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そのセンスを楽しもう！ ジオラマ世界を旅する「Lumino City」
ぶっ飛んだセンスがすさまじいゲーム集「Tetrageddon Games」
（2015/3/9 00:00）
- 3月2日～6日開催
- 会場：San Francisco Moscone Convention Center
本稿では「面白いインディーはコレ！ スパイアクションが楽しい『FRAMED』」に引き続き、「IGF(Independent Games Festival)」のパビリオンで出会ったユニークなゲームを紹介したい。
1つめはジオラマ世界を冒険するアドベンチャー「Lumino City」。実写のような質感のあるグラフィックスが魅力の作品だ。「Tetrageddon Games」はブラックで過激なジョーク満載の、刺激の強いミニゲーム集だ。このセンスは一見の価値ありである。
紙と木、金属を使ったジオラマ世界での冒険「Lumino City」
「Lumino City」はState of Play Gamesが制作したアドベンチャーゲームで、SteamでWindows/Mac版が2014年12月よりリリースされている。価格は1,980円(税込)。IGFではExcellence in Visual Artsにノミネートされた。
「Lumino City」は紙や木の素材の雰囲気まで再現されたジオラマ世界が冒険の舞台となる。会場には実際にステージにそっくりなジオラマが展示されていた。独特のセンスあふれたステージを、細かいパーツを組み合わせて作り上げたジオラマは細部をチェックするとさらに楽しくなる。ゲーム本編もジオラマのあちこちをチェックしていくのが楽しい。
プレーヤーはマウスのポインターで主人公を操作し、カーソルが反応するところを探していく。場所によってはアイテムが入手できたり、仕掛けを作動させたりできる。キャラクターのバックをクリックすると持ち物画面に変わったりする。ステージを歩き、様々なオブジェクトにアクセスし、正解を探りながら進んでいく作品となっている。
紙を組み合わせて作り出すジオラマは暖かい雰囲気があって、カーソルで反応する場所を探していると実際にジオラマを触っているかのような気持ちにもなれる。謎解きはそれほど凝ったものではなく、コツをつかめば解くことができ、うまくいくと気持ちいい。この暖かく不思議な世界にいつまでも浸っていたいと思ってしまう。
あなたの脳髄を揺さぶるぶっ飛びゲーム集「Tetrageddon Games」
「Tetrageddon Games」はNathalie Lawhead氏のそのぶっ飛んだセンスに圧倒されるゲーム集だ。Webブラウザでプレイでき、オープンソースで公開されている。ゲームのいくつかは無料で、有料のゲームもある。iOS/Android版も発売されており有料のゲームは各200円。IGFのNuovo Awardを受賞した作品だ。公式サイトはこちらから。ちなみにInternet Explorerで見ることができたが、Firefoxでは読み込めなかった。
まず公式サイトのセンスからすさまじいフェイクのエラーメッセージや、PCがクラッシュしたかのようなブルースクリーンと荒いドットの文字メッセージなど、このままこのページにいたら何か怪しいプログラムを仕込まれるんじゃないかという気持ちになってしまいそうな“ヤバさ”が楽しい。
今回は「Tetrageddon Games」の中から「They Come From My Inbox」と「FROGGY」を遊んでみた。「They Come From My Inbox」はプレーヤーが“スパム”となってある人物のメールボックスまで到達するのが目的。途中にはアンチウィルスソフトなどが敵として立ちはだかる。
マウスでスパムをドラッグし、次々と送り込んだり、巨大なカーソルからスパムを操作して逃げ回ったり、銃を撃ってくるアンチウィルスソフトの弾をよけて肉薄する。成功するとPC使用者が歯ぎしりする画面が出てクリアとなる。
「FROGGY」はカエルが道路を越えて進んでいく「フロッガー」のパロディゲームだが、車は画面銃を縦横無尽に走り時には車同士が衝突しすさまじい爆炎を上げるのだ。プレーヤーはカエルを操作しその爆炎を避けながら蝶を捕食していく。
画面は荒いドット絵で、だからこそその炎の表現は派手だ。何もそこまで、というほどに車は爆発し、画面は爆発の炎だらけになる。このように、思わず「なんじゃコレ」と言いたくなるゲームが目白押しなのが「Tetrageddon Games」の面白いところだ。
