インタビュー

「Vainglory」世界大会、準決勝直前のTSM FlashX選手にインタビュー

日々12時間を練習に捧ぐ。東アジアサーバー対策に“秘密の作戦”あり!

12月2日~4日(現地時間) 開催

場所:TCL Chinese Theatre

Team SoloMidのFlashX選手
記事を執筆中、Hammers Velocity戦の第1戦でTSMが今回大会初のタカをピック。これが“秘密の作戦”のようだ

 Super Evil MegacorpのAndroid/iOS用アクション戦略ゲーム「Vainglory」の世界大会「2016 World Championship」において、準決勝戦を直前に控えた北米代表Team SoloMid(TSM)のFlashX選手にコメントをもらえたので、こちらをお届けしたい。

 TSMは、北米リーグでHammers Velocityと共に上位を争うチーム。現在ではメンバーのFlashX選手、BestChuckNa選手、VONC選手と共にゲーミングハウスに移り住んでプロチーム選手として活動する日々を過ごしている。

 ゲームハウスに移り住んだのは3カ月前。TSMの強みは選手同士の「シナジー」だそうだが、プレーヤーとしてだけでなく、友人としても公私をともにすることで、そのシナジー効果をより強固にすることができているという。

 普段の生活では、大会に近づくほど練習量を増やしていくようにしており、ここ最近は9時から23時まで、途中で休憩を挟みながら、のべ12時間ほどを練習に当てている。その間はプレイするだけでなく、自分のプレイ映像を見直して反省点を見つけたり、他のチームの対戦を見て、その戦略を勉強しているという。

 練習の際に気をつけていることは、チーム構成の主眼を序盤、中盤、終盤のどこに置くのかということ。序盤なら攻撃的、終盤なら引き気味の立ち回りにするなど、その構成に適した動きができるように練習を重ねているとした。

 今回大会の様子について聞くと、「いままで良くやってきた」とした。韓国代表Hackと対戦した1日目は見慣れないピック(ヒーロー選択)に戸惑いもあったが、2日目にはより良いパフォーマンスが出せて、そのプレイを準決勝以降にも活かせたら、とした。

 こうしたリージョンの違いによる戦術の違いについては、事前に韓国のPhoenix Armada(PA)と練習試合を組んでおり、その経験が活きたという。この練習では、実はTSMはPAに圧倒されていて、PAのピックをどう吸収していくかはものすごく研究したそうだ。

 練習とはいえ、そこで圧倒されてしまった原因として、ピックだけでなく、プレイスキルにも差を感じており、druid選手、Mango選手、Willy選手すべてが「1番と言えるプレーヤーだ」と話してくれた。

 もしTSMが決勝に進出し、PAも準決勝を勝ち上がった場合には決勝で当たることとなるが、その時はどうするかと質問すると、「PA用に練ってきた作戦がある」と話を聞かせてくれた。ただ準決勝戦の相手Hammers Velocityも東アジアサーバーの戦術に順応してきていることも感じており、そこでその作戦を使うことになるかも、とした。この秘密の作戦が見事決まるかどうか、その戦いに注目したい。