インタビュー

「MHF-G」大型アップデート「G2」開発・運営インタビュー

「ゴウガルフ」、「極限征伐戦」など「G2」の新要素を聞く

「ゴウガルフ」のルーツは「キン肉マン」! 「極限征伐戦」には秘密も

2頭同時に登場する「ゴウガルフ」

――5つの改善点についての話が終わったところで、新要素についても伺います。この「ゴウガルフ」は今までにない、プロレスをモチーフにしたユニークなアイデアがありますね。

木本氏: 「『キン肉マン』のネプチューンマンとネプチューン・キングが使っていたクロス・ボンバーのような技をやりたい!」という開発スタッフの声がアイデアの発端です。それをやるなら牙獣種しかないだろうということで、今の形に決まりました。牙獣種のペアだと「オルガロン」もいますが、こちらは狼ではなく猿系です。「オルガロン」は2頭がバラバラに暴れている感じでしたが、「ゴウガルフ」は磁力を操り、2頭での連携がメインになっています。なお単体で出る予定はなく、常に2頭同時に出てきます。

――「ゴウガルフ」は剛種とG級の両方で出るという点でも新しいですね。

木本氏: 「G1」では新モンスターは全てG級という形でしたが、「G2」以降の新モンスターはG級と、剛種や覇種など他のどこかという形で出す予定です。

「極限征伐戦」に登場する「シャンティエン」。戦況が進むに連れて翼の色が変化するという

――新要素となる「極限征伐戦」について、もう少し詳しく教えていただけますか?

木本氏: 「シャンティエン」を本格的に討伐するイベントです。特徴は狩れば狩るほど「シャンティエン」のレベルが上がるところで、基本能力も上がるほか、アクションも増えます。また入手できる素材も変わります。レベル100になるとノルマ突破報酬のような形で報酬が手に入ったり、一定のレベル以上で初めて手に入る素材があったりします。またランキングも用意し、上位のハンターには貴重な素材などをプレゼントする予定です。

――「極限征伐戦」は常時配信されるのでしょうか?

木本氏: 常時ではなく、狩人祭のように決まった期間に配信します。レベルは期間ごとに毎回リセットされます。例えば今回、レベル100まで到達したとしても、次回の登場時にはレベル1からになります。ただステータス画面には、最高到達レベルという形でデータが残るようにはします。

――「極限征伐戦」に登場するのは「シャンティエン」のみですか?

木本氏: 詳細はお伝えできないのですが、もう1体の新しいモンスターも登場する予定です。ただ登場はもう少し先になります。いずれは「シャンティエン」と、もう一体のモンスターが交互に登場し、さらに「G3」では新たなモンスターも追加する予定です。

――もう1つの新システムとなる「緊急クエスト」というのは何でしょう?

木本氏: いわゆる「UNKNOWN」的なモンスターなのですが、これまでの「UNKNOWN」は、クエストに出発した時に予期せぬタイミングで登場していました。そういった乱入タイプではなく、何度かクエストに行くと、あるタイミングで受注カウンターに緊急クエストという形で急に登場します。ちゃんと準備をしてクエストに向かえますし、他のハンターを募集もできます。ただ、どのタイミングで「緊急クエスト」が出てくるかはわかりませんので、出たらラッキーという感じのものです。

――新たな「UNKNOWN」的なモンスターですか。そう聞くとかなり強そうですね。

木本氏: 「UNKNOWN」のように攻撃パターンが増えていくのではなく、モードチェンジします。例えばパワータイプでは、外見がムキムキな感じになりますし、スピードタイプだと細身で俊敏な見た目になります。ほかに対遠距離タイプもあり、最後は全部入りの超強力モードになります。ハンターの戦い方によってタイプが変わるモンスターです。

――シジルのリファインはどういった内容でしょうか?

木本氏: シジルの本来のコンセプトは武器のカスタマイズでしたが、今ある効果は、曜日やモンスターの種類を限定した効果が多くなっています。そこでより直感的な効果として、速射や超速射、排熱噴射を追加するものなどを入れます。G級のヘビィボウガンはかなり強力ですが、さらに排熱噴射対応にしつつシールドを使うという、今までにない組み合わせが可能になります。

 ただし排熱噴射の場合、代わりに武器倍率をマイナスするなどの効果も付いてきます。またシジルは専用アイテムを入手することで外せるようになります。なおG級武器は一定のレベルにまで強化すると、シジルを3つ付けられるようになります。

――秘伝書のG級対応というのは?

木本氏: SR999になっている秘伝書限定で、G級クエストでも秘伝書を強化することができます。G級の秘伝書を強化することで武器倍率の上昇や、秘伝書の特殊効果が2つ選べるようになったりするほか、特殊効果の種類追加されたりパラメーターが上昇したりします。

――他に「G2」でアピールしておきたいところはありますか?

木本氏: 「ゴウガルフ」以外の新モンスターは影が薄くなりがちですが、どれもしっかり作っているモンスターです。「ギアオルグ」、「アノルパティス」、「レビディオラ」の順番で、「G2」以降に登場させる予定です。

「根性」と「いたわり」など気になる要素を聞く

――では引き続き、現状で気になる話題をお聞きします。Gzがすぐにカンストしてしまうのですが、制限は撤廃されませんか?

木本氏: 「G2」において、9,999,999Gzまで貯められるようになります。本来、上限を低くすることで、どんどん使ってもらおうという意図があったのですが、それがうまくいきませんでした。お金が足りないか素材が足りないか、という状況に陥りがちで不満だけが残ってしまったので、上限自体を撤廃することにしました。

――秘伝防具はG級対応があり、将来的には装飾品化があるということですが、秘伝防具の生産は依然として相当大変だと思います。必要な素材の緩和は考えていますか?

木本氏: 「G2」の段階では変更しませんが、今後装飾品にすることを考えると、素材の緩和も考えねばならないかと思っています。ただ現状でもデイリークエストなどで入手性は上がっていますし、それらを活用していただければと思います。

――ポイントボーナスのG級対応は予定していますか?

木本氏: 秘伝書のG級対応もありますので、検討したいと思います。毎日入るモチベーションにも繋がると思うので、そこは対応するべきだと思っています。

――「G1」アップデートのタイミングで、「根性」と「いたわり」が使いづらくなるよう修正されました。これはどういう意図があったのでしょうか。

木本氏: 強力すぎたスキルを修正したかったという意図から、足枷を付けました。今後さらに調整を検討することもあるかもしれませんが、「G2」では現状維持となります。「いたわり」は一緒にプレイしているハンターを吹き飛ばしてしまうストレスをなくすために入れたわけですが、今度はイージーになり過ぎてしまいました。ハンマー4人で頭を殴るというのはモンスターも可哀想ですし、チーム各所からも「いたわり」を何とかしなければいけないという声が挙がった結果となります。

「G3」は予定通り秋に実装、そこで「借金を120%返したい」

「G1」でのユーザーからの反響を真摯に受け止めつつも、その分「G2」にかける思いはいつも以上だと感じられた

――「G3」以降のアップデートスケジュールはどうなりますか?

杉浦氏: 数字が1つずれるだけで、スケジュールは変更ありません。「G3」は予定通り秋、新しい武器種を追加する「G4」は2014年春になります。

――「G3」はどのような内容になる予定ですか?

杉浦氏: 今はまだ言えないですが、サプライズになるコンテンツを準備しています。「G2」の影響で中身が薄くなるということはなく、きちんとやっています。

――では最後に、「G2」に向けてプレーヤーへのメッセージをお願いします。

木本氏: 「G1」ではお客様の期待を裏切ってしまいました。その反省を活かして、「G2」は気合を入れて作っています。「G1」のリファインもやりますし、「G2」は大型アップデートなので、新たに楽しめる部分を1から考え直して追加しています。ぜひ楽しんでください。

杉浦氏: 「G2」で全てを改善できているかというと、どんなに頑張っても80%くらいの達成率ではないかなと思っています。ただ課題が山積みのままで、次のアップデートを秋まで引っ張るわけにはいかず、やらねばならないという使命感からやらせていただきました。「G2」には当然力を入れますが、どちらかと言えば1歩先の「G3」で借金を120%返して喜んでいただけるように考えています。

 その「G3」を見据えて、「G2」では結果を出さなければいけないという覚悟でいます。「G1」でがっかりさせたことは非常に申し訳なく、「それでもG2を遊んでほしい」とは言いにくいのですが……ぜひお願いします。

――そういえば以前、夏に期待していてくださいという話がありましたよね?

杉浦氏: 8月1日に全てが明らかになります。楽しみにしていてください!

――わかりました。ありがとうございました。

(石田賀津男)