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VRゲーミング最前線!「Oculus Connect 2」特別レポート その1
1,500人ものVRクリエイターが集結。大量の新情報も披露!
(2015/9/28 12:41)
新世代VRの旗手Oculus VRによる開発者向けカンファレンス「Oculus Connect 2」が、9月23日から25日にかけて開催された。会場となったハリウッドの大型ホテルには世界中から1,500人ものVRクリエイターが集まり、Oculusによる最新VRデモの体験や各種技術セッションに参加。2016年第1四半期にも製品版ローンチが予定されているPC用VRシステム「Oculus Rift」の全貌が明らかになってきた。
世界最大級のVRクリエイター向けカンファレンスとなった「Oculus Connect 2」の全貌を、数本のレポートにわけてお送りする。本稿ではまずその全体像を本稿でお伝えしよう。
本格VRゲームが多数登場、1,000ドル以下のOculus Ready PC……キーノートスピーチで明かされた、ゲーマーも必見の新情報
24日に開催されたキーノート・スピーチではVRの一般化を進めるキーマンたちが多数登壇。Oculusが目指すVR時代へのビジョンが改めて語られると同時に、Rift製品版や対応コンテンツに関するたくさんの新情報が披露された。
特に驚きをもって迎えられたのが、FacebookのCEOであるMark Zuckerberg氏が登壇したことだろう。Zuckerberg氏は、VRはテキスト→写真→動画と進化してきたコミュニケーション手段の新しい形であると語り、VRで大勢の人が繋がる“ソーシャルVR”の世界こそがきたるべき将来の形であると、そのビジョンを語った。
これに続き各製品の発売時期も確認された。
サムスンのGalaxyシリーズ向けのVRヘッドセットである「GearVR」は、今年11月に消費者向けの製品版がローンチ。製品版はGalaxy Note 5/S6/S6 edge/S6 edge+ に対応し、価格は99ドル(およそ12,000円)となることも明らかに。これまで流通してきた開発者向けバージョンのおよそ半額となる値段で、一般向けに本格普及を狙う。
ゲーマー的により気になるOculus Rift製品版は、2016年第1四半期の発売予定が改めて確認された。また、VRコントローラーOculus Touchは2016年第2四半期の発売となる。なお具体的な日付や価格については明かされなかったが、E3時点からスケジュールに変更がないことから、すくなくとも上記の発売時期はほぼ確実なものとなりそうだ。
また、OculusではRift製品版のローンチに向け、公式のコンテンツ配信プラットフォーム「Oculus Platform」をローンチ予定。これはコンテンツの購入、プレイ、フレンドとのコミュニケーション等のソーシャル機能を統合するフロントエンドアプリで、VRとフラットスクリーンの双方で利用可能。いわばOculus版の“Steam”といった存在になるようだ。
Oculus認定PCが各社より1,000ドル以下で登場!
Oculus Riftを快適に利用するためには、NVIDIA GeForce GTX 970 / AMD Radeon R9 290以上のGPUと、Intel Core i5-4590以上のCPUに、8GBのメインメモリという、推奨スペックを満たすPCが必要だ。これについて、Oculusでは新たにPCベンダー向けの認証プログラムをスタート。推奨スペックを満たしたPCに「Oculus Ready」ロゴを表示して販売できるようにするというものだ。
さっそくOculus Ready認証を受けた第1陣のPC製品が、ASUS、DELL、ALIENWAREといった有名ベンダーから登場予定。しかもそれぞれのOculus対応PCは「1,000ドル以下の値段で販売される」と明言された。この施策は既存のPCゲーマーを盛り上げるのみならず、新たなゲーミングPCユーザーを掘り起こすことにも繋がりそうだ。
Oculus Rift&Touch対応ゲームが続々
そしてなにより気になるのが、コンテンツ面。Oculus Rift標準のXbox Oneコントローラーや、VRコントローラーOculus Touchに対応する、本格VRゲームやソーシャルVRコンテンツが多数発表されている。
中でも注目は、あのEpic GamesがVR専用タイトルとして製作中のVR-FPS「Bullet Train」。これはOculus Touchを駆使して体感的に遊ぶ、新しい形のガンシューティングゲームで、時間経過を遅くする“バレットタイム”アクションを使って敵の銃弾をつかみとり、投げ返すことでも攻撃できるという点がユニーク。体感型VRの面白さを最大限に引き出すゲームの1つになることは間違いない。
さらに講演の中で、「Minecraft: Windows 10 Edition」がOculus Riftに対応予定であることも明かされた。「Minecraft」がVRで遊べるというだけでも楽しみだが、ここに、Windows 10ユニバーサルアプリのゲームがVRに対応可能であるという事実が暗に示されていることも重要なポイントだ。果たして、Windows 10 Phone等のデバイスでもVRで遊べるようになるのだろうか?
VRスカルプトアプリ「Medium」
Oculus謹製コンテンツも負けていない。今回新たに発表されたOculus Touch用「Medium」は、デジタルクリエイションの新しい形を提案する、VRスカルプトアプリ。Oculus Touchの付属アプリとして出荷予定だ。
これはOculus TouchでVR空間内に持ち込まれた両手を多機能な“筆先”に仕立て、絵の具を空間にペイントするように立体物を配置したり、表面や内部を削って様々な形をつくることで、完全にVR内のみで立体物の創作を可能とするものだ。いわばVR版の「ZBrush」。VRならではの直感性、肉体性、デジタルならではの自由度が融合する新しいメディア。「Medium」という名称には人間にとっての新しい媒質になるという思いが込められている。