXTGEAR」シリーズにも広げられ、価格的にも抑えられているのが特徴だ。また両方にSLIモデルを展開しているのも目を引く。
同社がこのタイミングでダブル水冷モデルを出してきた背景には、とある技術の採用があった。今回はその辺りの話を、「G-Tune」プロダクトマネージャーの杉澤竜也氏と、製品企画担当の平井健裕氏に語っていただいた。
ワンラジエーター設計をフレキシブルに実現する「クイックコネクト」
――今回のダブル水冷製品の特徴を教えてください。
杉澤氏: 「G-Tune」では昨年からダブル水冷の製品を展開していました。CPUはCPU、GPUはGPUで個別のラジエーターを使って冷却し、都合2個のラジエーターを使って冷やしていました。そのため、ラジエーターが2個付けられる大型のケースや、特殊な内部構造をしているケースでないと、実現できませんでした。
――「G-Tune」の製品だと、「MASTERPIECE」シリーズだけということですね。
杉澤氏: はい。しかし「MASTERPIECE」シリーズはケースにこだわった製品で、かなり高価になっています。ゲーミングPCで冷却性を高めた製品なのに、手に取る人が少なくなってしまうのを、もう少し何とかしたいという思いがありました。そこで今回、1つのラジエーターでCPUとGPUの両方を冷却できる機構を整えまして、大型のケースでなくてもダブル水冷が実現できるようになりました。「NEXTGEAR」シリーズでは、「GeForce GTX 970」を最低ラインとしたダブル水冷PCを、169,800円から投入できます。
加えて、これは弊社の都合ですが、これまでSLIの製品を投入できていませんでした。X99シリーズでSLIをやりたかったのですが、マザーボードのレイアウトの都合上、2枚のビデオカードが隣接してしまうため、空冷での冷却性能が弊社の基準を満たせなかったのです。それが今回水冷化することによって実現可能になりました。コストパフォーマンスを重視したダブル水冷、スペックを重視したSLIという方向性を打ち出せたのが大きなポイントだと思います。
――簡易水冷と呼ばれる製品で、CPUとGPUをまとめて水冷化するものは見たことがありません。これは独自で開発されたのですか?
平井氏: そうですね。物としてはAsetekさんの水冷クーラーを使っています。今回の製品の肝は、「クイックコネクト」というコネクタ部分を実装した点です。ラジエーターやチューブに冷却液が入った状態の製品を、コネクタで自由に繋いで外してということができるものです。
――冷却液が入った状態で抜き差しできるんですか?
平井氏: はい、しかも1,000回程度の抜き差しに耐えられるようになっています。Asetekさんは元々CPUやGPUの水冷クーラーを出しているんですが、最近、彼らにとってとても重要になっているのがサーバービジネスなんです。「クイックコネクト」も元々はブレードサーバーなどをトータルで水冷化してしまおうという技術です。ラックマウントの中にヒートシンクが入っていて、コネクタを挿すと水が回るという形です。弊社としては、お客様の方で後から抜き挿ししてもらうためではなく、フレキシビリティを出すために実装しています。
――確かにこれがあれば、ビデオカードを1枚足してSLI構成にしても、チューブを2本足せばいいわけですね。
平井氏: コネクタを次から次へと数珠つなぎにすれば、1つのラジエーターに繋がります。ただ、SLIの時はラジエーターをもう少し大きなものにしないと冷却性が足りないことはあります。
――実際の接続もワンタッチで、今までの水冷は何だったのかと思うほど簡単ですね。
平井氏: これまでは水冷を万人の方にオススメするのは無理でしたので、シンプルに水冷のメリットが伝わるようにと作りました。ヘッドの部分はある程度互換性があって、将来GPUのコアが変わったりしても対応できるような設計になっています。
――そうすると新製品が出ても、比較的早く水冷の対応ができるわけですね。
平井氏: そうですね。ただカバーは必要なので、そこの出来次第です。今日お見せしているのはまだ試作品ですので、実物はもう少し綺麗になります。
ダブル水冷でも冷却性・静音性は十分確保
――ラジエーターはいわゆる簡易水冷と同じようなものですよね。それで排熱はまかなえるのですか?
平井氏: 実際にテストしてみると、「GeForce GTX 980」と「Core i7-4790K」だと、1つのラジエーターだけで耐えられることがわかりました。ラジエーターをより大きなものにすれば、CPUやGPUの温度もどんどん下がるのですが、コストも上がります。ただGPUを2つにすると、さすがにラジエーターを大きなものにしてもう少し冷やす必要があります。
――仮にSLIにしてラジエーターが大きくなったとしても、ケース内には収まるサイズで済むわけですか。
平井氏: そうですね。厚さが1インチ、1.5インチ、2インチといろいろあって、さらに12cmが2つの横幅の広いものもありますが、全て評価した上で、これで耐えられるということがわかりました。あともう1つわかってきたのが、CPUとGPUを同時に100%使う環境というのはなかなか作れないということです。どちらかがボトルネックになるので、どんなベンチマークでもどちらかが余るという状況になっています。
そもそもCPUとGPUを個別に水冷した時には、必要以上に温度が低いんです。温度が10度高くてもファンノイズは変わらないし、オーバースペックだと感じていました。ですから個別にラジエーターを持った時ほどの性能は要らないんじゃないかと考えていて、実際その通りだったというわけです。
――結果として、空冷と比べて冷却性は良好ですか?
平井氏: 圧倒的に水冷の方がいいですね。負荷がかかった時の上がり方も、GPUは特に違います。CPUは負荷がかかった時に、間にヒートスプレッダがあるので瞬間的には上がってしまうのですが、GPUの方はより素早く冷却できます。またGPUには「GeForce Boost」のように温度に余裕があるとクロックを上げる機能があるので、水冷にするとより効果が出てきます。
――極端に言えば、水冷で冷やしただけでパワーが上がるような可能性もあるわけですか。
平井氏: ありますね。周りの温度が低く見えるので。
――騒音の方はどうでしょうか。
平井氏: 水冷はどうしてもポンプの音がしますので、その部分が気になるかどうかはユーザーさんによって異なります。
――音量ではなく音質の話ですね。
平井氏: ですから一概に水冷が静かだとは言えないのですが、SLIまで行くと確実に静かだと思います。負荷がかかった状態で色々なファンが超高速で回っていたものが、1個のファンでぐっと冷やせるので、かなり違うと思います。
――高負荷時に音が大きくなるという変化も少ないのですか?
平井氏: 水冷は高負荷になっても、ラジエーターにファンを当てることしかできません。ファンの回転数を上げれば冷えるというものでもないので、ラジエーターを大きくして空気の接触面を増やす方が大事です。ポンプもあまり早く回しても、冷えていない水を流すだけになり、温度が上がってしまいます。
各社の協力を受けて綿密なテストを実施。メンテナンスフリーを実現
――開発で苦労したところはありますか?
平井氏: 基準を作るのが大変でした。ラジエーターがどれくらいの熱量まで耐えられるのか、Asetekさんからデータシートをいただいて、計算と実測をしました。弊社が最初に言って作っていただいたので前例がありませんし、実際に試しても、これで本当に動いているとしていいのかどうかの判断が難しいのです。空冷とは排熱が飽和するタイミングが違いますので、かなり長い間負荷をかけ続けないと、その傾向がわかりません。
そして、「クイックコネクト」が本当に大丈夫かどうかですね。「お客様が抜き差ししても大丈夫です」と言うつもりはないのですが、本当に大丈夫なのか。抜き差しの際の水漏れをゼロにはできませんから、水の量や性能に変化が出ないか確認が必要です。またサーバー用途では誰も騒音を気にしません。しかしこれはコンシューマー向けなので、冷えればいいというわけでもないわけです。その部分の示し合わせをするところが大変でした。
――ビデオカードも特注品ですよね。
平井氏: MSIさんに協力してもらってカバーを独自に作ったんですが、その結果、製品を誰がどう保証するのかが問題でした。ビデオカード単体でラジエーターを持っていませんし、ラジエーターを繋がず単体で電源を入れても動きますから、その場合普通に壊れてしまいます。正しく製品を使う、ここは弊社を信頼していただかないと作れません。
この製品が実現できたのは、MSIさんが我々のやりたいことを理解してくれて、信じていただけたことが大きかったと思います。彼らはビデオカードのクーラーで色々なこだわりがある製品を出しているのに、これはシステム(完成品)で使わないと何の意味もないカードですし、しかも小ロットです。さらに、このソリューションを持っているのは弊社だけで、他にも売れないですから。
――ちなみに、後からビデオカードを増やしたいといった方がいらっしゃったら、御社に送り返して増設してもらうとか、交換してもらうというのは可能ですか?
平井氏: 弊社の増設サービスという形であれば、技術的には可能ですね。ただ「クイックコネクト」の付け外しはできますが、あまり何度もやりたくないというのも正直なところです。1,000回は保証すると言っても、1回目と2回目が完全に同じ結果になるというわけではないですから。ただ通常買えないものですから、そういうニーズが出てくるかもしれないなとは思いました。現状は未定ですが、前向きに考えたいと思います。
――水冷部分のメンテナンスは必要ですか?
平井氏: 必要ありません、メンテナンスフリーです。5年使っても性能が落ちて弊社の検査値を満たさなくなるようなことはない、ということを確認した上で採用しています。そこはブレードサーバーでの実績がありました。ブレードサーバーで後から水を足せないですし、水を足すためにブレードサーバー全体を落としたら何のためのサーバーかわかりません。「クイックコネクト」の話をAsetekさんと始めたのは、3年くらい前です。その間もずっと生き続けた技術なので、信用に値すると思います。
――PCの保証としては、今までどおりの保証が付いてくるのですか?
杉澤氏: 全く同じです。水冷だからといって何か変えることはありません。
――ダブル水冷という機構の割には、内部もかなりすっきりしていますね。
杉澤氏: 水冷の取り組みは各社が夏に向けてやっていると思いますが、我々は3年かけてダブル水冷にしたので、一朝一夕に真似できることではないと思います。ぜひ実物を見ていただきたいので、秋葉原の「G-Tune: Garage」に1台置こうと思っています。サイドパネルを透明のアクリル板にして、中を見えるようにします。「クイックコネクト」など、実際の作り込みは興味があると思うんです。開発チームが汗水流して開発したものなので、そのこだわりを見ていただきたいです。
――価格的には、「NEXTGEAR」シリーズの安いもので169,800円(税別)となっていますが、水冷にしたことでどのくらい価格が上がっているのでしょうか?
杉澤氏: 水冷化していないモデルと比べて、2万円違います。
――そのくらいで済むんですね。CPUとGPUに高級な空冷ファンを取り付けたのと変わらない程度です。
杉澤氏: コストパフォーマンスはかなり意識してご用意させていただきました。「GeForce GTX 980」に関しても、CPUとGPUを水冷化して199,800円(税別)です。ハイエンドにしては安く収まっていると思います。
「GeForce GTX 980 Ti」も検証中。4K対応への回答としてSLIダブル水冷を
――「MASTERPIECE」シリーズにはワンボタンオーバークロックが付いたものがありました。今回のダブル水冷PCでも搭載されるのですか?
杉澤氏: オーバークロック機能については検証中なので、現状はありません。後々は何とかしたいと思っています。
平井氏: 実は既に動いてはいるのですが、最終的に弊社としてOKと言うかどうかのフェーズになっています。
――あとは平井さんの方で、クロックをどれくらいに設定するかという検証をされているわけですね。
平井氏: CPUはヒートスプレッダの関係上、あまりマージンがありません。オーバークロックをするとどうしても瞬間的に温度が上がってしまうので、いわゆる殻割りをしないと難しい状態です。GPUの方はコアにくっついているので、冷やしやすくクロックも上げやすいのです。10MHz単位のところで、上げられないか調整しています。
――ダブル水冷なら「NEXTGEAR」シリーズでもオーバークロックできそうに見えますね。ケースにボタンがないのが問題ですが……。
平井氏: 「OCボタン」が取り付けられれば、おっしゃるとおり「NEXTGEAR」シリーズでもできますね。将来の可能性としては、ボタン式のものは「MASTERPIECE」シリーズでさせていただいて、ソフトウェアベースの機能限定版のものを「NEXTGEAR」シリーズなどで提供してもいいかなと思っています。OCボタンは、CPUのクロックなどを変えるのにかなりローレベルで割り込んでいますので、ソフトウェアではそのレベルのことができないんです。それでも、キーボードショットカットなどで限定的にできるものが用意できればいいなと考えてはいます。
――新しいGPUへの対応状況はいかがですか?
平井氏: 「GeForce GTX 980 Ti」の水冷化を準備しています。AMDの方は「Fury X」自体が水冷で販売されていることなどから、まだ未定です。技術的にはヘッドさえ固定できれば何でもできることはわかっているので、あとは水冷化のメリットがあるかどうかですね。
――最近のゲーミングPCの話題として4K(3,860×2,160ドットの高解像度モニター)がよく聞こえますが、この点についてはどういったアプローチを考えていますか?
杉澤氏: 4Kに関しても、私たちのお答えとしてはSLIだと思っていて、ダブル水冷も4Kをやりたい話を含めての企画でした。4KではシングルGPUだとどうしても60fpsオーバーにするのが辛いのですが、そこをSLIで、最新の3Dゲームも快適に動く環境をお見せしていきます。ゲーミングPCプラットフォームとして、4Kはフォーカスしていくべきだと思っています。
「G-Tune」が考えるこの先のゲーミングPCとは?
――そんな杉澤さんは、最近は「Oculus Rift」の伝道師みたいな様子ですが(笑)、VRに対してのアプローチはいかがでしょうか。
杉澤氏: 「Oculus Rift」だけの話をしますと、現状ではあまりSLIでの挙動が好ましくなく、逆にラグが出てしまっているようです。現状ではシングルのビデオカードで性能の高いものをオススメしています。
ダブル水冷の話からは外れますが、弊社で先日、持ち歩きできるようなデスクトップPCの企画をお披露目しました。「Oculus Rift」は体験してもらわないと全然わからないもので、開発者の方々がイベントでユーザーさんにかぶせて伝道しています。しかし彼らの中で、ノートPCではスペックが足りない、デスクトップPCは大きくて持てない、という問題がありました。そこで取っ手付きで小型サイズのデスクトップPC、ただしフルサイズのビデオカードが入るというものを開発しています。価格もかなり手に取りやすいものになるはずです。
――ゲーミングPCの拡張性をすっぱり切り取った箱という感じですね。
杉澤氏: とにかく冷却性と小型化に注力した製品になっています。ストレージも基本的にはSSD1個とHDD1個という環境です。
――でもストレージが2本入るなら、普通の人は困らないですよね。
杉澤氏: はい、十分だと思います。それ以上に何か欲しい場合は外付けを使うか、もしくはそれ以上を求める方は持ち運ぶような環境下で使わないと思いますので、コンセプトをきちんと分けて作っています。
――最近はPCを買ってからパーツを入れ替えるという人は少なくなって、ゲームはゲーム用のPCでいいんだという風潮がありますね。
杉澤氏: 自作は自作の楽しさがありますし、私もそれは必要なものだと思っています。とはいえ、ゲームのユーザーさんは若年層がとても多く、特に「G-Tune」のユーザー層には多いんです。昔は30代から40代が中心でしたが、今はFPSのイベントに小学生までいるんですよ。自作する環境にいるのはよほどコアな人だけのはずで、でもゲームはしたいとなった時に、とりあえず「G-Tune」を買うという環境が増えていると思います。そこで我々はシステムとして、より小型で安価な、今だと「NEXTGEAR-MICRO」みたいなものをアピールしていきます。
平井氏: 4Kもしかり、「Oculus Rift」もしかりですが、最近は「GeForce GTX 970」や「GeForce GTX 980」など上位のGPUが必要になる用途が増えてきているんです。しかしそれらのGPUは、一般の方からすると大きいしうるさいんです。「GeForce GTX 970」、「GeForce GTX 980」を使うためには大きなケースを買ってください、空冷をしっかり頑張ってください、というのは我々からすると当たり前ですが、一般の方からするとよくわからないわけです。そこに対してソリューションを用意させていただくというのが、弊社の回答になっていくと思っています。
今までだと、ほとんどの方が「GeForce GTX 960」など、ラインナップの真ん中かそれ以下がメジャーゾーンで、それより上はギークな方に向けたものということになっていました。今は「GeForce GTX 970」以上を買われる方が全てギークかと言えば、全くそんなことはないですよね。しかし今の上位のGPUのデザインは、そういった層に完全に向いてはいません。「GeForce GTX 980」だけれど静かですとか、小さいですとか、そういう間を埋めることが弊社のやっていくべきことだと思っています。
――ひとつ雑談的になるのですが、今のPC業界で注目しているものがあれば教えていただけますか。
杉澤氏: 私はダントツで「VR」ですね。「Oculus Rift」以外にもいろんなものが出てきていますよね。
――E3で色々発表がありました。
杉澤氏: ああいった「VR」が今後、ここ3年くらいの間にものすごく勢いを増してくるだろうなと思っていて、継続的により攻めていきたいポイントだと思っています。日本のどこの会社よりも早く手を付けているので、ここで力を抜いてはいけないというのが、最大級のミッションだと自分に課しています。
平井氏: 私の場合は、「Windows 10」と「Microsoft HoloLens」ですね。「Windows 10」については、同じOSがスティックPCからスマートフォンから何から、全部で動くようになった時に、皆さんの使い方が変わるんじゃないかと思います。Xbox Oneもストリーミングで遊べるようになりますし、かなりシチュエーションが変わってくると思っています。
「HoloLens」は1度体験させていただいたんですが、今までにない感動を得ました。「Oculus Rift」を触らせていただいた時にも感動しましたが、ちょっと方向性が違う感動なんですね。
――没入世界とは違う、現実と混合する世界ですね。
平井氏: そうなんです。「VR」に没入するという方向性の感動は「Oculus Rift」の方が圧倒的に上なんですが、「HoloLens」は現実と組み合わさった感に異常な感動があります。うちのビジネスになるかどうかは別として、追いたいなと思っています。あれは無線で作ってきているのがすごいですよね。着けたまま普通に歩けるんですよ。
――それでは最後に、ダブル水冷PCに関して、読者様へ向けてのメッセージをお願いします。
杉澤氏: 水冷というシステムは、難しそうだとか、高価だとか、ハードルの高さがあったと思います。今回我々が提供するものは、価格的なハードルを軽減できていると思いますし、メンテナンスも必要ない水冷ソリューションを、CPU、GPU両方に実現したことで、難しそうというハードルもなくなっていると思います。そして何より、我々しか提供できないシステムになっています。これから夏にかけてゲームPCを買い替えようと思っている方は、こちらを検討に入れていただけると、快適なゲーミングライフを実現できるんじゃないかと思っています。
平井氏: ダブル水冷を作るのは非常に大変だったので、ぜひ楽しんでいただければと思います。見た目的なところも含めて、システムでないとできない実装になっていますので、ぜひ店頭などでご覧になっていただいて、面白いと思っていただけたら大変嬉しく思います。
――記事で面白そうだと思われた方は、ぜひ1度「G-Tune: Garage」で見ていただきたいですね。
平井氏: あの環境下で静かさを体感できるかはわかりませんが、見た目的にもなるほどと思っていただけるはずです。今までは、なぜかなかったものですから。
――ありがとうございました。