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「ゼルダの伝説」をテーマに徹底的に語り合うトークイベント「いまこそ語ろう、ゼルダの伝説」が7月22日開催!

最新作「ティアキン」を含むゼルダシリーズについて語り合う

【いまこそ語ろう、ゼルダの伝説──「ティアーズ オブ ザ キングダム」と任天堂の軌跡】

開催日:7月22日19時~

会場:ゲンロンカフェ(東京都品川区西五反田1-11-9 司ビル6F)

会場観覧:3,000円

ネット配信
シラス:1,485円
ニコニコ生放送:1,500円

 ゲンロンは、同社のイベントスペース「ゲンロンカフェ」にて、トークイベント「いまこそ語ろう、ゼルダの伝説──『ティアーズ オブ ザ キングダム』と任天堂の軌跡」を7月22日19時より開催する。会場観覧料は3,000円。

 本イベントでは、近現代美術史・キャラクター表現論を研究する松下哲也氏、マンガ家の大井昌和氏、ライター・物語評論家・マンガ原作者のさやわか氏の3名によるトークイベントで、なぜ「ゼルダの伝説」シリーズは根強い人気なのか、「ゼルダの伝説」は他のゲームとなにが違うのか、最新作「ティアーズ オブ ザ キングダム」は本当に面白いゲームなのかをたっぷりと語る内容となっている。

 また松下氏は前作「ブレス オブ ザ ワイルド」の際にも、美術史的な観点から「ブレス オブ ザ ワイルド」を論じて話題を呼んでおり、ゲーム史の流れだけでなく、美術などゲーム以外のカルチャーと比較して「ゼルダの伝説」をどのように考えることができるのか、ゲンロンカフェならではの白熱トークに期待できる。

 なお本トークイベントは「シラス」と「ニコニコ生放送」にてインターネット配信を予定しており、「シラス」は1,485円、「ニコニコ生放送」は1,500円で視聴することができる。

「いまこそ語ろう、ゼルダの伝説──『ティアーズ オブ ザ キングダム』と任天堂の軌跡」

登壇者

近現代美術史・キャラクター表現論研究家 松下哲也氏
マンガ家 大井昌和氏
ライター・物語評論家・マンガ原作者 さわやか氏
近現代美術史・キャラクター表現論研究家 松下哲也氏からのコメント
「ゲームでしか味わえない感動がある。」というキャッチコピーがあります。『ゼルダの伝説 時のオカリナ』発売時の宣伝文句ですが、これは当時右肩上がりで向上していたゲーム機の性能を動画や音声などゲームとは直接関係のない要素のために使う傾向にあった同時代の大作に対する批判だったのではないかと思います。

ゼルダシリーズは物語よりもプレイ体験を重視した「ゲーム」であるがゆえに、もともと一貫した世界設定を持っていませんでした。ところが、2011年に出版された『ハイラル・ヒストリア』において、同シリーズがじつは『時のオカリナ』のあとに複数の時間軸に分岐した並行世界モノだったのだという後付けの設定が付加されます。

この「大きな物語」を提示したあとに作られた『ブレス オブ ザ ワイルド』は、シリーズを『∀ガンダム』の「黒歴史」と同様の概念のもとに総括したマップをプレイヤーに提供しました。過去作を引用した廃墟や地形を巡るプレイ体験は、ロマン主義における崇高あるいはピクチャレスクの美学そのものです。そして、この世界を踏襲した最新作『ティアーズ オブ ザ キングダム』は、おどろくべきことに前作のロマン主義的体験をSF的なセンス・オブ・ワンダーに昇華しています。

……なんてこった! 「ゲームでしか味わえない感動」が近代の美術と文芸の歴史を再現しているぞ。これはいったいどういうことなんだ!

ということを、『時のオカリナ』発売時ゲームやりたさに高校の試験をサボってエラい目にあったゼルダ信者の立場から、だけじゃなくて、もちろん美術史と大衆文化史を専門としている研究者の立場からもお話ししたいと思います!