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スクエニ、ニコニコ超会議初日のステージイベントでイシュガルドを解説
初登場のダンジョン「グブラ幻想図書館」のムービーなど新情報も
(2015/4/25 23:32)
ニコニコ超会議のスクウェア・エニックスブースでは朝10時の開幕から夕方6時のクロージングまで様々なステージイベントが開催された。このレポートではその中から、メインシナリオライターの前廣和豊氏らがイシュガルドの世界観を紹介する「世界設定班がイシュガルドを超解説してみた!」、力作ぞろいのコスプレコンテスト、祖堅氏が超える力でBGMを作る「サウンドディレクター祖堅正慶が「超える力」を身にまとい蒼天のイシュガルド用のBGMにリズムをつけてみた!」を紹介したい。
イシュガルドの各エリアを世界設定班が紹介!
「世界設定班がイシュガルド超解説してみた!」のコーナーでは、前廣氏と共に、世界設定班の織田万里氏とローカライズ担当のマイケル・クリストファー・コージ・フォックス氏が以前のイベントで紹介されたイシュガルドのウォークスルーを見ながら世界観を開設した。マイケル氏は「旧FFXIV」の頃から世界設定を手助けしているのだそう。織田氏が作った設定に沿って、マイケル氏が英語で考えた地名を織田氏が日本語に逆ローカライズするという流れで作業を進めているのだそうだ。
「蒼天のイシュガルド」では、魔大陸と皇都イシュガルドを含めた9つのゾーンが追加される。イシュガルドはドラゴンとの間で千年続く竜詩戦争を続けている古都で、長い間外界とのつながりを断ってきた。マイケル氏も「旧FFXIV」の開発期間を含めた6年もの間ずっとイシュガルドに入りたかったそうだが、今回ようやくその希望が叶うことになる。
世界設定を作るには、最初に世界設定班から文章で、こういうエリアが欲しい、このエリアにはこういう建物やランドマークが欲しい、気候はこんな感じといった形で提案をだし、1エリアに1人ずついるBG(背景)担当者がそれをもとにアートを描く。そのため、世界設定はんが知らないBGのこだわりも多数込められているのだ。
皇都イシュガルド
最初に訪れる皇都イシュガルドは上層と下層に分かれているが、一般人が暮らす下層は床が爆発でめくれ上がったままだったりと戦争の影響が色濃く感じられる陰惨な雰囲気のエリアだ。しかし、貴族が多く住むという上層には戦争の影はなく、荘厳な建築物が空に向かって立ち並ぶ美しい都となる。
イシュガルドでは戦神ハルオーネを信奉するイシュガルド正教が大きな力を持っているので、上層の建築物には教会や大聖堂など宗教関連の施設が多い。また今回の物語の中でも多く語られることになる十二騎士という建国神話に出てくる英雄の石造も建てられている。
マイケル氏によれば「旧FFXIV」時代のイシュガルドには、決闘士や虫や小動物を集めて放す羊使いのようなクラスが予定されていたそうだ。これらはそのまま実装されることはなかったが、決闘士という設定をもとに決闘裁判所を作ったりと現在のイシュガルドに設定面で反映されているのだそうだ。
途中のよもやま話では、没になったアラガントームストーンの名前について触れた。1つめは「アラガントームストーン:美学」は、かっこいいと思ったら「ダサい」の一言で没になってしまった。もう1つの「幸せ」は前廣氏と高井氏が盛り上がった名前で「今週幸せが100足りないんです」と前廣氏が言いたかっただけで出てきたが速攻却下されてしまったとか。
クルザス西部高地
スノークローク大氷壁の向こう側にあるエリア。ダンジョン「スノークローク大氷壁」の中には、このエリアに通じる秘密のドアがあるらしいので、探してみて欲しいと織田氏。「旧FFXIV」ではフィールドとして入ることができていた場所。当時は緑の草原だったが、第七霊災の影響で氷に閉ざされた場所になっている。キャンプ・リバーズミートやファルコンネストなど「旧FFXIV」からのファンには懐かしい地名や場所があちこちに残っている。昔のエーテライトが残骸として残っている場所もある。
このエリアは「蒼天のイシュガルド」で最初に開発されたエリアなので、世界設定班も張り切って、テントやら岩山やらに細かく名前を付けまくったそうだ。ただ、マップが真っ黒になるので半分くらいは没になってしまったのだとマイケル氏。
高地ドラヴァニア
クルザス西部高地からずっと西にいったエリア。エオルゼアで一番高い山があり、ドラゴン族の本拠地でもある。新しく入る蛮族「グナース族」の棲息地でもある。
低地ドラヴァニア
山から流れ出た水が川になって、このエリアの中央を貫いている。昔学術都市シャーレアンがあった場所だが、今は無人で多くの遺跡だけが残っている。「知恵や哲学がメインの場所なので、ギリシア語を土地の名前に多用している」とマイケル氏。ドラゴン族の脅威は及んでいない。
ドラヴァニア雲海
高地ドラヴァニアにそびえる山のさらに上にあるエリア。ドラゴン族の本拠地なので、そこらじゅうにドラゴンがいる危険地帯。雲の上のはずなのに、きらびやかで文明的な建築物がある不可思議なエリア。ウォークスルーの奥には、暗雲立ち込める謎のエリアもある。
「蒼天のイシュガルド」には、竜騎士クエストに出てくるニーズヘッグを始めとした7匹の竜「七大天竜」が深くかかわってくる。「七大天竜」は始祖の竜ミドガルズオルムの息子で、そのドラゴンたちを描いたビジュアルも今回初めて公開された。
また、新種族のアウラは角や鱗があることからドラゴンとの関わりがあるのではと言われていたが、今回織田氏によれば、アウラはもともとデビル族という名前で呼ばれていた時期もあり、悪魔的な存在から着想を得てデザインされた種族。ドラゴンとはかかわりがない。「なので、アウラで種族を作ってイシュガルドに入っても特に迫害されることはありません」と織田氏。
アバラシア雲海
ドラヴァニアはイシュガルドより西のエリアだが、アバラシア雲海は東側にあるエリア。高低差があるエリアで、空中にある浮島のようにフライングマウントを活用しなければいけない場所もある。もう1つの新蛮族バルバル族が住んでいる場所でもある。
魔大陸
このエリアの命名をしている間に、遺伝子テクノロジーに詳しくなったとマイケル氏。フィールドとしていくことができる場所で、ここにも広大なフィールドが存在している。
グブラ幻想図書館
「パッチ2.4」のメインシナリオス内で、あるタイミングでヤ・シュトラに話しかけるとセリフの中だけで登場している場所。シャーレアンの施設で、今は打ち捨てられた状態。新ダンジョンの1つとして、メインストーリー内で訪れることになる。
祖堅氏の仕事ぶりが垣間見られたBGM製作イベント
コスプレコンテストの参加者は14人。いずれもはっとするほどの力作ぞろいだ。特に今回は新種族のアウラや、占星術師や機工士などの新ジョブをいち早く作ってきている人たちが目立っていた。祖堅氏、前廣氏、マイケル氏による審査の結果、新ジョブの占星術師を緻密に作り込んだ女性が最優秀賞を獲得した。優秀賞にはゾディアックウエポンを完成させた時の装備だという黒魔道士、細かいディティールにもこだわったミンフィリア、可愛いハートを持ったスプリガンが選ばれた。
初日最後のステージ「サウンドディレクター祖堅正慶が「超える力」を身にまとい蒼天のイシュガルド用のBGMにリズムをつけてみた!」は、サウンドディレクターの祖堅氏が超える力を得て、「蒼天のイシュガルド」の中で使われるBGMを完成させるというもの。超える力は、事前の募集でファンが持ち寄ったバケツやスパナ、フライパンなど叩けば音が出る日用品たち。放送ではわからないだろうが、スクエニブースの周りでも、いろいろなブースがトークショーやらゲーム実況やらミニライブなどをそれぞれに開催しており、絶えることのない騒音でステージのマイクの音ですらかなり聞こえづらい状況だ。そんな中で収録するために、ステージには毛布で囲った即席の収録ブースが作られた。
ベンチマークトレーラーの曲はまだ仮の曲で、ベンチマークソフトリリースまでに完成させるものが何点かある。今回、ベースとなったBGMはそんなベンチマークの中でも使われている明るい曲調のエスニックな曲。どこかの集落で昼間に流れるBGMとして使われるらしい。ぼやきながら作業を始めた祖堅氏だが、PCに向かうと真剣そのものになり、手際よく収録した音を加工していく。段ボール箱を叩いた音や、フライパンやスパナ、バケツの音がどんどん元の音に馴染んで曲になっていく過程は、プロらしい仕事振りにネットからも感嘆のコメントが多数寄せられていた。
50分程度で完成した曲と打ち込みで作った曲を聞き比べてどちらを使いたいか視聴者と会場でアンケートが取られた。会場では即興派が圧倒的多勢だったがネットのアンケートの結果やはり打ち込みの方がいいという結果になった。しかし好評だったフライパンとスパナの音は製品版にも追加されることになった。イシュガルドを訪れたら、祖堅氏が真剣な表情でフライパンやスパナを叩いていた光景を思い出しつつ、美しい楽曲をじっくり楽しみたいと思う。
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