Electronic Entertainment Expo 2010現地レポート

カプコン、PS3/Xbox 360「デッドライジング2」

E3パーティーで「釘バット」を作成&試し振り!


6月14日(現地時間) 開催

会場:STUDIO 900



会場となったSTUDIO 900。この日に限りフォーチュン・シティのカジノという設定

 株式会社カプコンは6月14日(現地時間)、プレイステーション 3/Xbox 360/Windows用ゾンビパラダイスアクション「デッドライジング2」のお披露目となるイベント「“TERROR IS REALITY”AFTER PARTY」を、米国ロサンゼルスのSTUDIO 900にて開催した。

 このイベントは、6月15日からスタートする「E3 2010」に合わせて行なわれた関係者向けのパーティーで、日本では9月2日に発売予定のPS3版とXbox 360版の「デッドライジング2」の試遊台が設置された(Windows版は未設置、発売日は2010年予定)。Xbox LIVEで体験版として配信予定の「デッドライジング2: CASE 0」ではなく、「CASE 1」から始まる製品版の内容となっていた。

 ゲーム内容は、主人公のチャック・グリーンが、ゾンビが満載のショッピングモールを飛び出してフォーチュン・シティに向かうという内容。目的は明快なので、ゾンビを倒すなり避けるなりして、目的地へと向かっていけばいい。ゾンビの動きも緩慢なので、「デッドライジング」シリーズの魅力である、近くに落ちているさまざまなものを拾って攻撃できるというシステムを体験できる。

 ゲームをスタートすると、ほどなく「コンボカード」というシステムの説明が表示された。これは2つのアイテムを組み合わせて別のアイテムを作り出すもので、その組み合わせレシピがカードという形でプレーヤーに示される。最初に示されたのは、木製バットと釘を組み合わせた「釘バット」。木製バットを持っている時に、釘を作業台に置くと、改造がスタート。しばらくすると、満足気な表情を浮かべるチャックの手に釘バットが収まった。

 早速、釘バットを手に外に出て、ゾンビに殴りかかってみた。威力は抜群で、横振り1撃で多数のゾンビをなぎ倒し、さらに1体のゾンビに殴りかかると、振り下ろした釘バットでゾンビの頭を叩き潰してしまった。ちなみにこのゲームは敵がゾンビなので、殴り倒したくらいでは再び起き上がってくるが、頭を潰すくらいのダメージを与えると完全に倒せるので、強力な武器があると心強い。


「コンボカード」を入手すると、組み合わせるアイテムのレシピがわかる
作業台で釘とバットを組み合わせる。作業を終えてちょっと満足そうな表情のチャック
見事、釘バットが完成。威力も申し分なく、ゾンビを脳天からカチ割ってしまう
他のレシピも、強そうなものから笑えるものまで幅広い

 釘バットばかりでは面白くないので、他のアイテムも拾ってみた。スポーツ用品店はユニークな武器の宝庫で、金属バットを拾うと殴りかかるかと思いきや、ボールを打ってゾンビに当てる。他にもゴルフクラブ(やはりボールで攻撃する)やボクシンググローブ(分厚いものはダメージが下がっているようだ)、アーチェリーなど、それぞれ異なる方法でゾンビを撃退していく。

 洋服店に入ると、置いてある服に着替えられる。女性ものの服も着られるので妙に気持ち悪いキャラクターになったり、ゾンビが持っていたハンドバック(元々は店の来客という設定なのだろう)を拾うと、ハンドバックでゾンビを叩く弱そうな攻撃ができたりと、こちらもバリエーション豊か。さらにゲームを進めると車やバイクも登場し、走って突撃するだけで大量のゾンビを一方的になぎ倒していける。


金属バットを拾うと、そのまま殴らずボールを打ってゾンビを倒す。扱いやすくはないが、打っているだけで楽しい
もちろん他の武器も多彩に用意されている。乗り物でゾンビの集団をなぎ倒していく爽快感は抜群

 あまりゾンビの虐殺? に夢中になっていると目的を忘れそうになるが、基本的にはゾンビ化しそうな娘を助けるために、チャックが薬を求めて奮闘するという物語が進んでいく。途中で戦闘からピッキングまでこなす敏腕女性記者と行動を共にしたり、バイクのフロントの左右にチェーンソーを装着して走る男が登場したりと、ストーリーは基本シリアスに、ちょっと奇妙に展開していく。

 ゾンビが全身バラバラになって吹き飛ぶ演出は、好みが分かれることは否めない。ただそこを除けば、ユニークなストーリーや、多彩な上にカスタマイズ性まで備えた武器、基本的にボタン連打だけでゾンビをなぎ倒せる爽快感など、さまざまな魅力が詰まった作品に仕上がっている。見た目よりもずっとカジュアルなプレイ感も特徴といえる作品なので、世界観が気に入った方はぜひ1度触っていただきたい。


屋内ではショーやライブが行なわれつつ、その横にある試遊台で「デッドライジング2」をプレイできた
屋外はカジノの様相。ルーレットやポーカーなどさまざまなゲームで来場者が楽しんでいた

(2010年 6月 15日)

[Reported by 石田賀津男]