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NVIDIA、「NVIDIA GAMEWORKS」発の新ゲームテクノロジーを発表

GPU技術は次世代モバイルにも。“Tegra5”になる予定の新チップLogan実機デモ

GPU技術は次世代モバイルにも。“Tegra5”になる予定の新チップLogan実機デモ

Loganを搭載する試作端末

 今回の発表では、「GAMEWORKS」が提供するゲーム向けテクノロジーが本格的にマルチプラットフォーム展開していくこともポイントとなった。その尖兵となる各種のゲーム開発ツールはすでにWindows、Mac、Linuxに対応しており、実行環境としても、来春には“Tegra5”として登場する見込みのモバイルプロセッサLoganが控えているのだ。

 Loganは現行のTegra4の後継として開発されているNVIDIAのモバイル向けハイエンドプロセッサで、現在のデスクトップ向け製品GeForceシリーズでも使われているKeplerアーキテクチャを採用することが最大の特徴だ。デスクトップ向けと同アーキテクチャということは、現在はPC向けとなっているグラフィックスAPI、OpenGLをモバイルプロセッサとして初めてフルサポートするということでもある。

 つまり、これまでGeForceシリーズを前提としてきた「GAMEWORKS」の各技術がLoganでも実行可能ということであり、モバイル向けAPIであるOpenGL ES 3.0の世界でしのぎを削っている他社に先駆けて、NVIDIAはモバイル界において一足飛びにデスクトップ業界と同水準の3Dコンテンツを提供できるプラットフォームを展開していくことになる。

 会場ではこのLoganを使ったプロトタイプ端末上での「FACEWORK」デモが実演された。据え置きの次世代機水準の品質で描かれた人物の顔が、非常にリアルなアニメーションを見せる。解像度はフルHD、フレームレートも軽く60fpsは出ており、本当にモバイルチップなのかと疑うほどのクオリティだ。この品質が実際の製品に反映されるとすれば従来モバイルゲームにもたれていたイメージが一新されることになるだろう。実に楽しみである。

これがモバイル向けチップのグラフィックス品質だ、というのは一昔前なら誰も信じなかっただろう

(佐藤カフジ)