Game Developers Conference 2012（GDC2012)の開催初日にあたる3月5日、米Warner Bros. Interactiveは、プレイステーション 3/Xbox 360用ハッピー・ゾンビエンターテインメント「LOLLIPOP CHAINSAW（ロリポップチェーンソー）」のレセプションパーティーを「GDC 2012」会場近くの111 Minna Galleryにて開催した。

　「LOLLIPOP CHAINSAW」は、チアリーダーの女子高生「ジュリエット」を操って、迫り来るゾンビをチェーンソーで叩き斬る3Dアクション。開発は株式会社グラスホッパー・マニファクチュアが手がけ、日本では発売を5月に予定している。なお発売元は日米で異なり、日本は株式会社角川ゲームスで、海外の発売元はWarner Brosとなっている。

　会場ではゲームにちなみ、“ゾンビ”の特殊メイクをしたスタッフが軽食を配る計らいや、「LOLLIPOP CHAINSAW」を実際に体験できるコーナーも用意されていた。また会場には本作クリエイティブディレクターを務める須田剛一氏、サウンドディレクターの山岡晃氏、さらに脚本を手がけた映画監督のジェームズ・ガン氏もかけつけ、ファンと気さくに話したり、会場全体への挨拶などで会場を盛り上げた。この記事では、発売前の興奮をお祭りにした会場の様子をお伝えする。

■ リアル「ジュリエット」が来場者をおもてなし。北米での発売は6月12日と発表

会場前には「LOLLIPOP CHAINSAW」の車体が登場

車の写真を撮っていると、横からぬっとゾンビが登場。思わず驚いて「わあ！」と声を上げると、「いいリアクションだね」と笑われた

　「LOLLIPOP CHAINSAW」は、「ハッピー・ゾンビエンターテインメント」と名付けらたジャンルからもわかるとおり、ゲームの内容はあくまで“ゾンビもの”でありながら、主人公の「ジュリエット」はどこまでもかわいらしく、そして陽気に描かれている。須田氏がクリエイティブディレクターを務めた前作「シャドウ オブ ザ ダムド」から続くいい意味での“おバカ”なテイストは、今回でさらにパワーアップしている。

　今回のレセプションパーティーはそんなテイストのある本作だけあって、会場も同様の陽気さで彩られていた。まず会場にたどり着くと、ドアの目の前に停車していた「LOLLIPOP CHAINSAW」仕様のバスが目に飛び込んできた。これは日本で公開されたトレーラーでも少しだけ見られるもの。「LOLLIPOP CHAINSAW」のロゴとゾンビの絵が描かれた車体からは低いエンジン音とロック音楽が鳴り響き、サンフランシスコの街角で異様な雰囲気を放っていた。

「ジュリエット」姿のNigriさんとゾンビたち。Nigirさんはもともとコスプレーヤーだそうだが、本当にゲームから飛び出してきたかのよう

　会場の入口では、特殊メイクをした“ゾンビ”たちと、先日アメリカで開催された“「ジュリエット」を探せ”コンテストで優勝したばかりのJessica Nigriさん（もちろん衣装は「ジュリエット」）が出迎えてくれた。ここではスタッフが来場者とNigriさんたちの記念撮影をしてくれ、その写真は後でそれぞれにプレゼントされていた。Nigriさんもゾンビたちもゲームから飛び出てきたかのように堂に入っており、みなノリノリで写真を撮っていた。ちなみにNigriさんは、ジェームズ・ガン氏が監督をする本作をベースにした実写パロディ映像での主演が決まっている。

　会場に入ってもこのお祭りのような賑やかさは続く。会場のところどころでは本作のステッカーやロリポップキャンディーが置かれており、軽食を配って回る給仕役のスタッフは全員ゾンビ。会場ではお酒も楽しめたほかゲームの体験もできたので、ある人はお酒を飲んでおしゃべりをし、ある人は「ジュリエット」のチェーンソーでゾンビを切り刻んで楽しんでいた。

右から須田剛一氏、ジェームズ・ガン氏、Jessica Nigriさん、山岡晃氏。山岡氏からは残念ながら挨拶の言葉はなかったが、来場者と気さくに話し込んでいた

　この後、歓迎の挨拶として須田氏が「今日は『LOLLIPOP CHAINSAW』を楽しんでいってください。今夜はパーティです！」と声を上げ、ガン氏が「この場で驚きの体験ができて本当に幸せです。SUDA 51（須田氏のあだ名）は天才だし、発売が近づいてきて興奮しています。みんなありがとう！」と話すと、会場からは歓声が上がった。また会場では北米での本作の発売が6月12日、欧州での発売が6月15日と発表された。

ロリポップキャンディーと「LOLLIPOP CHAINSAW」ステッカー	ほかにも本作をイメージした装飾が会場に並んでいた	軽食を配るスタッフはゾンビ。筆者を驚かしたゾンビはこの役目のスタッフだった
軽食には墓をイメージしたものも	おどけたポーズをとる須田氏ら	「LOLLIPOP CHAINSAW」トラックの前でも記念撮影
会場には溢れんばかりの人が押し寄せた。「LOLLIPOP CHAINSAW」を体験する人も、そうでない人も、その場の雰囲気を楽しんでいた
「LOLLIPOP CHAINSAW」は、チェーンソー攻撃とチア攻撃を組み合わせてゾンビにコンボを決める。ガードはないがジャンプの自由度が高いので、ゾンビの間をピョンピョン飛び回りってアクションする。チアリーダー独特の高い掛け声に合わせて、ゾンビを片っ端から切り落としていくのは実に爽快。血しぶきの代わりにハートが流れ出たり虹がかかったりする陽気な“おバカ”さにも思わず笑みがこぼれる