PCゲーミングデバイスレビュー

FORIS FG2421

ワンボタンで適切な映像モードを呼び出せる。ホットキー操作にも対応

ワンボタンで適切な映像モードを呼び出せる。ホットキー操作にも対応

わりとシンプルなOSD
通常は前面のボタンで操作
3つのユーザーモードに加えて4つのプリセットモードがある

 画質面ではVAパネルならではの深い色味の再現、コントラスト比の高さによる明暗のメリハリに特徴がある。その調整機能はシンプル。ユーザーが操作可能なのはブライトネス、コントラスト、黒レベル、色温度、ガンマコレクションといった基本要素と、メリハリをより高めるコントラスト拡張機能の程度、それから240Hz駆動のオン・オフだ。

 それぞれの項目をチマチマいじって自分好みの調整を行ってもいいが、本機には使用シーンに応じた代表的な4つの映像モードがあらかじめビルトインされている。それぞれ「FPS1」、「FPS2」、「RTS」、「WEB」という名前で、本体前面のMODEボタンを押せば即座に切り替え可能だ。

 それぞれの特徴は以下のとおり。

・FPS1
 Turbo 240:オン コントラスト拡張:強
 240Hz駆動による輝度低下を高ガンマとコントラスト拡張で補う設定。

・FPS2
 Turbo 240:オン コントラスト拡張:オフ
 FPS1よりも正確な色再現を重視した設定。輝度ややや下がるが上品な画質。

・RTS
 Turbo 240: オフ コントラスト拡張:オフ
 ガンマ高めで暗部の視認性を重視した設定。全体的に明るい。

・WEB
 色温度6500K、コントラスト拡張:普通
 鮮やかさと明暗のメリハリを重視した日頃使いに最適な設定。

FPS1
FPS2
RTS
WEB

OSDでは面倒な細かい調整もマウスで可能
モード切替にホットキーを割り当て、素早い操作ができる
よく遊ぶゲームにはモードを関連付けておこう

 FPSをプレイする際には240Hzで高コントラスト、RTSをプレイするときは120Hzで輝度を重視して、ゲームを終えてデスクトップに戻ったら色再現の正確なモードに……というのを手操作でやっているととても面倒なので、本機には便利なコンパニオンアプリが付属している。「Screen Manager Pro for Gaming」だ。

 なお、このアプリを使用するにはPC本体と「FORIS2421」を付属ケーブルでUSB接続する必要があるが、通常はモニター前面のボタンに手を伸ばす必要のあるモード切替や画質調整の操作がPC側でできるようになるので、とても便利だ。

 特に使い勝手を高めてくれるのは、ホットキー機能とモード・アプリの関連付け(オートカラー)機能だ。ホットキーでは、任意のキーコンビネーションをモード切替や画面サイズの変更操作に割り当てることができる。よくプレイするゲームにあらかじめ適切なモードを関連付けておけば、ゲームを起動した瞬間、即座にモニタが対象のモードに切り替わるのでいっそう快適だ。シンプルなアプリだが、充分に実用的である。

 本製品「FORIS2421」は仕様全体を通してこのような質実剛健さが徹底されており、まさにコアゲーマーが納得できる製品だ。ゲーミングモニターとしては高価な価格も、ワンランク上のプレイ環境を求めるゲーマーならそれ以上の価値を感じられるはず。オススメである。

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(佐藤カフジ)