Electronic Entertainment Expo 2009現地レポート

NAMCO BANDAI Games Americaブースレポート

PS3/Xbox 360「鉄拳6」E3特別版ストーリーモードを公開
PSP「ソウルキャリバーBD」に「God of War」のクレイトスが参戦


6月2日~4日(現地時間) 開催

会場:Los Angeles Convention Center



 NAMCO BANDAI Games Americaは、今年はカンファレンスなどのイベントは行なわず、ブースのみの出展となった。ブースもステージなどはなく、なるべく多くの試遊台を並べるという形で、10タイトル以上がプレイアブルとなっていた。

 本稿ではその中から、日本でも発売予定がある注目タイトルを紹介していく。




■ PS3/Xbox 360「鉄拳6(仮称)」

 アーケードからの移植となる3D対戦格闘。PS3、Xbox 360、PSPでの発売が予定されており、今回はそのうちPS3版とXbox 360版、そして既に稼働中のアーケード版が出展された。

 基本的な対戦部分については、一見しても違いは見当たらない。特に、アーケード版は元々PS3ベースの基板で作られているため、PS3版のグラフィックスの再現性は申し分ない。Xbox 360版についても、よく見比べると若干3Dの描画が荒いような気がする程度の違いで、プレイに支障がないレベルにはなっていた。

 ゲームモードは、オフラインプレイとオンラインプレイ、さらにストーリーが展開するシナリオキャンペーンモードが用意されているのが確認できた。このうちシナリオキャンペーンモードでは、E3特別バージョンが収録されていたので早速プレイしてみた。

 まずは好きなキャラクターを選んでゲームをスタートすると、広いフィールドで数人の敵が近寄ってきた。操作はアーケードモードと基本的に同じ。ターゲットが1人に定まっており、倒すと他のターゲットに自動的に移る。出てくる敵をどんどん倒しながら進み、最後にいるボスキャラクターを倒すとクリアとなる。逆に敵に倒されてしまったり、設定された制限時間内にクリアできないと失敗となる。

 フィールドの途中には、木箱などの壊せるオブジェクトがあり、中にはアイテムが得られる箱もある。アイテムは体力を回復させるもののほか、ガトリングガンや火炎放射器といった武器も入っており、アーケードモードとは一味違うゲーム感覚が味わえる。

 さらにステージ2では、AC版ではボーナスキャラクターとして登場したNANCY-MI847Jを、プレーヤーキャラクターとして使えるようになった。巨大な足で踏みつけたりガトリングガンを撃ったりして群がる敵を倒していく姿は、もはや別のゲームという趣きだ。製品版では別のストーリーが用意されるはずだが、こういったユニークなものが収録されることを期待したい。

 北米では2009年第4四半期に発売予定。日本でも2009年秋に発売予定で、価格は未定。


【スクリーンショット】
アーケードモードでの画面は、AC版との違いがわからないレベルでとても美しい
シナリオキャンペーンモードを1人で遊ぶと、アリサがサポートキャラクターとしてついてきたり、NANCY-MI847Jを操作できたりと、展開が面白い

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■ PSP「ソウルキャリバー Broken Destiny」

 武器格闘アクション「ソウルキャリバー」シリーズのPSPオリジナルとして発売されるタイトル。「ソウルキャリバーIV」をもとに設計されているようだが、移植ではなく独自作品として制作されている。

 会場では、御剣やカサンドラなど数キャラクターから選択してゲームをプレイできた。遊び始めてすぐ、グラフィックスの美しさに驚いた。解像度こそ低いものの、「ソウルキャリバーIV」で見たキャラクターはきちんと再現されているし、フレームレートは秒間60フレームを常にキープしているように見えた。映像的には全く不満のないレベルに仕上がっている。

 アドホックモードでの対戦にも対応しており、PSPとソフトを2台用意すれば十分な対戦ができそうだ。あとはボタンの形状と配置だけが気になるところだが、PSPに外部コントローラーを接続するわけにはいかないので、ここだけは慣れてもらうしかない。何より、クオリティの高い「ソウルキャリバー」シリーズをどこでも楽しめるようになることを歓迎したい。

 また会場で発表されたトピックとして、「God of War」シリーズの主人公であるクレイトスが本作にゲストキャラクターとして参戦することが決まった。今回の試遊台では、キャラクター選択画面で収録されているのが確認できたが、選択できない状態になっていた。原作では非常に豪快な戦い方を見せるキャラクターだけに、どのように仕上がってくるのか楽しみだ。

 北米では2009年第3四半期に発売予定。日本では2009年夏発売予定で、価格は未定。


【スクリーンショット】
クレイトスは会場では触れなかったが、スクリーンショットが公開されている。鎖で伸びる武器はアイヴィーを連想させるが、実際はどう表現されるのだろうか

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■ PS3「塊魂TRIBUTE」

 塊を転がしてオブジェクトをくっつけて大きくしていくアクションゲーム「塊魂」シリーズの最新作。今回は王様が惑星と激突して気絶したまま目覚めず、代わりに作った王様ロボットは大暴走して大コスモの星々を全て壊してしまう。主人公の王子は、壊れた星を作り直しつつ、王様を目覚めさせるために奮闘する。

 本作の特徴は、まず1080p(フルHD)のグラフィックスに対応したこと。それでいて多数のオブジェクトがある場所で転がしても、フレームレートが落ちる様子がない。さらにグラフィックス表現の変更も可能で、会場ではトゥーンシェーディングを使った「コミック風タッチ」でプレイできた。あらゆるオブジェクトがオモチャっぽい質感になり、ライトなゲームととてもマッチしていた。

 操作の面では、新たにジャンプが加わった。コントローラを上下に振ると、王子が塊とともにジャンプする。本来は上れない場所に行けたり、空中にいるオブジェクトを捕まえたりできる。実際にやってみると、ピョンピョン跳ねる塊が見ていて面白く、空中の雲や鳥をキャッチできるのもなかなか新鮮な感覚だ。ただジャンプ中は地面にあるオブジェクトをくっつけられないので、あまり喜んで跳ねているとなかなか塊が大きくならないので注意。

 目標を達成できなかったときには、王子の上から火山岩が降ってくるのだが、これに当たると王子が小さくなる。何度も当たるとそのうちに見えなくなって、王様のお説教も中断されてリトライメニューが表示される。なかなか馬鹿馬鹿しいお説教スキップ機能である。あらゆる意味で、「塊魂」ファンには安心の内容といえるだろう。

 北米では「Katamari Forever」というタイトルで2009年秋に発売予定。日本では7月23日に発売予定で、価格は6,279円。


【スクリーンショット】
解像度が上がり、より快適に転がせるようになったシリーズ最新作。塊の規模もさらに大きくなるようだ

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(2009年 6月 6日)

[Reported by 石田賀津男]