「研究者のモチベーション」は、今年増えたアカデミックセッションのひとつ。松原健二氏の実兄である松原仁氏ら3名の大学教授が、自らの経験を踏まえながら、エンターテイメント系の分野で活動する研究者の“生態”についてレポートするというユニークなセッション。大学まで似たようなキャリアを歩んできた健二氏と進む道が分かれてしまった理由について「弟との違いは、彼の方が社会性があったということです」と述べるなど、主に研究者の特異性について議論が深められた。セッションの最後に、たまたま聴講に来ていた原島先生が、エンターテイメント系研究者の先人の立場からマイクを握り、「研究者がみんな彼らのような人間だと思われると困りますが(笑)」と場を和ませた後、「彼らは自分の好きなことが出来ている幸せな研究者です。CEDECなんかに出てと言われないように、この4人をしっかり育てていただきたい」とあたかも親のようなコメントを行なったのが印象的だった