ガマニア、「ルーセントハート」2周年記念オフラインイベントを開催
最新アップデート「Fortis」や、新タイトル「DIVINA」の紹介も


8月1日 開催

会場:THE GRAND HALL


出演者による記念撮影

 株式会社ガマニアデジタルエンターテインメントは、同社がサービスしているWindows用MMORPG「ルーセントハート」の初めてのオフラインイベント「2nd Anniversary User Conference」を開催した。

 イベントの冒頭には最新情報を公開するトークショーが行なわれた。トークショーには「ルーセントハート」を開発したPlayCoo プレジデントJoyce Chang氏、ガマニアのオンライン事業本部本部長 中島秀樹氏、「ルーセントハート」ディレクター 廣田一億氏らが登壇し、8月中の実装が予定されている大型アップデート「Fortis」と、11月に予定されている大型アップデートの内容が公開された。また、イベントの中盤には、ガマニアの新規タイトル新作Windows用MMORPG「DIVINA」が紹介され、初公開となるオープニングムービーが上映された。

 ほかにも会場では、クイズ大会や、宝くじ抽選会、スペシャルライブも開催された。イベント終了後には、ユーザー同士のコミュニケーションの時間があり、同時に「DIVINA」の試遊も行なわれた。このレポートでは、発表されたアップデートの内容や、新作「DIVINA」の紹介を中心に、イベントの様子をお伝えしたい。




■ 「Fortis」でついに女神「テイア」と「カデナ」がゲーム内に登場!

最新アップデートの紹介はトークショー形式で行なわれた

 イベントは「2nd Anniversary User Conference」というタイトル通り、「ルーセントハート」のサービス開始2周年を祝うもの。「ルーセントハート」は台湾のPlayCooが開発したMMORPG。「ほしとも」というプレーヤー同士のマッチングシステムや、キャラクターが集団でダンスを踊れる「ダンスシステム」など、独特なコミュニケーション要素の豊富さが人気だ。

 8月に実装される「Fortis」は、中~高レベル向けのストーリークエストをメインとしたアップデート。世界に先駆けて日本で公開される。ストーリーは、日本の運営スタッフが台湾の開発にリクエストをして作成された。「ルーセントハート」の日本でのイメージキャラクター、女神「テイア」と「カデナ」が始めてゲーム内に登場する。

 発表はトークショー形式で、「ルーセントハート」を開発したPlayCooのプレジデントJoyce Chang氏、ガマニアのオンライン事業本部本部長、中島秀樹氏、「ルーセントハート」ディレクター廣田一億氏の3人がスライドを見せながら細かい説明を行なった。


PlayCoo プレジデントJoyce Chang氏ガマニア オンライン事業本部本部長 中島秀樹氏「ルーセントハート」ディレクター廣田一億氏

 「ルーセントハート」のアップデートはいつもラテン語の単語で名付けられるが、今回の「Fortis」はラテン語で「勇敢な」という意味。廣田氏によると、女神「テイア」を守護する12人の守護者が関わったストーリークエストなのでこの名前にしたのだそうだ。

 ストーリーのベースとなるのは、今年の3月に発行された「ほしとも恋愛マニュアル」という「ルーセントハート」のファンブックに掲載された、読み切りの特別コミック。内容は、12人の守護者と女神「カデナ」の2人の側近を巡る壮絶な戦い。このコミックスにも出てくる、女神カデナの側近「ルシル」と「デウクス」がクエストのボスキャラクターとしてゲームに登場する。「デウクスは女神カデナに忠誠を誓っていますが、ルシルの方はどちらかと言うとデウクスに忠誠を誓っているような設定になっています」(廣田氏)

 女神「テイア」と「カデナ」は、NPCではなく、クエスト中にプレーヤーを応援してくれる「女神の祝福」というアイテムとして登場する。「女神ということもあり、今回は皆さんを助ける思念体のような形で登場させることにしました」(中島氏)。ステージでも、このアイテムを使って「テイア」が登場する様子が動画で紹介された。「カデナ」は同じアイテムを使った時に、ごくまれにだけ登場するレアキャラクターという位置づけだ。

 ほかにも、新しい「タロットペット」と「ペット専用倉庫」が実装される。「タロットペット」はタロットカードをモチーフにした戦闘ペット。今までは美少女系のキャラクターが多かったが、今回はプレーヤーが乗れるバイクとなっての登場だ。「ぺっと専用倉庫」は、プレーヤーからの要望が大きかったもので、多くなって持っているのが大変なペットを収納できる。待望していた人が多いのか、発表されると拍手が起きていた。


新アップデートのタイトル「Fortis」はラテン語で「勇敢な」とか「強い」という意味ストーリーのベースとなるのは「ほしとも恋愛マニュアル」に掲載されたオリジナルコミック「守護者には、ぶっきらぼうな性格や二重人格者、ツンデレや正当派お姉さんキャラまで様々な性格がいます」(廣田氏)
「Fortis」の敵キャラクター、「ルシル」(左)と「デウクス」(右)。見た目は可愛いが、変身してプレーヤーを苦しめる強敵となる「テイア」と「カデナ」はゲーム内アイテムとして登場。「今後はチャントNPCとして実装していこうかなとも思っています」と中島氏新「タロットペット」の動画が紹介されると、会場にはなぜか爆笑の渦が



■ 11月のアップデートには初の「新職業」と「ペットレース」が登場!

 「Fortis」とは別に、今年11月に予定されている大型のアップデートについても、2つのコンテンツが紹介された。1つめは、「ルーセントハート」では始めてとなる新職業の追加、もう1つは「ペットレース」だ。

 新しい職業は、独自の変身スキルを覚えると4つの姿に変身できるという。コンセプトは「戦闘を多彩に楽しむこと。変身できる4つの特色は、戦士系、魔術士系、補助系、移動系。つまり1キャラクタ―で複数の特色を楽しむことができるのです」(Chang氏)。

 各タイプに変身すると、見た目が変わって特別なスキルが使えるようになる。戦士系では例えば「ボスの意識を奪うスキル」、魔術士系では火属性の範囲魔法で敵を攻撃したり、パーティーメンバーに属性の効果をつけたりすることができる。補助系は回復魔法を得意とし、移動系はゲーム内で最速の移動速度を誇る。


戦闘系魔術士系
補助系移動系

 「ペットレース」はプレーヤーが所有している騎乗ペットに乗ってレースゲームを楽しめる新しいシステム。レースは1人でも楽しめるし、対戦相手がランダムで選ばれる最大12人のレースも可能だ。レース中には4つまで、レース専用のスキルを覚えることができて、そのスキルを駆使して相手の邪魔をしたりスパートをかけたりしながら勝利を目指すことになる。

 マップは今あるお馴染みのマップをレース用に改造したものが数種類あり、マップごとにランキングが出る。Chang氏は最後に「ルーセントハート」はいつも新しい遊び方を皆さんに提案していきたいと思っています。開発スタッフは全員寝ないで作業しますので、期待していてください(笑)」と11月の実装に向けた意気込みを語った。


自分の騎乗ペットを使って、最大12人でプレーヤー同士のレースが楽しめる
コースはお馴染みのマップをレース用に改造したもので、数種類存在している

クエスチョンコーナーでは、かなり厳しい質問に運営と開発が腹を割って答えた

 「ルーセントハート」の今後の展開については、中島氏が「今まではおしかりの言葉の方が非常に多かったので、今後はよりユーザーに近い距離で皆様の意見を聞きながらルーセントハートを育てて行きたい」とコメント。目安箱的なものを作って、ディレクターの廣田氏が早く確認をしてフィードバックするような体制を作って行きたいということだ。

 今後のアップデートの方向性としては、「友達と一緒に楽しく遊べる奇抜なシステム」(中島氏)とともに、「高レベルのユーザーさんが楽しめるようなクエストや、ゲームの売りの部分でもあるラビリンスをできる限り強化していきたい」(中島氏)。

 「ルーセントハート」のスタッフへのクエスチョンコーナーでは、かなり厳しい質問が続出した。プレーヤーが自分たちでイベントを作成できる「ハッピーパイロット」というシステムは、過去にこのシステムを使って不正にアイテムを増やすという事件があり、現在は使えなくなっている。

 開発と協議をしながら修正して、既に解放できる準備はあるが、再び同じ事態が起きないようにまずは運営側が「ハッピーパイロット」を使って作ったイベントを始める。「その中で状況を見て、プレーヤーに解放できるタイミングを計りたい」(中島氏)。

 ゲーム内のバランス調整については、必要という認識はあり、今後ゲーム内でアンケートを採って優先順位をつけたうえで、どのような調整が必要かを検討していきたいという。

 ゲーム内の不具合については、Chang氏から「皆さんにご迷惑をかけて本当に申し訳ありません。公式サイトの不具合対応状況に掲載しているものは運営チーム、PlayCoo両者でも把握しており現在も修正を進めています。不具合の修正については最優先で進めるようにします」と話があった。

 アイテムの不正増殖があり、インフレが進んでいるレグルスサーバーについては「9月くらいをめどにレグルスサーバーの立て直しを本気でやろうと思っています」(中島氏)。それ以降、ほかのサーバーに対しても全体を盛り上げて行く施策を考えている。ほかにも強さのインフレや、不具合なども1つずつ改善していく。「今まではおしかりの言葉が多かったが、今後は励ましの言葉をもらえるようにスタッフ一同頑張ります」(中島氏)ということなので、遊びやすい環境に向けての取り組み向けて、今後運営の頑張りに期待したい。




■ PlayCooの新MMORPG「DIVINA」のお披露目で、4つのシステムを紹介

「DIVINA」というタイトルとともに、重要な鍵を握る2人の少女「クラリス」と「クラリア」も紹介された
ガマニアオンライン事業本部マーケティング部の島嵜直樹氏(右)と、「DIVINA」ディレクターの稲川義章氏(左)

 イベントの中では、PlayCooの最新作「DIVINA」の紹介も行なわれた。「DIVINA」は、北欧神話や日本神話をモチーフにしたMMORPG。ガマニアの公式ホームページに、ゲーム内のキャラクター「クラリス」が登場するティザーサイトが先行してオープンしていたが、今回は日本のユーザーに向けて初めて詳しいゲームの内容が紹介された。

 「DIVINA」はイタリア後で神学者を意味する言葉をもじったタイトルで、ゲームの中の重要な要素である神話をイメージしている。ステージで初公開されたオープニングムービーによると、ゲーム世界は「神族」、「人類」、「魔族」が住む3つの世界で成り立っており、現在は崩壊の危機に晒されている。プレーヤーは、人類の世界「中層界」に現れた不思議な少女「クラリス」とともに世界の崩壊を修正する旅に出る。

 「DIVINA」には「ダブルキャスト」、「ソウルメイト」、「モンスターキャスト」、「テリトリーシステム」という4つの特徴が存在している。ステージには、ガマニアオンライン事業本部マーケティング部の島嵜直樹氏と、「DIVINA」ディレクターの稲川義章氏が登壇して、それぞれのシステムを動画で紹介した。

 「ダブルキャスト」は、1人のキャラクターが全く違った2つの職業を同時に育てることができるシステム。職業には、ファイター、ウィザード、クレリック、レンジャー、忍者という5つの職業があり、その中の2つを切り替えて使う。

 「ソウルメイト」はプレーヤーキャラクターの冒険を手助けしてくれるパートナー。一緒に闘ってくれたり、アイテムを集めてくれたり、宝探しをしてくれたりする。ソウルメイト同士の対戦も可能だ。

 「モンスターキャスト」はモンスターに変身して、そのモンスター固有のスキルを使うことができるというシステム。100種類以上のモンスターに変身することができる。モンスターの中にはカッパのような日本の妖怪も登場する。

 「テリトリーシステム」はMMORPGの中にブラウザゲームを入れた特殊なシステム。クランで所有することができる領地に施設を建設する。個人の領地では、回復アイテムや補助アイテムを作ることもできる。

 「沢山システムがありますので、幅の広い遊び方ができるのではないかと思います」(島嵜氏)。キャラクターボイスは有名な声優陣が当てており、キャラクター制作時に好きな声を選ぶ事ができる。ロビーには「DIVINA」の先行体験コーナーが設置され、ステージ終了後には参加者が感触を試していた。


2つの職業を同時に覚えることができる「ダブルキャスト」は、「DIVINA」の最も特徴的なシステム
プレーヤーを手助けしてくれる「ソウルメイト」、対人戦の画面では「かわいー」という声が上がっていた
「モンスターキャスト」はモンスターに変身してモンスターのスキルを使うことができる
ブラウザゲームのシステムをそのままMMOに入れた「テリトリーシステム」




■ クイズゲーム、スペシャルライブなどファンと共に盛り上がるイベントも盛りだくさん

ゲーム大会の様子
3組のアーティストによるスペシャルライブ

 新情報の発表以外に「商品GET!サーバー対抗 ゲームバトル!」や「ルーセントジャンボ!ドリームルーハー宝くじ」など来場者が一緒に楽しめるイベントも開催された。「ゲームバトル」では4つのサーバーを2つのチームに分けて、クイズとミニゲームで点数を競った。

 「ドリームルーハー宝くじ」は、来場者に配布された宝くじの抽選会。1等の当選者にはミニペット「レオ」のぬいぐるみと、ゲーム内のアイテムをどれか1つ選べるという賞品が当たった。当選した人が選んだのは、発表されたばかりのバイクセット。「まさか当たるとは思わなかった」と意外そうな顔だった。

 ほかにも「ダンスシステム」に使われている楽曲を歌っている「ぷりますてら」、「シューティングスター」そして「Starving Trancer feat.Mayumi Morinaga」の3ユニットによるスペシャルライブが行なわれた。

 ステージ終了後は、あらかじめ配布されていた「るうせんとCARD」というトレーディングカードを使った交流会や、ゲーム内アイテムが当たる無料のガチャコーナー、「DIVINA」の体験コーナー、昨年開催された「ルーセントハート ×pixiv」の上位入賞者のイラスト展示、キャラクターパネルの展示がロビーで行なわれた。「るうせんとCARD」は「るうせんと」の5文字を集めるとガチャチケットがもらえるというもので、自分のサーバー名とキャラクター名を書く欄があり、お互いの自己紹介に活用されていた。

 終演後に、ステージで出演者の囲み取材が行なわれ、いくつかの質問が出ていたので、それを箇条書きで紹介する。

――今日は女性の方が多く来られていましたが、現状のサービスでの男女比率はどうなっていますか?

中島氏: だいたい男性6で女性4くらいですね。

――「ルーセントハート」と「DIVINA」の開発コンセプトにはどのような違いがありますか?

Chang氏: 最初に「DIVINA」を開発するときに、コンセプトをどう差別化するかを悩みました。やはりルーセントの良いところを残しながら、「テリトリーシステム」のような新しいシステムで差別化をしています。コミュニティの部分も違っています。後は、ペットシステムの外見やシステムも大きく違っています。

――「DIVINA」には「ほしとも」に当たるものがないのですか?

中島氏: 「DIVINA」は「テリトリーシステム」を通じて戦闘系に特化したコミュニティを築くことができます。「ルーセントハート」は横の広がりと言うところでユーザーのつながりができているのですが、「DIVINA」の方は「戦友システム」というものがありまして、戦うことで両者の絆が深まりレベルが向上していく中で恩恵をもらえるというシステムになっています。ですから「DIVINA」はどちらかと言うと戦闘の方に特化したコミュニティになっていくと、開発と運営では感じています。

――新クラスの変身について、変身をするための前提条件としてレベルやアイテムの消費はあるのでしょうか?

廣田氏: 今までの職業は1次職、2次職、3次職という形になっていたのですが、今回の新職業はまったく別の路線で新規作成の時点から作成することができます。変身もレベルを上げてスキルを習得していくうちに、変身できるようになります。男女関係なくあの姿になりました。

――以前に、上級レベルのプレーヤーがどんどん先のマップに進んでしまって、初心者用の街に人がいないことについて改善するということでしたが、現状も初心者推奨サーバー以外では誰もいないという状況が続いていますが、これはいつ頃改善できそうでしょうか?

Chang氏: この部分については、レベルの配置をもう1度検討しているのですが、クエストの設計上でも高いレベルのユーザーさんもクエストを受けることで元の場所に戻れるよう考慮をしています。


昨年、pixivで行なわれたイラストコンテストの上位入賞者の作品が飾られていた「テイア」ちゃん(左)と「カデナ」ちゃん(右)もイベントを盛り上げた「「DIVINA」の体験コ―ナー
終演後のガチャコーナーには長い行列ができた「るうせんとCARD」を交換して交流する参加者これまで発表されたキャラクターイラストなどがパネルで展示された

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(2010年 8月 2日)

[Reported by 石井聡]