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ヤンマー、オリジナルアニメのタイトルを「未ル」に正式決定！「Anime Expo 2023」に出展

自然を守るべく主人公が仲間やロボットと関わりながら成長する姿を表現

緑里孝行（クラフル）

2023年6月21日 12:50

【オリジナルアニメ「未ル」】
2024年公開予定

　ヤンマーホールディングスは、2022年11月に発表したアニメプロジェクトについて、作品タイトルを「未ル」（ミル）に正式決定した。公開時期は2024年の予定。

　同社では2022年11月1日より、オリジナルアニメプロジェクト「YANMAR Project Socius（ヤンマー・プロジェクト・ソシアス）」をすすめている。本作は、その「YANMAR Project Socius」を発展させたもの。ヤンマーが制作・プロデュースを手がけるオリジナルアニメで、同社デザイナーが原案を担当したロボットが登場する。

　現在、脱炭素社会への移行など、人と自然が共生する持続可能な社会の在り方を模索する動きが世界的に加速しているが、本作では、「人と自然の対峙と調和」をテーマに、自然という私たちが生きていくために必要な住環境を守るべく、主人公が苦闘し成長していく姿や、そこにあるロボットの姿がアニメで表現される。

　アニメタイトルは、主人公たちが「人の豊かさ」と「自然の豊かさ」を両立させた「未来」を切り拓いていく姿をイメージし、「未ル」に決定。「未」は未来を表わし、自分たちの力で積極的に動いていく姿を想起してもらえるよう動詞化したものだという。困難なことがあっても、1人ひとりの挑戦によってよりよい明日を創っていくという、持続可能な社会の実現に向けたヤンマーの想いが込められている。

　作品タイトルの正式決定に合わせて、現地時間7月1日から4日までアメリカ・ロサンゼルスで開催される北米最大級のアニメイベント「Anime Expo 2023」に出展することも明らかになった。

本アニメプロジェクトの背景

　同社は、「省エネルギーな暮らしを実現する社会」、「安心して仕事・生活ができる社会」、「食の恵みを安心して享受できる社会」、「ワクワクできる心豊かな体験に満ちた社会」を構築し、持続可能な社会「A SUSTAINABLE FUTURE」を実現することをパーパスに定めている。

　昨今、海外で「アニメ」という単語が、一般的には日本のアニメを指すように、日本が誇る文化であるアニメは今や世界中で共通言語となりつつある。また動画配信サービスの普及により、世界のどの国でも日本のアニメを観ることが可能となった。

　本作の制作は、アニメをきっかけとした海外での認知拡大の取り組みの1つ。加えて、持続可能な社会の実現という世界共通の目標を、アニメのストーリーにのせて描くことで取り組みへの共感を増やしたいとしている。

ロボットデザインについて

　ヤンマーの農業機械や建設機械をはじめ、各種グラフィックスなどのデザインに取り組んでいる、同社インハウスのデザイン室がロボットデザインの原案を担当。デザイン室では、普段から製品の使われる場面やユーザーをイメージし、人に寄り添う本質的なデザインを行なっている。

　今回のロボットデザインも製品デザインと同様に、本質的な意味を込めたデザインを意識し、あくまでロボットは人のためにあると考え、人に寄り添う有機的なフォルムと力強く機能的なアタッチメントを両立させるデザインとなっている。対極的な組み合わせにより、独特の美意識が表現されている。

【ヤンマーホールディングス取締役ブランド部長（CBO）長屋明浩氏コメント】

　アニメは作品として没入できるストーリー・世界観でありながら、ヤンマーが描く未来とも重なり合わせることができるメディアです。人と機械の関わり合い、人と自然との共生、そして主人公が自分の可能性を信じてチャレンジし成長していくストーリーは、ヤンマーの価値観である「HANASAKA」や、原動力となる「ワクワク」と根底で共通していくものです。フィクションであるアニメの世界と、我々が存在する現実世界が、お互いに影響を及ぼしながら1つの世界観を作っていく。そんな挑戦を日本が誇るアニメで実現したいと考えています。

　当社の「ワクワク」が起点となりアニメを見た皆さんに共感が生まれ、より豊かな社会の実現に向けた力強い一歩のきっかけになることができれば嬉しく思います。

アニメ「未ル」

制作・プロデュース：ヤンマーホールディングス
協力：btrax Japan
公開時期：2024年

【あらすじ】
主人公が未来を変えるべく、仲間たちと力を合わせて努力し、ロボットと関わりながら成長していく物語

脚本：森田繁氏（スタジオぬえ）

北米最大級のアニメイベント「Anime Expo 2023」に出展

出展概要

ロビー展示

開催日時（現地時間）：7月1日～7月4日終日
場所：Los Angeles Convention Center South Hall Lobby Space

　アニメに登場する巨大なロボットのスタチュー（立像）とアニメのキービジュアルの展示、コンセプトムービーの放映。

パネルセッション

開催日時（現地時間）：7月3日10時～11時30分（1時間半）
場所：Los Angeles Convention Center Room 511

　ヤンマーホールディングスの長屋明浩 CBOとbtraxのBrandon K. Hill CEOによるアニメ「未ル」の概要と制作エピソードの紹介、YKBX氏によるライブドローイング（イラスト制作の過程を目の前で見ることができるイベント）。

【YKBX氏のプロフィール】

Director/Art Director/Artist
　映像作品のディレクションや制作に加え、アートディレクション・イラストレーションやアート作品など活動は多岐にわたる。トータルアートディレクションを目指した作品を数々リリースし、国内外の映画祭やイベントでも高く評価されている。初音ミク・ボーカロイドオペラ「THE END」ではビジュアルディレクション・演出・映像ディレクターを務め、世界各国で公演。その他多くのプロジェクトでジャンルを超えた作品を数々生み出している。受賞歴多数。