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「Star Wars バトルフロント」シニアプロデューサーJamie Keen氏インタビュー

ヒーローキャラクターの活躍はこれから、映画をつなぐゲームオリジナル要素も

9月17日~20日 開催(17、18日 ビジネスデー)

会場:幕張メッセ

入場料:当日 1,200円(税込)

 「Star Wars バトルフロント」は、「東京ゲームショウ2015」でも目玉タイトルの1つである。今回はイベントに合わせて来日した本作の開発会社であるDICEのシニアプロデューサーJamie Keen氏に話を聞いた。

DICEのシニアプロデューサーJamie Keen氏
ヒーローキャラクターは10月のβテストの目玉要素だ
乗り物だけで戦いを繰り広げる「ファイタースコードロン」
エピソードの6と7をつなぐ「ジャクーの戦い」の巨大イラスト

 「Star Wars バトルフロント」の最大の特徴はその映画世界の再現性にある。地形を進んでくるストームトルーパーやメカの様子、飛び交うブラスター、遠くに見える景色など、すべてが映画の記憶を刺激し、プレーヤーを「スター・ウォーズ」の世界に引きずり込む。

 今回プレイして気になったのが、40人対戦をしていたとき、最大のウリであるヒーローキャラクターが出なかったことだ。トレーラーではルークとダースベイダーが現われ、ホスの雪原で戦うという原作とは異なったシチュエーションに興奮させられたのだが、会場では彼らが現われなかったのである。

 Keen氏は、「実は今回出展したバージョンには入ってないんだ」と応えた。映画キャラクターはやはりその“強さ”の表現が難しい。誰でもジェダイやシスになって大活躍したいが、強くなりすぎれば他のプレーヤーは萎えてしまうし、弱すぎるのはファンが許さない。彼らの強さは10月に行なわれるβテストでは彼らは登場し、テストを通じて調整していくつもりだという。

 ヒーローキャラクターの出現方法は、乗り物などと同じ一定時間後に戦場に現われるアイテムを取ることで彼らに成り代わることができる。ダース・ベイダーやルークは強力な存在で、フォースやライトセーバーで大暴れできる。しかし彼らも倒されてしまう存在であり、プレーヤー達は彼らを見つければ集中攻撃を加えてくるだろう。かなりバランスが難しいファクターだ。ちなみに、彼らは単体でAT-ATを倒してしまうようなゲームの駆け引きを壊してしまうほどに強さは発揮しないとのことだ。

 ゲームをプレイして感心させられたのは「間口の広さ」だ。本作は乗り物すらフィールドでアイテムとして出現するので、乗り物が出る場所を覚えなくていいし、敵も味方も比較的耐久力が高めなため至近距離でバリバリ打ち合うような、少し大味な駆け引きとなる。戦場で何もできず、敵も見つけられずに撃たれておしまい、ということになりにくい。Keen氏はこのカジュアルなバランスこそが「Star Wars バトルフロント」の大きな魅力だと語った。

 さらに「スター・ウォーズ」らしさも大いにこだわった点も見てもらいたいという。ブラスターの音や、アーマーが撃たれたときの焼け焦げ、雪原やタトゥイーンの“空気感”は、映画ファンにはぜひ気がついてもらいたいポイントだとKeen氏は語った。

 本作のキャラクターの動作はモーションアクターを起用しているが、ブラスターに撃たれて倒れるアクションの収録には、アクターに映画の場面を繰り返し見せ「この倒れ方をして、完璧に再現して!」と強くお願いしたという。こういった細かい細かいこだわりが、「Star Wars バトルフロント」を作っているのだ。

 「Star Wars バトルフロント」は今回出展された以外の要素もたくさん込められている。ミレニアムファルコンやX-ウィング、そしてタイファイターに乗り込み乗り物だけで戦いを繰り広げる「ファイタースコードロン」といった要素もある。こちらではヒーローキャラクターとしてミレニアムファルコンや、ボバ・フェットのスレイブ1が登場する。さらに他の映画のシーンも多数用意されている。

 大きな注目点が「ジャクーの戦い」というステージだ。このステージは砂漠に墜落した巨大戦艦「スターデストロイヤー」が戦いの大きな要素となる。このスターデストロイヤーは、12月に公開される映画「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」に朽ち果てた姿として登場する。ゲームの「ジャクーの戦い」はその何年もの過去の、船が墜落した直後の戦いを体験できる。ゲームを通じて、映画のエピソード6と、エピソード7の“間”を体験できるのだ。「こういった要素を作らせてもらったのは、すごく幸運ですよ、興奮しました」とKeen氏は語った。

 「『スター・ウォーズ』のゲームが作れる、このような機会を与えてくれたのはファンの応援があったからこそで、感謝しています。私たちの喜び、そして愛情はゲームを通じて皆さんにも伝わってもらえると思っています。プレイしていただければ大変うれしいです」Keen氏はメッセージとして、日本のユーザーにこう語りかけた。

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(勝田哲也)