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ダンプを駆り悪路を走る! トラックトライアルをゲーム化した「Heavy Duty Challenge」がひたすらアツい

近日発売予定

 ヨーロッパ最大のゲームショウgamescomでは、毎年、日本ではまず目にしないようなゲームに次々に遭遇する。この未知との遭遇がgamescom参加の醍醐味といっていいが、本稿では中でもユニークなタイトル「Heavy Duty Challenge」を取り上げたい。

【Heavy Duty Challenge - Early Development Footage】

 「Heavy Duty Challenge」は、ヨーロッパでモータースポーツの1つに数えられ、各種シリーズが行なわれているトラックトライアルをモチーフにしたレースゲーム。いわゆるダンプトラックを駆り、土砂や岩でまみれた作業現場や、砂場、ぬかるみなど悪路を走り、走行タイムを競うというもの。ゲートを通過できなかったり、コース上のバーに触れたり、傾きすぎて側面が触れたりなど、様々な条件でペナルティポイントが加算され、それらを加味した形で総合順位を競う。

 「Heavy Duty Challenge(以下、HDC)」は、そうしたトラックトライアルの世界を、ヨーロッパ大会の正規ライセンスを得る形で丸ごと再現したものとなる。「HDC」を手がけるNano Gamesブースでは、圧倒的な存在感を放つ巨大なダンプトラックが置かれ、その隣にシミュレーターが1台配置、このシミュレーターで「HDC」のビルドを試遊可能だった。

【Nano Gamesブース】
トラックトライアルオフィシャルライセンスカーが展示されていた

 シミュレーターは、ゲーム内のダンプの動きに合わせて、上下左右に動くという体感型アトラクションとなっており、3画面モニターで映像を映し出し、子供達に大人気だった。筆者が訪れたのは一般公開日だったため、人気すぎて体験できなかったが、横で見ていてその魅力は十分に伝わってきた。

 このトラックトライアルは、一言でいうと、“ダンプカーによる障害物競走”だが、目の前の岩をどう対処するか、迫り来る斜面にどういう角度、スピードで進入を測るか、あるいは岩にハマった状態をどう抜け出すかなど、レースゲームとはまるで異なる判断が求められる。無理に突き進もうものなら、物理演算に従ってたちまちダンプは横転。完走すら覚束なくなる。

 本来なら年齢制限というか無免許で乗れないはずの子供達が、いっちょ前に大きなハンドルを両手でぐるぐる回して巨大なダンプを乗りこなす様はなかなかおもしろかったし、その子供達に対して、大人がツッコミを入れる様子もおかしかった。トラックトライアルチャンピオンシップの本場であるドイツでは、意外と人気を集めそうなゲームだ。

【シミュレーターを乗りこなす少年】
手慣れた手つきで乗りこなす少年。このシミュレーターのような巨大なハンコンが欲しくなるゲームだ

 一方、トラックトライアルのチャンピオンシップがなく、これがモータースポーツであるという理解のない日本で、このゲームがどこまで需要があるのか未知数だが、いかにもgamescomらしい、ヨーロッパらしいゲームと言うことで紹介してみた。お楽しみいただければ幸いだ。

【EUのファンドを使って開発】
ダンプトラックの後方では掲載したトレーラーが流されていたが、EUのファンドによって開発されているようだ