廈門に着いて最初にやったことはダウンや暖パンを脱いだこと。ウルムチと40度近くの温度差があり、椰子の木が南国の雰囲気を漂わせていた。観光名所として知られる中山路歩行街は、上海の南京東路のような歩行者天国になっていて、ライトアップされたお洒落な空間で深夜までショッピングが楽しめる。が、1本脇道を入ると中国南方都市特有の九龍城スタイルの“魔窟”が広がり、禁制のカブトガニを食わせる小料理屋の呼び込みの声や麻雀牌をかき混ぜる音などが響く。同じ南方の香港や深センとの違いは、明確な台湾リスペクトがあるところ。様々なエッセンスが入り交じりユニークな風景を生み出している