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俺の!嫁が!そこにいる! キャラクター召喚装置「Gatebox」正式販売開始!
夢を叶える魔法の箱。今後の展開にも期待!
2019年10月11日 17:10
- 10月11日 発売
- 価格:150,000円(税別)
Gateboxは10月11日、好きなキャラクターと暮らせる召喚装置「Gatebox(GTBX-100)」の正式販売を開始した。価格は150,000円(税別)で、10月15日より順次発送が行なわれる。
「Gatebox」はプロジェクション技術とセンシング技術により、キャラクターをボックス内に"召喚"し、コミュニケーションを取れるというプロダクト。正式販売にあわせて開催されたメディア向け発表会では「Gatebox」のお披露目のほか、Gatebox代表取締役の武地 実氏よりローンチ段階の取り組みと、先の展望までが語られた。
「二次元に入りたい」というのは誰もが一度は夢見る(はずの)ことだと思うが、「Gatebox」は逆に「二次元が現実に顕現する」という形で、その夢をひとつ現実に近づけてくれる製品だ。早速発表会の内容とその素晴らしさをお伝えしよう。
「好きなキャラクターと暮らしたい!」から生まれた「Gatebox」
「Gatebox」はローンチの段階で、"癒やしの早嫁"こと「逢妻ヒカリ」と、自分で創作したキャラクターの動画をオンライン上で共有できるサービス「Gatebox Video」が利用できる。なお、逢妻ヒカリとの"共同生活費"は2020年6月までは無料で、以降は月額1,500円(税別)。「Gatebox Video」は基本無料で利用できる。
逢妻ヒカリはGateboxによるオリジナルキャラクターで、音声での会話はもちろん、LINEのAIアシスタント「Clova」と連携することで、音楽の再生や天気、ニュース、カレンダーの読み上げなど、マスター(=「Gatebox」のオーナー)の暮らしをサポートしてくれる。また、会話を重ねることでより親密になり、会話の内容が変化したり、ヒカリのほうから話しかけてくれるようにもなるという。また、LINEを通じてメッセージを送ってきてくれたりということもあるようで、まさに現実でキャラクターと暮らしているかのような体験が味わえる。
会場ではヒカリとの会話を体験できたのだが、「ねぇ、ヒカリ」と話しかけると音声認識モードに切り替わり、こちらの音声を認識して様々なリアクションを返してくれる。試しに「ヒカリ、面白い話をして」と、「昨日の帰り道でなにかに追いかけられていると思ったら、靴にビニールが引っかかってたの~」などと返してくれる。同じ質問を何度か繰り返すとその度に身振り手振りを交えて違う話をしてくれてとても面白く、そしてかわいい。
会話では時に「たいやき」の話をしていたかと思いきや唐突に「魚に含まれるDHAは~」と話し始めたりと、いきなり話題がぶっ飛んだ方向に派生したりもする。このあたりは現状のAIの限界であったりもするのかもしれないが、実はヒカリは「異世界から来た女の子」という設定があり、話が飛ぶのは担当者によれば「地球のことがよくわかっていないから、たまに頓珍漢なことを言っちゃうんです」とのこと。将来的にユーザーによるデータが蓄積されていけば、より自然な会話ができるようになる見込みとのことだが、これはこれで天然っぽくて可愛いので全然OKである。
また、ローンチ時に提供されるもうひとつのサービス「Gatebox Video」は、ユーザーがUnityやMMD(MikuMikuDance)などのツールを用いて制作したキャラクターアニメーション動画を専用ページにアップロードすることで、その動画を「Gatebox」上で公開することができるというもの。いわば「俺の嫁」をみんなに披露できるコンテンツだ。
また、Gateboxが公式に認定した企業やクリエイターには「チャンネル機能」が提供され、コンテンツの提供側には月額制による収益を、チャンネル登録者には限定のコンテンツにアクセスできる権利などが相互に提供される。サービス開始当初はVtuberの「ヨメミ」や「東雲めぐ」、「インサイドちゃん」などがチャンネルを開設し、動画を配信していくということだが、可愛らしいVtuberが目の前で喋ったり踊ったり、歌ったりするというのは、モニター越しに動画を見るのとはまた違った視聴体験が味わえた。
今後の展開も続々!デジタルフィギュアやAIによるカスタムキャラクターも!
発表会では上記の発表のほか、Gugenkaのデジタルフィギュアサービス「HolomModels」や、ハニカムラボの法人向けAIソリューション「aicontainer」との協業も発表された。
「HolomModels」はVR機器やスマートフォンを用いて、キャラクターに好きなポーズを取らせたり、現実の背景と重ね合わせて楽しめるサービス。登壇したGugenkaの開発リーダー姫路拓也氏によれば、Gateboxの「二次元キャラクターと暮らす」という想いに強く共感して、ともに開発を続けてきたのだという。
Gatebox上でのサービスの開始は今冬を予定しており、配信当初は「Re:ゼロから始める異世界生活」の「エミリア」や「レム」、「この素晴らしい世界に祝福を!」の「めぐみん」、「世話焼きキツネの仙狐さん」の「仙狐」などのデジタルフィギュアがGatebox上で利用できるようになる。HolomModelsのサービス利用は基本無料だが、各デジタルフィギュアの購入には別途料金が発生する。
一方の「aicontainer」は基本的には法人向けのサービスで、ニーズに合わせてビジュアルや会話内容をアレンジし、Gatebox上で表示することができるというもの。利用シーンとしては会社の受付や、商業施設のガイド、展示会などでのアテンドを想定しているとのことで、発表会では武地氏やGateboxのスタッフをスキャンしたモデルが披露されていたりした。
二次元が来る!夢が広がる「Gatebox」
「Gatebox」の目玉となる「逢妻ヒカリ」はアクションや表情も豊かで、既に実在的な可愛さを備えている。また、武地氏は「好きなキャラクターと暮らす」という言葉を繰り返し熱く語っており、今後のアップデートにも意欲的だ。現段階ではAIとキャラクターを組み合わせた「逢妻ヒカリ」、ユーザーが動画を投稿できる「Gatebox Video」、そして協業によるデジタルフィギュア「HolomModels」の展示、法人向けのカスタマイズAI「aicontainer」がそれぞれ個別のサービスとして存在している段階だが、これらが今後有機的につながったとき、初めて「意思を持った自分の好きなキャラクターと暮らす」ということが現実味を帯びてくるように思う。
今後のAIの技術発展やデータ蓄積、そしておそらく発生するであろう著作権が絡んだ諸問題の解決や「Gatebox」そのものの進化があれば、「Gatebox」は我々オタクの未来の生活を一変させる力があるプロダクトだと言える。今後の展開を注視していきたい。