Nintendo of Americaは、Los Angeles Convention Center West Hallにおいて大型のブースを設け、ニンテンドーDSタイトルとWiiタイトルを出展した。本稿ではWiiのファーストパーティタイトルである、「New Super Mario Bros. Wii」、「Wii Sports Resort」、「Wii Fit Plus」の3作についてプレイレポートをお届けする。

　なお「Nintendo Media Briefing」で発表された「Super Mario Galaxy 2」の試遊台は、今回は置かれていなかった。

■ 最大4人で協力プレイ！ いや、邪魔し合い?!「New Super Mario Bros. Wii」

　「New Super Mario Bros. Wii」は、最大4人のマルチプレイを初めて実現した「マリオ」ゲームだ。4人のプレイは画面分割ではなく、1つの画面で4人のキャラクターたちが動き回る。キャラクターたちの距離が離れるとカメラがズームアウトするが、他のプレーヤーに遅れすぎて画面から外れるとミスとなる。ミスしたプレーヤーはバブルの中に入って浮いた状態で再出現し、他のプレーヤーがそれを割るとプレーヤーを復活させることが可能だ。

　今回置かれていたE3出展バージョンでは、10のステージを選んで遊べるようになっていた。1番最初の1-1ステージから、クッパの城、砂漠、氷などをモチーフにしたステージが盛り込まれていた。

　とりあえず、Wiiリモコンを手に持ち、周りの観客たちと4人マルチプレイを試してみた。マルチプレイで1番注目すべきところは、お互いのプレーヤーキャラクターに当たり判定あるということだ。基本的にはお互い協力してステージをクリアするという設定になっているが、当たり判定が働くため、穴を飛び越えようとするプレーヤーにぶつかってワザと落としたり、敵にぶつからせてミスさせることも可能だった。

　ゲーム中に登場するヨッシーは、敵のみならず味方も飲み込んで吐き出すことができる。ヨッシーで味方のキャラクターを呑み込み、落とし穴で吐き出すといった残酷な行動も可能だった。

　一方、Wiiリモコンのモーションセンサーによる操作も盛り込まれていた。通常はダッシュに使われる1ボタンを押しながら、Wiiリモコンを上下に揺らすと、近くにいる他のプレーヤーを自分の上に持ち上げ、さらに投げることが可能だ。他にも「プロペラスーツ」というアイテムを取ると、キャラクターの頭の上に竹とんぼのようなものが付き、Wiiリモコンを上下に揺らすとある程度宙を飛ぶことができた。

　本作はマリオ本来のゲーム性に加え、協力プレイ、もしくは妨害プレイといったバラエティ豊かな楽しみ方が盛り込まれていた。

　北米では2009年末（ホリデーシーズン）発売予定で、価格は未定。

【New Super Mario Bros. Wii】
今回の試遊バージョンでは、クッパの姿も確認できた。ステージの種類も豊富で十分遊ぶことができた

■ 発売は間近で製品版に近いバージョンが設置された「Wii Sports Resort」

「Wii Sports Resort」をプレイした人には「Wii Sports Resort」のフリスビー(R)が貰えた

　「Wii Sports Resort」は発売間近ということあって、試遊台では12個のゲームが全て楽しめるようになっていた。難易度の設定も可能で、ほぼ製品版と変わらない内容と思われる。ゲームの魅力にくわえて、「Wiiモーションプラス」を触りたい人が多かったのか、筆者は30分待ってようやくプレイすることができた。

　まず、「Nintendo Media Briefing」でデモプレイされたアーチェリーをプレイしてみた。Wiiリモコンとヌンチャクをアーチェリーに見立てて構えたあと、WiiリモコンのAボタンを押し続けると矢を弓にセット。その状態でヌンチャクのZボタンを押し続けながら後ろに引くと照準が始まる。

　ヌンチャクを後ろに引いた状態のままいると、照準する円が段々と小さくなっていく。最小限に小さくなったら、円が瞬くようになる。Wiiリモコンで照準を定め、Zボタンを放すと矢を放つことができる。放たれた矢は直線で飛んで行くのではなく、風や重力の影響を受けながら放物線を描いて飛んでいくらしい。的までの距離が遠くなるほど、照準するときそれらの計算も必要だというわけだ。

　実際の操作は単にヌンチャクを後ろに引くだけだが、本物のアーチェリーをするかのように腕に力が入った。よくよく考えると力を入れる必要は全くないし、むしろ正確さが落ちると思われるが、何となく力が入ってしまう自分にビックリした。「Wiiモーションプラス」が動きを敏感に感じ取るため、思わず力が入ってしまうほどリアルなゲームを楽しむことができた。

　次にバスケットボールをプレイしてみた。Wiiリモコンを右下に下げながらBを押すとボールを取り、そのままシュートのポーズをするとシュートする。筆者自身、あまりバスケットボールの経験がないこともあってか、実際にやってみると意外と難しく、なかなかシュートが決められなかった。あまりにも情けないスコアに、“ベルを鳴らすように腕を動かせ”とゲームのヒントが出された。それでもなかなかシュートを決められず、落ち込んでしまった。実際にプレイしているような感情のゆれを感じることができる程の完成度だと言える。

　北米では7月26日発売予定で、価格は49.99ドル。

【Wii Sports Resort】
「Wii Sports Resort」は今年もチャンバラが大人気だった。発売間近ということもあってか、多くの観客が集まっていた

■ 「Wii Fit Plus」はバランスゲームのみ公開

　「Wii Fit Plus」は、9つのバランスゲームのみプレイが可能だった。

　筆者がプレイしたバランスゲームは、鳥のスーツを着たキャラクターが登場するもの。バランスWiiボードの上で両手を羽ばたくようにすると、ゲーム内のキャラクターが空を飛ぶので、そのまま着地点まで移動するというゲームだ。この操作にWiiリモコンは使っておらず、手の羽ばたきを重さの変化で感知していた。バランスゲームの中でも最も斬新に思えるゲームだった。

　他にも、本作には電動立ち乗り二輪車「セグウェイ」に乗りマップ中の旗を集めるゲームや、雪合戦をモチーフに壁に身を隠しながら左右に体重を乗せて障害物の陰から顔を出して覗き、前方にいるキャラクターにWiiリモコンで雪たまをショットするシューティングゲームなどが盛り込まれていた。

　今回の試遊バージョンには筋トレやヨガの要素は省かれていたため、本作のウリである様々なカスタマイズができるフィットネスを試せなかったのは残念だった。今後の情報に期待したい。

　北米で2009年秋発売予定。価格は未定。

【Wii Fit Plus】
ユニークなバランスゲームがさらに追加された。プレイできたのがバランスゲームだけだったのは残念

(C）2009 Nintendo