バンダイナムコ、PSP/Wii「SDガンダム ジージェネレーション ワールド」

「赤の肖像 ~シャア、そしてフロンタルへ~」スペシャルエディション試写会開催


2月4日 開催

【SDガンダム ジージェネレーション ワールド】
2月24日 発売予定

価格:6,090円(通常版)
   9,240円(コレクターズパック)

CEROレーティング:A(全年齢対象)※コレクターズパックはB



「コレクターズパック」の内容

 株式会社バンダイナムコゲームスは、2月24日に発売を予定しているPSP/Wii用ウォー・シミュレーション「SDガンダム ジージェネレーション ワールド」の期間限定生産版「コレクターズパック」に収録されている「GUNDAM LIVE ENTERTAINMENT 赤の肖像 ~シャア、そしてフロンタルへ~」スペシャルエディションDVDの映像をマスコミ向けに先行公開した。

 イベント開始前、本作のプロモーション映像第2弾(20分を超える長編!)が流れ、まさに「ガンダム」ここに集まれり、という多数の機体のバトルシーンの洪水にさらされた。このPVは公式サイトでも視聴できる。映像作品だけでなく、小説やコミック作品まで多数のコンテンツが網羅されている本作だが、個人的には、「ストライカー・カスタム」もしっかり網羅していて驚かされた。

 「GUNDAM LIVE ENTERTAINMENT 赤の肖像 ~シャア、そしてフロンタルへ~」は、「機動戦士ガンダム」から「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」にいたるまでの「シャア・アズナブル」の心情の変遷をシャア自身の視点から描く映像作品。2010年8月に行なわれたイベント「赤の肖像」において池田秀一氏が出演して行なわれた朗読映像を再構成し、原作アニメ映像を加えて再編集したもの。シナリオは、「機動戦士ガンダムUC」のストーリーを担当した福井晴敏氏が執筆しており、イベント台本を元に、このDVD用にシナリオを加筆している。なお、「コレクターズパック」には、「赤の肖像」特製進行台本が同梱されている。



バンダイナムコゲームスの後藤能孝氏

 試写会の冒頭、バンダイナムコゲームスの後藤能孝氏が挨拶。この映像に関して「夏のイベントの一環として行なわれた朗読劇の台本を元に再度収録し、アニメ映像を追加してわかりやすいように編集しなおしたものです。夏のイベントをそのまま収録しているわけではなくて、今回のコレクターズパック用に作り直されたものです」と紹介。

 続けて、「『ガンダム』としては初めてと言っていいと思いますが、作品をある1人のキャラクターの視点を通して描いて、これまでのイベントとは違った“朗読”という新しいスタイルに挑戦したものです。自分の記憶を思い返してみても、改めて斬新な企画だとは思いますが、絶大な人気を博している『シャア・アズナブル』というキャラクターの作品と作品の間の心情を、池田秀一さんが朗読するという、『ガンダム』ファン必見の内容です」とアピール。

池田秀一さんの朗読と、弦楽4重奏で奏でられるBGMが印象深い

 「シャア本人が振り返っているテイストなので、説得力が増しており、『宇宙世紀』いわゆる『ファーストガンダム』から『機動戦士ガンダムUC』までの話の流れをシャアの視点で語っているので、『宇宙世紀』の『ガンダム』の全体像がわかる内容。DVDの中に収録されている福井さんの対談映像の中でも「サンライズの新入社員教育に活用できる」とおっしゃられていますが、私も見せていただいて同じ感想を持ちました」と内容についても太鼓判を押した。

 さらに「これから『ガンダム』を見る、という人にもお勧めの内容になっていますし、『ガンダム』のファンには作品をさらに深く楽しめる内容になっています。アニメーションシーンも豊富に入っていますし、映像特典として、池田さんと福井さんの対談も入っているトータル146分のボリュームになっていますので、楽しめると思っています。台本も同梱していますので、イベントを見た方もイベントを振り返ってもらうこともできますし、イベントを見たことのない方も映像を見た後に台本を見直してもらえば、理解を深めてもらうこともできます」と台本を同梱したことの意図を明らかにした。

 そして「映像のラストは『ガンダムUC』につながるように構成されていますので、ぜひ発売中の『ガンダムUC』を見ていただきたいと思いますし、個人的に『ガンダム』シリーズ作品もぜひ見直していただければなと思っています」と、この映像に関して一気に解説した。

 「SDガンダム ジージェネレーション ワールド」に関しては、「かれこれ10数年続いている作品のなかで、“オールガンダム”を網羅しているので、この特典DVDに出ている作品は当然入っています。映像を見ながら楽しんでもらいたいし、その逆も、とそれぞれの楽しみ方ができるタイトルになっています」とアピールして、映像の上映となった。


■ 「機動戦士ガンダム」~「機動戦士ガンダムUC」までが俯瞰できる内容

 「機動戦士ガンダムUC」の1シーンから始まるこの「赤の肖像」の映像は、後藤氏が述べたとおり、「宇宙世紀」シリーズの中で、「機動戦士ガンダム」、「機動戦士Zガンダム」、「機動戦士ガンダムZZ」、「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」、そして「機動戦士ガンダムUC」までの流れを一気に聴かせて見せる、という内容。シャア・アズナブルのパートがかなりの部分を占めるが、クワトロ・バジーナであったりキャスバル・レム・ダイクンであったり、その時々の彼の心の動きを福井晴敏氏の筆による緻密な(生っぽいとでも言えばいいのだろうか)描写で、池田秀一さんの芯のある声でつづっている。

 原作映像に関しては、「機動戦士ガンダム」、「機動戦士Zガンダム」と劇場版とTV版が存在する作品は、うまく場面場面で使い分けをしており、TV版と異なる展開となっていた劇場版「機動戦士Zガンダム」の映像も中に入っていたが、「機動戦士ガンダムZZ」とのつながりに関しては、「なるほど……」という流れになっていた。また、それぞれの作品の中で重要と思われるシーンをうまく流れの中に組み込んでいた。

 見終わって思ったのは、「未見の人には確かに『ガンダムUC』が気になるだろうな……」ということ。そして、シャアの視点、ということで情報が整理されており、シャアの心情がストレートに届いてきたこと。弦楽4重奏によるBGMも池田氏の声とともにすんなり入ってくる。

 個人的に興味を持ったのは、ア・バオア・クーからアクシズに流れ、そしてエウーゴに参画し、そしてまたネオ・ジオンで再起した彼の、作品の間の心の動き、その行動の理由をどう描くのか、ということ。これに関してはほっとしたというか、うれしかったというのが正直なところだ。

 単なるダイジェストとは違ったものを感じさせてくれたし、そして「シャアの視点」というのも新鮮味を感じさせてくれた理由なのかもしれない。シャアのファンならずとも、「宇宙世紀」ファン、「ガンダム」ファンには1度見てもらいたい内容になっているのは間違いないだろう。

 なお、この「赤の肖像」のプロモーション映像も公式サイトで配信を開始している。気になる方はぜひご覧いただきたい。



※ゲーム画面は開発中のものです。
(C)創通・サンライズ (C)創通・サンライズ・毎日放送

(2011年 2月 4日)

[Reported by 佐伯憲司]