ブシロード、「ChaosTCG」戦略発表会を開催

WIN「カオスオンライン」に「クイーンズブレイド」が参戦


9月18日 開催



 株式会社ブシロードは、トレーディングカードゲーム「ChaosTCG」に関する戦略発表会を、9月18日に開催した。この中で、同社が7月からサービスを開始しているオンラインカードゲーム「カオスオンライン」についての展開も発表されている。

 「カオスオンライン」は、WEBブラウザで動作するオンラインカードゲーム。本物のトレーディングカードを使った「ChaosTCG」をベースに、わかりやすさとスピード感を重視したオンライン独自ルールにアレンジしたものとなっている。利用料金は基本無料で、カードやアバターを有料販売するアイテム課金モデルで運営されている。会員数は9月17日時点で、アカウント数ベースで2万アカウントという。

ブシロード取締役副社長の黒川文雄氏

 本作についての発表は、ブシロード取締役副社長の黒川文雄氏が行ない、大枠として6つの事業展開について説明した。まず1つ目は、テレビアニメ「クイーンズブレイド」の参戦(カードの実装のこと)。10月14日より、構築済み30枚のスターターパックを750カオスポイント(750円相当)で販売。さらに11月4日からは、8枚入りのブースターパックを200カオスポイントで販売する。さらに今後は画面のエフェクトなど新しい要素を随時追加するほか、新カードとして「OS: Nitro+1.10」も導入するとしている。

 2つ目は、対CPU戦モードの導入。9月23日のメンテナンス後に実装される。これについて黒川氏は、「高度なAI処理ではなく、初心者が遊んでルールを覚えていただくのが前提。『ChaosTCG』でも基本的なルールは同じなので、ここで練習すれば両方楽しんでいただけるのでは」と説明した。

 3つ目は、株式会社ガマニアデジタルエンターテインメントが提供する電子マネーサービス「GASH」を、9月30日に導入するというもの。これに合わせて、GASHポイントや限定アイテムがもらえるキャンペーンも行なうとしている。

 4つ目はアイテムチケット封入について。以前から「ChaosTCG」のブースターパックや雑誌などに、ゲーム内カードを入手できるアイテムチケットを封入しているが、今後も継続して行なっていくとしている。ブースターパックでは、9月末発売予定の「OS: Nitro+ 1.10」、12月12日発売予定の「OS: クイーンズブレイド1.00」での封入が予定されている。

 5つ目は、イベント展開について。9月30日の「Nitro+」スターターパック発売を始めとしたカードの追加や、GMが初心者にゲームを教えるイベントなどは従来から行なわれてきたが、今後は季節に合わせたハロウィンやクリスマスなどのイベントも企画したいとしている。またシステム面では、秋にランキングモードも追加し、月間・週間のランキングバトル大会を行ないたいという。


アクシアの是空とおる氏

 6つ目は、インターネットラジオでの「ChaosTCG」関連番組の展開。これについては「ChaosTCG」のアソシエイトプロデューサーを務める株式会社アクシアの是空とおる氏が説明。是空とおる氏がパーソナリティーを務める「ChaosTCG おれよめラジオ」の10月6日放送分から、声優の小清水亜美さんが新たに出演者に加わり、ゲームの魅力を伝えていくという。もう1つの「カオスオンラインスタジオ」については、これまでどおり黒川氏と声優の榎本温子さんが担当する。是空とおる氏は「声優好きで聞きに来られる方もいらっしゃるので、番組で『ChaosTCG』の面白さを伝えていきたい」と語った。

 最後に黒川氏は、「『カオスオンライン』はオンラインゲームに留まるのではなく、『ChaosTCG』などにも展開し、カードゲーム人口が増えることを狙っていきたい」と述べた。


ブシロード代表取締役社長の木谷高明氏

 またブシロード代表取締役社長の木谷高明氏は「カオスオンライン」のサービスの狙いとして、TCGとの相乗効果を挙げ、「『World of Warcraft』のTCGが欧米で出て、フランスで20万パック以上売れたと聞いたが、これはMMORPGのアイテムチケットが入っていたから。オンラインとカードゲームはものすごく相性がよく、あまり競合しないで補完しあえる」と述べた。さらに、「私が言うのは何だが、カードゲームは説明書を見てもよくわからない。誰かに教えてもらわないといけないが、初心者講習会をネット上でできるのが理想としていて、そのためにも『カオスオンライン』を立ち上げたほうがいいと思っていた」と、TCG導入のためのチュートリアルとしての期待を持っていることも明かした。


今後の展開として6つの項目が紹介された。TCG人口を増やしたいという狙いからも、リアルカードを使う「ChaosTCG」との連携をさらに強めていくことになるようだ

 発表会ではこのほか、「ChaosTCG」に関する発表も行なわれた。発表していたタイトルの参入の中止や、エラッタ(カードの能力や説明の修正を行なうこと)によるカードの交換について、「今後こういったことがないよう努力していく」と述べるとともに、本来は年末辺りに発表予定だったという、2010年発売予定の新カードについての情報も一挙に発表している。


こちらは「ChaosTCG」における展開について。カード能力を調整した「OS: Nitro+1.10」は「カオスオンライン」での展開も予定されている

「ChaosTCG」の今後のリリース予定については、2010年2月までに発売予定の4つの製品が発表された

上記の新製品の、さらに先に予定されているタイトルも発表された。木谷氏は「本来は年末ごろに発表するはずだったものだが、あえて発表する。エラッタ騒動などでご迷惑をおかけし、ブランドを再構築する中で、先まで発表することで後には引かない姿勢をアピールしたい」と語った

(2009年 9月 18日)

[Reported by 石田賀津男]