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NVIDIA「DLSS 4」は“マルチフレーム生成”が登場! 「GeForce RTX 50」シリーズで効果を発揮

一部機能は既存のRTX GPUでも恩恵を受けられる

【DLSS 4】

1月7日 発表

 NVIDIAは1月7日、アップスケーリング技術「DLSS(Deep Learning Super Sampling)」の新バージョン「DLSS 4」を発表した。

 「DLSS 4」は、米国・ラスベガスにて開催されている「CES 2025」にて「GeForce RTX 50」シリーズと共に発表。これまでの「DLSS」で実装されてきた「DLSS 超解像度」や「DLSS レイ再構築」、「DLSS フレーム生成」の機能を拡張するほか、新たに「GeForce RTX 50」シリーズでのみ利用可能な新機能「DLSS マルチフレーム生成」が追加された。

 従来の「DLSS フレーム生成」では、レンダリングされた1フレームに対して1つの追加フレームを生成していたが、「DLSS マルチフレーム生成」では「GeForce RTX 50」シリーズに搭載された第5世代Tensorコアと新しいAIモデルによって、最大3つまでの追加フレームを生成できるようになった。これによって対応ゲームではフレームレートが大幅に向上し、従来のレンダリングと比較してパフォーマンスが最大8倍向上するとしている。

 公式映像では「サイバーパンク2077」にて4K解像度・レイトレーシングをオンにした状態でも200FPSを超える様子が確認できる。「DLSS マルチフレーム生成」は、「GeForce RTX 50」シリーズ発売時点で75以上のゲームとアプリが対応予定となっている。

「サイバーパンク2077」でのDLSSオフとDLSS 4オンの比較。大幅にフレームレートが向上している
DLSSは着実にフレームレートを向上させてきた
【DLSS 4 vs DLSS Off Comparison | Cyberpunk 2077】

 また従来の「DLSS フレーム生成」は「DLSS シングルフレーム生成」に改名され、パフォーマンスを改善しつつVRAM使用量を削減。こちらは「GeForce RTX 40」シリーズ以降のGPUで利用可能となっている。

 さらに「DLSS 超解像度」や「DLSS レイ再構築」、「DLAA(ディープラーニング アンチエイリアス)」については安定性の向上のみならず、細部まで鮮明に表現できるように改善された。これらの3つの機能は「GeForce RTX 20」シリーズ以降の全てのRTX GPUで利用可能となっている。

 このように「DLSS 4」は、最新GPU「GeForce RTX 50」シリーズで最大限の力を発揮しつつ、既存のRTX GPUでも恩恵を受けられるよう進化している。

「DLSS 超解像度」といった既存のDLSSの機能も改善
「DLSS 4」は既存のRTX GPUも恩恵を受けられるが、「DLSS マルチフレーム生成」には最新の「GeForce RTX 50」シリーズが必要となる