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超ハイテンポで「時間」を奪うバトロワシューター「Time Takers(タイムテイカーズ)」CBTレポート

孤立したら生き残れない。結束が鍵のNCSOFT最新作

【タイムテイカーズ(Time Takers)
配信時期未定

 NCSOFTは、Mistil Gamesが開発中のPC用タイムサバイバルシューター「タイムテイカーズ(Time Takers)」において、初回となるクローズドβテスト(以下、「CBT」)を実施した。同作は2025年8月の「gamescom Opening Night Live 2025」にて発表されたチームベース・サバイバルシューターだ。時空を超えて集まった個性豊かなトラベラーたちが“タイムエネルギー”を収集するために争奪戦を展開していく。

 今回GAME Watchは、日本時間の3月14日から実施されている第1回目CBTに参加する機会を得た。早速、ゲームの所感をファーストインプレッションとしてお届けしていきたい。

【Time Takers - 1st CBT Announcement Teaser】

制限時間そのものがある意味「命」。初回CBTで見えてきたハイテンポシューターの醍醐味

 本作は、キャラクターごとに固有スキルが備わる、いわゆる“ヒーローシューター”ジャンルだ。試合は3人1組の4チームが、広大な戦場でタイムエネルギーを奪い合う。初回CBTでは、合計12名の「トラベラー」と、合計8種類の武器から組み合わせて出撃する、というルールになっていた。

プレイアブルキャラクターの多様性が面白い。チーム内では同一キャラクター、同一武器の選択は不可となっていた
異星人やチンパンジーが登場
持ち込む武器種の中には「ロケットランチャー」も

 試合は三人称視点のバトルロイヤルシューターがベースとなっているが、ユニークな点としてプレーヤーにはそれぞれ戦場に居られるだけの「制限時間」が与えられている。試合中はこの制限時間を増やすため、相手プレーヤーを倒して時間を奪ったり、フィールドに点在するタイムエネルギーを拾い集めたりして、活動時間を伸ばしながら最後まで生き残るために戦う。また戦場にいるモンスター(NPC)を倒すことでもタイムエネルギーを獲得できるほか、操作キャラクターのレベルアップを狙いやすい。

 手持ちの時間が勝敗に繋がる性質上、相手に倒されても制限時間が続く限りリスポーン可能だ。しかし、タイムオーバーを迎えると、チームの仲間を戦場に置き去りにして戦線からは強制離脱(脱落)となってしまう。常に自分とチームメンバーの持ち時間を気に掛けながら、4チームによるバトルロイヤルが繰り広げられていくというわけである。

「01:00」と表示されているのが所有している時間
死亡しても残り時間の続く限りリスポーンできる

 時間を伸ばす方法は複数用意されている。基本は画面に表示されたタイムエネルギーのアイコンを目指し、地道に拾い集めていくことになるだろう。拾えるタイムエネルギーには、時間の獲得量が少ないが頻繁に出現するものと、大量の時間を得られる反面、稀にしか登場しないものの2種類が存在する。特に後者を狙っての移動中、相手とかち合ってチーム戦に波及していく体験こそが本作特有のプレイフィール。「生き残るために物資(時間)を奪い合う」という表現が、システム的にしっくりはまっている。

 また、エネルギーを拾う以外で時間を伸ばす方法には「相手プレーヤーを倒す」、「仲間から分けて貰う」、「NPCを倒す」といった方法がある。タイムエネルギーを拾い集めながら戦場を駆けていれば、必然的に相手チームとの遭遇率は高まり戦闘回数も増える。そのため、拾い集めることに付随する形で相手プレーヤーのキル="倒した敵の時間を奪う"(敵が保有するタイムエネルギーが多いほど多くの量を奪える)が主な時間の獲得方法だと言えそうだ。なお、仲間から分けて貰うことについては後述する。

 もう一つの「モンスターを倒す」ことに関してだが、方法としては非常に簡単。しかしながら今回のバージョンでは、その恩恵がかなり控え目な印象を受ける。NPCから奪える時間の量はプレーヤーキルと比較にならないほど少ない上、そもそもその戦闘行為が相手チームに居場所を晒してしまうかもしれない。それなら始めからプレーヤーキルを狙った方が、相手を試合から脱落させるきっかけになるほどである。

これがフィールドに出現する「タイムエネルギー」
タイムエネルギーを拾うと近くの仲間にも自動的に獲得時間がシェアされる
敵を倒して時間を集めていこう

 既存のバトルロイヤルシューターと比較すれば、3人4組(12人)という試合参加人数は比較的少ないと言えるだろう。それでも実際に数マッチプレイした所感を述べると、“丁度良いプレーヤー数”といった印象を受ける。「ゲームのスピード感」、「戦場の広さ」、「プレーヤーを無差別に襲うモンスター」、「レベルアップのスキル解放」、どの要素も絶妙に噛み合っている。

 本作の目的は、「活動時間を延ばしていかに戦場にとどまれるか」にある。そのためタイムエネルギーを収集する、相手チームを打倒するという「活動時間を増やす」アクションの優先度が高く、戦闘が勃発しやすい。TPSであることで視野角がやや広めになり、敵を発見しやすいことも戦闘につながりやすいポイントだろう。

きょうび12人対戦は少なく感じるが、遊んでみると丁度良い人数
シュータージャンルの中でも操作性は非常に軽快だ

 さらに、移動中の相手チームに見つかるリスクこそ高まるが、モンスターを倒す、他プレーヤーを倒しに行くなど、タイムエネルギーを獲得する行動を起こすほどトラベラーのレベルアップを狙いやすい。戦闘を有利に進める上では、特に試合序盤のレベリングが急務になる。トラベラーはレベルアップに応じて、最大3つのスキルを段階的に覚えていく。相手プレーヤーとの戦闘時、手札のカードが多ければ多いほど、搦め手として相手の裏をかきやすいものだ。

 たとえば宇宙生物学者の「キャシー」は、イモムシみたいな地球外生命体「プリン」を使って近くの敵を引き寄せたり、時間経過で自身と周囲の味方の体力を回復させる。また侍の「ロクロウ」は、進路上の敵を剣で斬りつけたり、自身と範囲内の味方にステルス効果を与える霧を発生させたりできる。特に3つ目に解放されるトラベラーのスキルは強力な効果がほとんどで、ここにピックされるトラベラーたちの特徴が詰まっている。

 タイムテイカーズは、バトルロイヤルシューターのなかではかなり“ハイテンポ”なゲーム性になっている。最初こそ戸惑うかもしれないが、試合展開とキャラクターの挙動のハイテンポさは徐々に心地よくなってくる。

 バトルロイヤル、サバイバルのゲームジャンルではときに慎重さが必要な場合があるが、本作にはダイナミックさがあり、むしろメレーアクションに近いような印象がある。スピードは速いが、手持ちの制限時間が許す限り戦場復帰できるカジュアルさもあるところが良い。チームシューター特有の、責任感に苦手意識を持つ筆者にとっても魅力的に映った。

侍ならスキルで「刀」を使える
ゲームスピードはかなり速い

時間を分け合い、位置関係を把握する。チーム戦を支える「リンク」の重要性

 本作では、チームメンバーで固まって行動することが大事だ。それはシステム的にも分かりやすく明示されている。具体的には、近くにいるメンバー同士が“細い線”で結ばれ、獲得したタイムエネルギーを結ばれた者同士シェアする「リンク システム」がある。リンクは仲間同士が「35m」以内に近づくと自動的に発生し、仲間の位置関係を把握する上でも役立つものだ。

 前項で紹介したように本作はゲームスピードが速いことから、相手チームと会敵時に仲間の位置を見失いやすい。そうした際にリンクの線をひと目見れば、仲間がいるおおよそ距離と方角が瞬時に理解できる。このおかげでゲーム初心者でも仲間との連携が取りやすく、お互いのアシストが行き届く手応えがあった。トラベラーの中には、自身の姿を消せる者や上空に飛び去る者もいる。そうしたときこそ、視認性の高いリンクの線を辿りながら、シームレスに連携することが基本セオリーとなる。

うっすら伸びている線が「リンク システム」の線

 リンクはそれ以外にも、チームにとって命綱であり生命線となる役割を持つ。相互の位置取り把握のほかにも、拾ったタイムエネルギーの自動シェア、仲間に自分が持つ時間を分け与える、といったことができる。その逆も然り、仲間から時間を直接供給してもらうことも可能なので、チームで行動しないという理由が存在しない。仲間に対してこうしたフォローが効く点は、初心者と経験者がチームを組んだ際、両者が対等にサポートし合えるという“均衡の取れた仕組み”でもある。

 戦い慣れしていない初心者は、先頭でゴリゴリ戦う経験者のデスペナルティや、取りこぼしたタイムエネルギーの時間を積極的に分け与えることでサポートできる。そして、経験者もデスペナルティで時間をすり減らした初心者に対し、余力分の時間を分け与えられる。チームの中で3人が過不足を補い合い、生存競争を勝ち残るために協力し合うのである。

 また、戦いを有利に立ち回る上でレベルアップの存在は欠かせないものだ。そんなレベルアップだが、相手プレーヤーとモンスターの撃破以外にも経験値を稼ぐ方法が、実はもう一つだけ存在している。

 それが「持ち時間を経験値に変換する」という、本作ならではのシステムである。時間というリソースが勝敗を直接的に取り決める本作において、スキルを早期解放できるメリットは決して無視できないところだ。自分の持ち時間をあえて経験値に引き換え、リスキーにハイリターンを得られる。

 このレベリング手法は使うタイミング次第ではあるが、試合開始直後のまだ会敵しないフェーズなら、1レベル上げてもリスクは極めて低い。試合開始直後というのは、最寄りのタイムエネルギーを回収するケースがほとんどで、どちらかと言えばこれからの戦いに備える段階だからだ。しかし、試合開始から2~3分ほど経過すると徐々にチーム同士のせめぎ合いが始まる。各地のタイムエネルギーを回収しながら相手プレーヤーを倒し続けられれば、持ち時間にも余力が生まれることだろう。そこで、仲間の様子を見ながら時間の使い方を決めていくといった具合である。

ゲームパッドだと経験値への変換操作はややひと癖ある
試合開始直後に時間を経験値化。これだけで一つ目のスキルが使用可能だ

 ただ、タイムテイカーズはまだ初回CBTの段階で、参加プレーヤーの多くは筆者を含めて練度が浅い。だからこそ、見ようによっては諸刃の剣となり得るこのレベリング手法は使い所が一層難しく感じられる。チームメンバーが次々に倒されてしまい、仲間のデスペナルティが嵩むと、優先度はレベリングよりも時間を譲ることになる。

 かといって少しでも有利に戦うためには、レベリングによる自己強化が必要不可欠。戦況が苦しいときほど時間というリソースをどこに割り当てるかの判断が迫られてしまうわけだ。こうなると、仲間との簡易チャットで意思疎通を図り、なるべく相手プレーヤーを避けながらタイムエネルギーの回収とモンスターを狙う戦術に切り替えていくしかなくなる。こういったチームの行動方針をある程度取り決めていく戦略性も、本作の醍醐味なのだろう。

 ちなみにタイムエネルギーを回収すると「タイムコイン」という専用通貨が貯まる。この通貨を活用すれば、フィールド内に設置されたショップから最大3つまで、試合中のみ効力が継続するバフ「アプリ」を購入可能だ。こちらもトラベラーのレベルアップと並び、非常に重要な強化要素。不要に感じたアプリを売却し、また異なるアプリに買い替えることもできるため、柔軟に変更しながら最適化していきたい。

アプリはリスポーン前でも購入できる。様々な効果があるので編成に合わせて試行錯誤したい
この青い装置がアプリを購入するための「ショップ」

 さて、ここまでタイムテイカーズの第1回目CBTにおけるゲーム性について紹介してきた。本作は、阿吽の呼吸や空気を読んで連携するタイプのチームシューターというよりは、もっと仲間と明確にコミュニケーションを取ることが肝要だろう。制限時間はどんどん迫ってくるため、チームの方針を軸に行動していかなければ生き残ることが難しいゲームだと思えた。

 ただ、最初のうちはマーカー設置を主体とした目的地の簡単な意思表示だけでも十分だろう。リンクがもたらす恩恵を得るため、チームメンバーは散り散りにならないこと。そこが本作の最初のセオリーだと感じる。

 既に伝えた通り“リンクはチームにとって命綱であり生命線”である。いくら個のプレーヤースキルが高かろうとも、孤立したプレーヤーは常に厳しい状況に晒される。こうしたことからチームを動かす積極性と、仲間を気にしながら譲り合う協調性が大いに求められていくシューターである。

 「タイムテイカーズ」はこれからさまざまなフィードバックを経て、より熟成されていく段階のタイトルだ。今回はファーストインプレッションに留めての紹介となったが、CBT終了後には熟達したプレーヤーたちの新たなセオリー開拓によって、また異なる所感が見えてくるかもしれない。